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読んだ漫画をひたすら記録。 平日毎日更新を保ちたい。
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Author:dukimochi
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それが王の務めだ「ヴィンランド・サガ」(幸村誠)6
2008/07/04 [Fri]10:19
クヌート覚醒の巻。
アシェラッド憎しで突っ走っているトルフィンの成長しなさに対して、クヌートの裏主人公ぶりが激しい。
神も愛も実感できない戦い続きの現世で、王族ってのは人生の水先案内人か。坊主よりも権威。説教よりも抱擁。

戦士も王族も一種の自分探しが始まった。あるべき自分の姿を見つけなくてはという焦りと義務感は人と成長させるのだな。
いわゆる最近の先進国の若者がやる、ただの解放やなりゆきでの変化を求めてぶらり、じゃないなこれは。人生かかってるし。
生きているだけで罪な人間としてどう振舞うか。
バイキングの時代や世界を説明してるウンチク&アクション漫画じゃないのな、もう。

いつの時代も愛や勇気や信頼が大事だぜ的な、大雑把な人生讃歌ではないのさ。
なんのためにディテールに凝ってきたかが染みてくる。
(とはいえディテールの確かさは知らずに「ホントっぽ〜い」と楽しんでるだけなのだが)

王族も戦士も、生き方にはまったく共感できない。しようがない。
時代も立場も現代の漫画読んでる人とは違いすぎる。
読者は見守って、人生の前提条件がまったく一致しないところの彼らから何かを受け取る。それしかないのな。その距離感がいい。

うわー、先が楽しみになってまいりました。

ヴィンランド・サガ 6 (6) (アフタヌーンKC)ヴィンランド・サガ 6 (6) (アフタヌーンKC)
(2008/06/23)
幸村 誠

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ピーナッツ兄を……!!「宇宙兄弟」(小山宙哉)2
2008/07/03 [Thu]09:45
宇宙飛行士になろう漫画であり、兄と弟の家族漫画。宇宙、火星を目的地として、人生観や兄弟愛まであぶり出しちゃうぜ。
なのでなかなか試験は進まない。宇宙飛行士になれたらテーマの半分が消化されてしまうってのは「度胸星」でもそうだったか。

2025年はISSの破棄も迫っているほどの宇宙開発が順調に進んでいる時代。
宇宙にはまだ夢もあるけど、行っただけでどうこうなるような感覚のようだ。行ってなにをしたいか、なんのために行くのか。
その辺は「とにかく宇宙へ!」じゃない感覚のようでなかなかに2025年なんじゃないか。

宇宙に行っても仕事があるだけだよ、みたいな。
ムッタの逡巡はそこだよな。ムッタは生真面目なリアリストだから。
でも優しいから外側に合わせて、「正義」とか言っちゃう。
正義ってアメリカで受けそうなフレーズを天然で使えちゃうところが「運の良さ」だ。
それこそヒビトの兄ってところも運の良さだが、ヒビトを宇宙飛行士にしたのはムッタだしな。

ヒビトは無邪気にサムライを演じる。こっちも天然で(アメリカ的に)好かれる性質なんだよな。
これは似たもの兄弟なんじゃないの。割れ鍋に綴じ蓋コンビ。

しかし宇宙飛行士なら当然とはいえ遺書まで見つかって、ヒビトの死亡フラグがまたひとつ立ったような気がするのだった。

宇宙兄弟 2 (2) (モーニングKC)宇宙兄弟 2 (2) (モーニングKC)
(2008/06/23)
小山 宙哉

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エルサレムで何かが起こる「イエス」(安彦良和)前後
2008/07/01 [Tue]08:57
安彦連鎖でログ。古書店で前編を買ってから後編を見つけるまで時間がかかった。
まったり探してる状態も悪くないけど、合本が出てるのは知らなかったなー。そっち買えばよかった。

聖書の漫画化でなくてイエスを漫画にするわけで、本人は奇跡を起こしまくる神の子じゃなくてただの正直者だ。
熱心党とか律法とか、背景がわからないとただの無頼人にも読める。

律法社会の現体制に正論でモノ申す。一般人の生活が苦しくて救いを求めてるのに、律法はなんもしてないよ、人のために律法はあるんじゃないのと言って支持を集める。
同時に反体制の人にも利用されて、そこへもきっと自覚的だ。

でも説得して回るには律法に対抗できるだけの神秘性、奇跡っぽいなにかが必要で、イエスはウソにならない範囲で合わせてる感じ。
三日後の復活にしても、ヨシュアとかの行動を読んでいたのではないか。
預言者じゃなくて予言者だったという見方もできるな。別方面の超能力者。
で、奇跡の復活を実感しちゃうとみんなは当然、人外のものとして恐れる。
でもその奇跡が口伝や書物で語られると、受け入れやすくなる。肉と言葉では重たさが違う。
死ぬことで奇跡が完結するというか、本人不在のほうがまとまると思ってたのかな、イエス本人は。


悪意はなく、正論があるゆえの優しさと厳しさって人物像は聖書的に合致しつつ神秘性は抑えようという着地点。
これ、海外で出版できるんだろうか。普通のキリスト教の世界はそこまで狭量じゃないかな。

荒涼とした風景、不穏な空気の描き方はさすがの味。
安彦漫画にしてはおとなしく地味に感じるのは、アクションが少ないからだろう。
活劇あってこその穏やかさよなー。

イエス (前編)イエス (前編)
(1997/04)
安彦 良和

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次の満月の夜、ジャブローが開く「機動戦士ガンダム THE ORIGIN 愛蔵版」(安彦良和)4
2008/06/30 [Mon]10:44
愛蔵版ではようやくジャブロー編。連載の方は佳境(いつでも佳境みたいなもんか)で、終わりが見えてきた。
表紙はシャア専用ズゴックだが、流れ的にドムじゃないの? ここで出さないとズゴックは出てこないんだっけか。

テレビアニメ版の記憶がほぼ残っておらず、劇場版で上書きされてるのでシーンによってテレビ準拠なのかオリジナル部分なのか、わからない。
でもマチルダ結婚式妄想、シャアとセイラの再会あたりの、多くの人が一枚絵で覚えているシーンはそのまま出てきて、ファーストガンダムの記憶として上書きされていく感じだ。
リュウ、マチルダの死が重なって、なんかもう泣くってよりかは疲れたよって空気は映像よりも濃いような。
なんだろう、ベタ塗りの効果かな。黒の強さ。印刷はつまるところ黒方向の表現で、映像は明るさ、白方向の表現だもんなとかソレらしく考えてみたり。
あとコマの大小で緩急やズームイン・アウトを誘導されて気持ちいいとか。
生き神ってのはヨクサル調だけど、安彦漫画の流れは好きだなーと強く実感した。


人物が増えたぶん、コマ数が使って、表情だけでじっ、とやりとりするシーンが印象的。
敵味方みんな人間らしく出てくる。前後の動きや性格がわかりそうなというか、突然そこにいる感じがしなくて、さすが熟成された設定世界を掘り下げてるなー。
と思えば、ジャブロー上空では雄大に飛ぶシーンを長めにしっかり見せてくれるし。
愛蔵版なんだからボリュームあって当然なんだけど、これでも2巻分だもんな。

んでもってフラウはいつも忙しい。素朴な表情から母性的な怒りまで、アムロや大人がなんだか静かに不満タラタラなのに対して自然にふるまえていてかわいい。すっかり戦場に慣れたのな、この子。
折り返しだ。
でも開戦前の話が入るんだよな。ここから、ORIGINの本領発揮。


おまけ。
リュウさんが死んでガックリしてるガンダムはなかなか面白い。モビルスーツがうなだれているとは、トニーたけざき方面からの逆流じゃないか。
ガンプラのMGガンダムVer.2.0が出たら、再現してみたいシーンだ。ガンプラはいかり肩だからダメか。

愛蔵版 機動戦士ガンダム THE ORIGIN IV    ジャブロー編愛蔵版 機動戦士ガンダム THE ORIGIN IV ジャブロー編
(2008/06/26)
安彦 良和

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あれがRJの弾き方だ「俺と悪魔のブルーズ」(平本アキラ)2-4
2008/06/27 [Fri]12:31
「やりコン」の一方でこんなのも描いてるんだよな、ということでまとめてログ。

一巻を読んでロバート・ジョンソンやブルーズに興味がないとしんどいかなーと思ったが、続刊を読んでみればスリリングな展開続きで、情報なしでも面白い。
ワル知恵のクライドと不幸なRJがいいコンビで、人種差別に禁酒法がある、狂気が常態化している世界を旅する漫画として読んでいる。
で、街のトップがド変態の悪魔的ジジイだったという悪夢。ホラー漫画じゃないか。ブルーズどこいったんだ。

スリルとバイオレンスの応酬をどぎつい絵で、たっぷりのコマとページを使って読めるのはいいな。どこを開いても濃くて黒い。コマの端(視界外)からひょっと恐怖が飛んでくるし、見えない見せない、説明しない、場所を飛ばす。じわじわとなぶられるようなゾクゾク。

お話としてやってることはわかりやすいけど、緩急と絵で濃く読ませるのは作家パワーのたまものだ。主人公コンビが強くないのがいいのだよな。スリルの純度と「もち」がいい。


ブルーズは3巻では特に忘れられたような扱いになったが、4巻のラストでまたぐいっとギターの力で引っぱる。かっこいい!
落とし所はRJの死しかないんだけど、思いっきりフィクションだからな。てかアイクはどこだよ。それに一度は故郷に戻らないとまずかろうしな。悪夢的な旅がどう終わるのか、楽しみ。

俺と悪魔のブルーズ 2 (2) (アフタヌーンKC)俺と悪魔のブルーズ 2 (2) (アフタヌーンKC)
(2005/08/23)
平本 アキラ

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俺と悪魔のブルーズ 3 (3) (アフタヌーンKC)俺と悪魔のブルーズ 3 (3) (アフタヌーンKC)
(2006/07/21)
平本 アキラ

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俺と悪魔のブルーズ 4 (4) (アフタヌーンKC)俺と悪魔のブルーズ 4 (4) (アフタヌーンKC)
(2007/09/21)
平本 アキラ

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いつもやりすの菊穴ぬぐい「やりすぎコンパニオンとアタシ物語」(平本アキラ)
2008/06/27 [Fri]11:28
帯にアゴなしゲンがいるなーと思ったら同じ作者。「俺と悪魔のブルーズ」と「アゴゲン」に、こんなエロっぽいのも描いてたのか。
と、どうにもログが残せてない最近のためにも読んでみる。時間がないというより、更新ペースに悩んでちゃダメだな。呼吸するようにログしないと。


絵が上手くなってるのを逆手に取って、一見普通にかわいい女子を使ってエロギャグ満載。女子キャラだけほかの人が描いてるんじゃなかろうかと思うほど。

かわいい女の子がエロギャグやるんだから、男読者としてイイゾモットヤレーと思いそうなんだけど、結果的にはちっともエロくない。プレイがハードコアすぎる。そういう意味のやりすぎだったのか。フリスクはそんなによかですか。

エロくなってもバイオレンスになっても、力強いアホギャグで締めてくれるのは読んでて気持ちいい。やばげなクスリも性奴隷なんてのも、全部アホと笑いがかっ飛ばす。

「アゴゲン」の休載時期に描いてたものだそうだが、キレイに一巻分の大笑いが詰まっている。
下ネタが本能的、生理的にダメってひとも、ひょっとして笑うんじゃないか。これなら。
これまで知ってるエロギャグがよわっちく見えますなぁ。

やりすぎコンパニオンとアタシ物語 (ヤングマガジンコミックス)やりすぎコンパニオンとアタシ物語 (ヤングマガジンコミックス)
(2008/04/04)
平本 アキラ

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あたし戻ったって何もないもの!「鮫肌男と桃尻女」(望月峯太郎)
2008/06/20 [Fri]10:12
「万祝」が完結して、思えば無鉄砲な男と女のペアってコレもそうじゃないかと思って再読。
男はスリルを、女は変化を求めている漫画。一巻完結の名作で、映画にもなってたっけ。その99年ごろに新装版を買ったんだっけ。

鮫肌黒男はカトーほどクールじゃないが、カネじゃなくてゾクゾクする生き方を求めている節がある。
組織でもいいところだったのにわざわざカネを持ち逃げしちゃうとか、その際にもっと価値のあるクルマを置いてきちゃうとか、無鉄砲に豪快すぎて、スマートじゃない。
桃尻としこ体を鍛えなかった21歳のフナコって感じ、そのまんまだ。(と強引に考える)

イカレた男と唐突に出会い、変化を求める女が巻きこまれたくて外に出る、というのは大枠だから、カトーとフナコに重ねて整合だなんだというのはためらうが、当人たちのモヤモヤ感はこちらでも共感できる。理屈や打算じゃなくてもうとにかく動きたい、変わりたいんだ!という。

でもこっちはバッドエンドなんだよな。
フナコのように帰るところがないと、自分の身を大事にしない旅になる。
鮫肌も豪快すぎた。その割にヒーロー性を引き寄せる運がなかった。
どっちも普通の人間だったってことだよ。「万祝」が優れた漫画だったのは、ウソだからな。
「鮫肌桃尻」はつきはなしたところがカッコよかったんだけど、いや、どっちも読者は無鉄砲な連中においてかれているのな。

約10年をはさんで、また置いてかれてしまったな。この感触を得るためにフィクションを楽しむわけだけど。

鮫肌男と桃尻女 新装版鮫肌男と桃尻女 新装版
(1999/01)
望月 峯太郎

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いかなる世界のいかなる場所か!!「万祝」(望月峯太郎)10-11
2008/06/19 [Thu]11:51
9巻末でラスボスのスズキが倒れたことになって、諸問題は残しつつも最終章、大団円の完結巻。ギリギリまとめて太い10巻でもよかったと思うんだが、なんでだろ。売り上げのためではないと思うから、リズムとしての区切りかな。
正直、一巻から読み続けていて、こんなにまともに終わるとは思ってなかった。

夏休みをまるっと使った冒険を経て、先生は厳しい現実といっている世界がキラキラと見えるようになった。
なんてキレイな成長物語。宝は持ち帰れなかったけどもっと大事なものが、とは、もう児童文学の王道のような。これ、ヤンマガだよね?と思わず確認。
フナコは世界への関心を取り戻し、カトーはトビミズチとの戦いで自分を取り戻した。で、二人の目線は次の冒険へと。

最初のころのカトーはデロリアンで乗り付けて登場し「サングラスは俺の顔の一部」「風呂でも外さない」とか言ってたイタい奴だったはず。海賊風のマントにこだわり、銃撃で穴が空いたら「夜なべでつくろう」とかの、なんつーか海賊らしさを現代に持って来たら笑えるね、という役割もあったと思うんだが、海賊バンクでの冒険でホンモノの海賊になりあがってしまった。
スズキの処分の仕方はまさに海賊流。ごっこ遊びじゃないぜ、マジもんだぜ。非道! そこがカッコいい。
カトーの自分探し、大成功だ。読者に納得させた点も含めて。

フナコは自分じゃなくて対峙する世界を見つけた感じなので、カトーの一歩手前。
じゃあ読んでる側はってと、フナコやカトーや海賊たちの行動を「ギャグでしょ」と流し、「うわ結構、本気だ」「マジお宝ー!欲望むき出しー!」なんて距離を置いて読んでいてしまうとだ、フナコにすらなれないのだ。
一緒に冒険するにはカトーのデロリアンをカッコいいと最初から思える純粋(にバカ)な感性がなきゃな。

海賊たちもルチャマスクや骸骨の衣装なんてのはギャグだと思ってたが、航海が始まればそういうものに思えてくるし、スズキの伏線にもなるし、漫画読んでたのになんで俺はギャグだのホントかよだの思ってたんだろうと気付く次第。

面白かった。いい漫画だ。
カトー、最初はバカにしててごめんなー。カッコいいよカトー。

万祝 10 (10) (ヤングマガジンコミックス)万祝 10 (10) (ヤングマガジンコミックス)
(2008/06/06)
望月 峯太郎

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万祝 11 (11) (ヤングマガジンコミックス)万祝 11 (11) (ヤングマガジンコミックス)
(2008/06/06)
望月 峯太郎

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モエエの描き方を「マップスネクストシート」(長谷川裕一)4
2008/06/17 [Tue]08:48
ウェブコミックで連載中の漫画、順調に巻を重ねて4巻か。コンパスはあと1個なので、折り返してはないにせよ、まだ続くな〜。
宇宙船がロリでハァハァフゥフゥ言うのは、まぁ、マップスだから相変わらず。

前作のキャラを総登場させるにはまだまだエピソードが必要なのに、ここで金子主役のお話。確かに前作の星見のように、宇宙人がいっぱい出てきて幼なじみとかが驚き役になり、出番が減っていくのは悲しい。お姉さんにも関係上の秘密があるし。愛のある展開。金子とお姉さんがどうこうなったら、あてがったようでなんだけど。割れ鍋に閉じ蓋というか。

ハードな宇宙戦闘をやったかと思えばギャグになってしまう(当事者は大まじめなんだけど)パートもあって、でもそこでも理屈の土台は忘れない。「こうなってるはずなんだー」の地固めが面白いんだよな。

で、前作から読んでる身には違和感ないのだけど、長谷川宇宙の中の、モノ、デザインの進化ってどうなのかと。作者の感覚(マップスだからこう、みたいな)なのかマップス世界の文明なのか、プロダクトデザインに変化が少ないような気がする。宇宙文明が発達し、交流が進むとべストなところに落ち着くのかしら。それって銀河全体では文明の停滞じゃないのか。
精神面は個々の生体に依ってしまうから、規模の大きな悪代官、大げさな頭でっかちなんて敵対キャラが出てくるのは(自分は)納得している。

って、まぁマップスだからな。下手するとこのへんの具合まで設定に組み込まれかねない、油断のならない包容力、風呂敷畳み力があったりするが。

マップス ネクストシート 4 (Flex Comix)マップス ネクストシート 4 (Flex Comix)
(2008/06/12)
長谷川 裕一

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見ての通りの大バカです「バクネヤング」(松永豊和)
2008/06/14 [Sat]15:09
「邪宗まんが道」で話題の漫画家、松永豊和。そうだ完全版を持ってたよと思いだして再読。
「邪宗」を頭に入れて読んでいくと面白い。

絵がうまいなー。擬音の置き方が面白い。ペーパーバックを意識した装丁で海外版も出たとかだけど、これ、どうなったんだろ。剃神の頭を貫く哄笑とか。そのまんまでも伝わるか。
マネできない、されない力があって、しかも構想ができあがった状態で描き始めていたというんだから、そりゃ編集者が作ったとか言われたら怒るだろう。
(編集者が存在を消しながらサポート、ナビできるのが理想だろう。作ったと自分で思ってても言っちゃいかん)

なにしろキャラがカッコいいよな。剃神が好き。登場当初の「オーラでヤクザを止める」ところとか、すげーかっこいー。あんま活躍できなかったけど。
ヤクザとか警官のモブも面々が面白い。

大阪城を占拠して100兆円要求という、大味のバカに翻弄されてされてされて、バカひとり処置できない現実の弱さもおかしい。
バクネがいじってる相手はヤクザにケーサツに国。ベタに考えれば「あれ邪魔だなー」という素朴な思いを代弁ってところか。
バクネなりのスジってのはつかめないのだよな。お年寄りは大切にするけどヤクザの親分は対象外。弱きを助けるための金でもない。

自分は暴力礼賛漫画はギャグになってないとしんどい性質なんだけど、これはなんだかサファリパークだな。暴力を見ている気がしない。さわやかだ。バイオレンスが気持ちいい漫画のはずなんだが、再読だと違うのかな。
おいてかれたのはロシアンルーレットからだな。あそこで「三人は運がいい」と親分が締めたため、超人たちの物語となった。
(実体はバクネに2人は追いついてなかったが)
運がいいというのは最強のスペックなので、ケンカが強くても銃には負けるとか、人数には勝てないとか、そういう理屈を超越してしまう。強さの表現としてはジョーカーだ。
そこでもう、読者としては四の五の言わずについていこうと思ってしまうのだった。

でだ。要は馬鹿が強いというところから始まって、バカに理屈を背負って対抗しなきゃいけない法とか体制の脆いことでひと笑い。
法の領域から外れたヤクザが泣きながら斬りかかったら即、解決ですわ。ケーサツなにしてんねん。最初からヤクザは俺らにいかせぃいうてたやろ。
とモノマネの大阪弁で考えてしまう。

運のいい馬鹿は覚悟を決めた情熱には勝てない。「幸運+馬鹿<覚悟+情熱」と、えいやと単純化。
蓮華はどうかって、運もいいけど自分で引き寄せてるクソ度胸が売り。あとと知恵だ。それはヤクザよりも強かったことになる。
「幸運+馬鹿<覚悟+情熱<度胸+知恵」。ねぇ、書いてみてもなにもわかりまへんがな。

蓮華がその度胸を持てたのは大いなるイエスマン、プリマの頷きがあったから。誰かに承認されることで度胸をつけ、運を引き寄せて勝ってき。言霊の力を信じている感じ。
なので最後に「抱擁+受容」のプリマが、というのは、泣ける。

漫画としては、バクネを見てから蓮華を楽しむのは難しい。小賢しさは前半の爽快感に欠ける。
が、爽快感ばっかでもいかんしな。勢いで終わらないためにも、バクネが死んでからのボリュームがこんだけあるのはいいことではないか。


うーんキになってきた。
ほかの作品も読んでみようかしら。「エンゼルマーク」と「竜宮」だっけ。

バクネヤング (ビッグコミックス)バクネヤング (ビッグコミックス)
(2000/10)
松永 豊和

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