09« 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. 10. 11. 12. 13. 14. 15. 16. 17. 18. 19. 20. 21. 22. 23. 24. 25. 26. 27. 28. 29. 30. 31.»11
読んだ漫画単行本をひたすら記録。読んだ端から。
ブログ内検索

プロフィール

mangalog

Author:mangalog
自由業。07/03/23以前のものはストックからのもの。
全記録にするためのフォーマット作成を思案中。
カテゴリを作者名にしてみたらなんだか冗長なことに。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

スポンサーサイト
--/--/-- [--]--:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告  |  TB:--  |  CM:-- | 編集
みな死んでいく「天上の虹」(里中満智子)20-21
2009/12/17 [Thu]09:03
新刊が出たので、20巻から読み返す。

讃良の寿命も尽きかけていて、主人公として物語を引っ張っていくパワーが感じられなかったが、
多安万侶に一撃を食らわすタフネスはさすが。
歴史の裏側を埋めて描く漫画だからこそのシーンで、女帝の強さを示して話が締まった。

しかし、大津の反乱を指摘してはいるものの壬申の乱だってただの内乱だ。
自分の周囲を巻き込むことを厭わない判断を身勝手だという。
主張するなら、根拠や物語の準備もしろということか。それが大海人皇子の勝ち方だったからかな。


讃良の子どもたちの世代もどんどん死んでいく。
後悔や感謝、恨みや愛は歌に残っているので、死んで退場しても思いが消えるわけじゃない。
読んでいて、積もり積もった思いに縛られ潰される人物たちがかわいそうではある。

本筋とは離れていそうだが、新田部と氷高の新世代ラブは、旧世代のいざこざを引っ張らないように幕引き。
(このラブ描写がなければ「天上の虹」で歴史を読む意味はない)
新田部の、男前で頭はいいけど諦めている感覚は現代の戦後生まれとか新人類とかのイメージだよな。
なにやってても「苦労して整えた制度なんだ」なら、やる気もなくすって。

でも、本当にそろそろ終わりが見えて来た。

21巻で文武天皇が授かった男児は、ゆくゆくは聖武天皇になる。
聖武天皇は「週刊マンガ日本史」で里中満智子が描いていて、つながる関係だ。
母親が引きこもっていた経緯がずーっと重ねられて来たと、あとがきでも触れられている。
現在描いてる部分を順繰りにってんじゃなくて、全体を調べてから描いてるんだなぁ。
焦らないでいい描き下しにしても、すごい作業だ。

天上の虹 20―持統天皇物語 (講談社コミックスキス)天上の虹 20―持統天皇物語 (講談社コミックスキス)
(2007/02/13)
里中 満智子

商品詳細を見る

天上の虹 21―持統天皇物語 (講談社コミックスキス)天上の虹 21―持統天皇物語 (講談社コミックスキス)
(2009/12/11)
里中 満智子

商品詳細を見る

スポンサーサイト

テーマ:今日読んだマンガは? - ジャンル:アニメ・コミック

太上天皇の位を定める「天上の虹」(里中満智子)18-19
2009/06/19 [Fri]09:51
太上天皇になるって、藤原史にしてみれば「それがアリなら楽だな~」という大技。
当初の予定通り、天皇が多少弱くても制度でサポートするから権威だけあれば大丈夫、の方向性はブレていない。

近江側の葛野も混乱を嫌い、旧世代らしい行動に出た弓削は死亡フラグが立っていたが、ゆるりと退場の模様。
紀は巻き込まれた感もある。現代の昼ドラだったら主演なのにな。
時代と舞台が悪かった。残念。

政略は藤原史のように、かなり繊細にやらないと。てか、皇族本人が動くと目立つんだよな。
藤原家くらいだと「なんかやってるけど、直接は関係ないし」だが。
政略でなく、忍壁のように仕事で存在や必要性をアピールしないといけないぞ、弓削。
地道に歴史書の編纂にあたる忍壁の人生にあこがれる。
そして、もうひとつの歴史書、万葉集を残す人麻呂もかっこいい。

古事記と日本書紀、そして万葉集あってこその「天上の虹」だからな。


新田部と氷高も、次世代の恋愛を育もうとしている。新人類ってやつですか。
時代は動いてるなぁ。
18-19巻は明るい気分になれるね。

天上の虹―持統天皇物語 (18) (講談社コミックスキス (367巻))天上の虹―持統天皇物語 (18) (講談社コミックスキス (367巻))
(2002/01)
里中 満智子

商品詳細を見る

天上の虹―持統天皇物語 (19) (講談社コミックスKiss (416巻))天上の虹―持統天皇物語 (19) (講談社コミックスKiss (416巻))
(2003/01/10)
里中 満智子

商品詳細を見る

テーマ:今日読んだマンガは? - ジャンル:アニメ・コミック

皇位継承の決め手とは「天上の虹」(里中満智子)16-17
2009/06/18 [Thu]09:25
史(不比等)の暗躍ぶりがトリッキーになってきて、三千代という謎の味方も登場。
(漫画として仕掛けやすいのかしら)
そんなところで、高市が急死。苦労人だからいつ死んでもって感じだけど、誤爆の毒殺ってのは驚いた。
人麻呂の情熱に、若いころのBL的なアレを思い出してモヤモヤ。
不幸だが、恨まれない人生だった。それでいいじゃないか。
現代だったらよき官僚になれたかな。
合掌。


皇族の物語をつむぎつつ、藤原家の定恵に「血縁だけが問題ではない」と言わせるのは興味深い。
歴史の授業で全国の中学生以上は後の藤原家を知っているわけで、なんとも「らしい」のだが、天皇を悩める人間として描く漫画との相性がいいな。

子どもの世代も「俺がやるよ」「俺もやるよ」で、「どうぞどうぞ」とならない混乱の兆し。
なんか、天皇や太政大臣が必死にやってんのにさ、なんでこう、立場や継承だけに拘泥するのか。
真面目に働けよと思ってしまう。
って、それは努力しようがしまいが、血筋で決まってるからって言われれば、シラケもするか。

讃良が「安定のために」と言いつつも、家族愛、母性愛、女性愛につい踊ってしまうところが、劇としての面白さ。
これは、ずっと変わらない。満智子節ともいえる味だ。

天上の虹―持統天皇物語 (16) (講談社コミックスキス (137巻))天上の虹―持統天皇物語 (16) (講談社コミックスキス (137巻))
(1997/08)
里中 満智子

商品詳細を見る

天上の虹―持統天皇物語 (17) (講談社コミックスキス (238巻))天上の虹―持統天皇物語 (17) (講談社コミックスキス (238巻))
(1999/06)
里中 満智子

商品詳細を見る

テーマ:今日読んだマンガは? - ジャンル:アニメ・コミック

神になりましょう「天上の虹」(里中満智子)14-15
2009/06/17 [Wed]11:12
文庫の続き、講談社コミックス版14巻以降を読む。

持統天皇(ってのちの名だ)として即位し、三種の神器をそろえる。
高市を太政大臣に据えて、体制は盤石のようでいて臣下は本音を言わない。
讃良本人にしても、野望や夢や理想が自分にあるわけじゃない。夫の遺志で、って時点で求心力は弱いんだよ。

そこで太政大臣がしっかりとか、新都ができればとか、三種の神器をそろえてとか、脇を固めることになるのだな。

天地人でいくと、天(カリスマ、運命的)が三種の神器、地が新都の藤原、人が太政大臣?
人が弱いよね。人が弱くてもいいように天や地をしっかりさせておくってことだ。
これは草壁を立てようとしたときと同じ。


恋愛の方面では、川島と泊瀬部がモメたまま終了。
穂積と但馬、紀と弓削は禁断の愛。
どのケースも女っておっかねぇなと思う。
女の出世は男(夫)次第という現実がありつつも、「愛があればそれを越えてきて!」というモダンな恋愛観で作劇されているので、もう男がかわいそう。
「がんばるから!」「お前のために!」と言わされてる感。

和歌で思いの丈は残ってるんだろうけど、女って・・・・・。普通に働かせてやれよ。
草食系の忍壁と明日香のような「あなたさえいれば」がベストカップルなのだが、これはこれでわき役なんだよなー。

てか、恋愛の方向には讃良はもちろん参加できず、かわいそうというか、そこで「キーッ!あの子たちだけ浮かれちゃって!」ってなってるのではという読みをしてしまってすいません。

天上の虹―持統天皇物語 (14) (講談社コミックスミミ (451巻))天上の虹―持統天皇物語 (14) (講談社コミックスミミ (451巻))
(1994/07)
里中 満智子

商品詳細を見る

天上の虹―持統天皇物語 (15) (講談社コミックスミミ (476巻))天上の虹―持統天皇物語 (15) (講談社コミックスミミ (476巻))
(1995/03)
里中 満智子

商品詳細を見る

テーマ:今日読んだマンガは? - ジャンル:アニメ・コミック

理想の国造りのためでした「天上の虹」(里中満智子)6
2009/04/03 [Fri]09:19
大海人が死に、大津が自滅し、草壁が退場していく破滅的な展開。
大津は、漫画的に考えると大伯に会いにいったこと、アマメに子どもができたことが、死亡フラグだよな。あれは、死ぬ人がやること。
負けからスタートしないと勝てないんだよ。

文庫版はこの6巻までで第1期完結だが、これだと讃良が本当に悪女だ。
母としてのわがままが政治を混乱させたのに、「私が後を継ぎます」で丸く収めたことになっちゃうのは、自作自演もいいところ。
ただ、政治力や人望などではなく、「天皇だから」「皇后だから」の強さで押し切ってしまったのは、結果的にでも「天皇中心の国造り」の始まりとしてはアリだったのではないか。
勝手に天皇の言葉を代弁できるあたりは、もう身分や血統で強さが決まるってことだし。
やはり讃良は、吉野を出る際の「神になった夫」を引きずっていたのだろうな。

でも高市から「母として、草壁のためだったんでしょ?」と反語的に追求されていて、高市が初めて強く見えた。
その葛藤なくして、今後の主人公はまかされないだろう。


大友は妻にも裏切られた絶望で退場したが、草壁の場合は母と妻、友人の死霊に責め立てられた自己嫌悪で退場。
逃げ場がなかった悲劇では相似形だな。
阿閇には、この悲しみを踏まえて、強さと優しさを兼ね備えた女になってほしいもの。

この続きは単行本で、か。ぼちぼち読みたくなってきた。

天上の虹―持統天皇物語 (6) (講談社漫画文庫)天上の虹―持統天皇物語 (6) (講談社漫画文庫)
(2000/04)
里中 満智子

商品詳細を見る

テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

飾りものではないのか「天上の虹」(里中満智子)5
2009/04/02 [Thu]09:11
戦後処理が着々と進んで、早くも次世代の権力闘争の匂い。
思えば大化の改新からの中大兄政権が次世代で悩んだように、クーデター、内乱で政権を取った後に安定を求めて権力争いが激化するという、そのまんまトレースしたようなことに。

讃良は中大兄、大津は大海人と高市、草壁は大友、大名児は十市。そして阿閇は讃良をトレース。
虚しき繰り返しだ。政治が安定したら弱い天皇でもいいって、大友のときもやってなかったか。
特に大津が実に微妙な立場。生き方が大海人に似ているだけに、おおらかさがアダになるのだよな。生まれてくる時代が高市と入れ替わっていたら。それも十何年も違わないだけだし。
漫画としては、山の民との交流を「もしも」の要素で入れている。大津が天皇になったら、もっと(現代の平等社会的な意味で)良い国作りができたのでは、と。
ここは判官贔屓にしてもな。

高市にしても、子を持って成長はしたが、遅かった。鎌足と比べると天皇サポーターとしては推進力が足りない。泥をかぶらないし、リスクを取らない。
実務はできる良き官吏のようではあるんだけど。
兄として、大津と草壁の仲介を務めるべきだった。
でも、自分の弟分の権力争いって、よく考えたら興味ないか。十市とも結ばれなかったし、俺なんももらってないのにヤル気でないよ、だったのかも。逆らうとめんどいし、生活と対面のために仕事はするが。
ってなところだったのではないか。
(想像は勝手にできていいね)

で、もう明らかに問題は讃良にある。
政治のため、国のために働いているつもりが、知らず知らずに息子、草壁のためにとなっていく。その発想が中大兄のものだとは気付いているはずなのに、目を背けるのは女だからかな。
形式上の権威にとまどいつつ、血脈という形式にこだわる。
そして、そんな讃良の密かな狂気に大海人が気付いてないんだよ。

最強夫婦の断絶こそが暗雲。

天上の虹―持統天皇物語 (5) (講談社漫画文庫)天上の虹―持統天皇物語 (5) (講談社漫画文庫)
(2000/04)
里中 満智子

商品詳細を見る

テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

政略のためなら人の心をふみにじる「天上の虹」(里中満智子)4
2009/03/31 [Tue]09:30
戦後処理。まずは入り組んだキャラクターの親戚関係について整理されていて、読みやすい。
大海人の妻が総登場して、誰の娘などと説明が入り、ついで、少女漫画として性格も描写される。
なんとなく呑気でバカっぽいオオヌが「そこがかわいい」と明言されたりして、読んでいる方としては助かった。
この女性のかきわけにおいて、「あさきゆめみし」とは読みやすさが段違いだよな。


大海人が政治家になっていくのに対して、讃良が見事にアイデンティティクライシス。

やっぱり私は女よ! でも愛されてないから政治家の妻よ! そして草壁の母よ!
なんて言ってたら「それ父ちゃん(中大兄)と一緒じゃん」と自爆する。
この自己否定のループはきっついな。そりゃ寝込むよ。
しかも、漫画的にドス黒い顔して「草壁のために!」「邪魔はさせない!」とかやってたらいいんだけど、素直にアドバイスしてるつもりなのに受け取る相手は「讃良さんは草壁ばっかだから」「怖い」なんて思ってるという。
自覚的じゃないだけに重たい。
漫画として、この重たさが面白いところだというか、里中満智子漫画の真骨頂が、こういう女性の危うさだったよな。

で、やっぱり高市は成長できなかった。
というか、十市についても、翻弄された身の哀れに甘んじすぎだ。結局、大友も高市も手玉に取ったように思える。
そうなってもなにもできないってのが、この時代の女性なのかもしれない。
でも作中では額田が歌を通じて男の社会に釘を刺してるし、讃良の政治参加もあって、どうも十市の無力さが気になる。
歌のひとつでも残して、高市への思いを告げるなり、いっそ大友への惜別を明示するなり、したほうがよかった。残ってないってことは、表現する才覚がなかったのか、失われたのか。

人麻呂が言うように、残された歌の印象で語り継がれる人物像が変わる。
誰かがどこかで捏造する可能性もあるけど、いつの時代でも言いたいことは記しておくべきなんだろうな。


天上の虹―持統天皇物語 (4) (講談社漫画文庫)天上の虹―持統天皇物語 (4) (講談社漫画文庫)
(2000/03)
里中 満智子

商品詳細を見る

テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

あなたの志を実現するために「天上の虹」(里中満智子)3
2009/03/30 [Mon]13:20
中大兄政権が終了し、なし崩し的に大海人、大友の対立へ。

男とか女とか、親とかって面と、政治家の面が個人の中で拮抗しちゃうのは本作でよくあること。
政治家として辣腕を振るえば身内から冷たいといわれ、身内に甘くなれば周囲から頼りないといわれる。
大海人も、政治的に後退すると妻の讃良が喜ぶ。どっちもとることはできないのね。
讃良は吉野で女のピークを迎える。この後は政治家、皇后、母としての人生しか残されていない。
流産は記録に残ってたんだろうか。

壬申の乱は、美濃の方面から援軍がきて回り込んだ大海人の勝利。
途中で天照も味方につけているが、まさかあんだけの芝居で通じたんだろうか。
その後に勝ってしまったからこそだ。
皇族の神秘性は神話が編纂されてからの後天的なものだろう。あの時点では、伝統ある豪族の最大勢力でしかない。
なにかと地方豪族がうるさそうだし。そんな時代に「神が降りてきた」なんてなぁ。
大海人は危険な賭けに勝って、きっと己の運にも自信を持っていったに違いない。

一方で大友、近江朝廷はほぼなにもできないまま負ける。
負けかたについてもダサくて、最後には一回しか使えない「橋の罠」を部下が自慢げに示すという、人材難もうかがえる負け方。
十市の裏切りを確認できたのは幸いだが、確認せざるを得ない時点でかわいそうだ。
しかし高市にしても、少女漫画的に愛を貫きすぎて、言っては悪いが成長しない。あんた、一生トオチがトオチがで終わる気かと。
大友が最後の最後で成長を見せた(作者の愛だな)のと反して、高市には課題が積み残されたよな。


やっぱ個々人の能力や人格によらない法治は必然なんだよな。一代しかもたない政権では困るという。
その地ならしは各国、各文化で行われてきたことなんだろう。

戦争は後処理の方が大変だ、という4巻に続く。

天上の虹―持統天皇物語 (3) (講談社漫画文庫)天上の虹―持統天皇物語 (3) (講談社漫画文庫)
(2000/03)
里中 満智子

商品詳細を見る

テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

神など信じないぞ「天上の虹」(里中満智子)2
2009/03/26 [Thu]10:25
読み返しの印象としては、こんなに展開遅かったっけ、だ。
壬申の乱が見せ所なので、その前に天智天皇の即位があるのだけど、
その段階で高市と十市と大友、草壁と大津、大田と讃良の対立軸を見せて処理して深めて。
掘り下げてるなぁ。昼ドラのような。セットや衣装の予算があれば昼ドラで天上の虹、どうだろうか。

さておき、文庫2巻の見どころは「野守は見ずや」のかけあいなんだけど、
ひと味違って面白いのは大田の死に際して大海人が口走る「神など信じない」だよな。
後に古事記をまとめようって人が言うと、重みが違う。それを踏まえての描写だろうけど。
瑞穂だの高天原だのに祈ったけどダメだった。仏教も教養でしかない。
そんな時代なのね。

中大兄はもちろん、讃良も高市も孤独になっていく。
讃良も大海人も中大兄といっしょで、リアリストになっていく。
読んでいると主人公で美人のはずの讃良がまるっきりモテずに見えてくる。
モテずの女性は、気を利かせてもダメという・・・・。かわいそう。

そんな主要人物総孤独の中で、人としていきいきとしているのは額田と人麻呂だったりして、歌は人をすくうのだなぁ。
しかも、教養主義的な歌でなく、心をおおらかに歌うことができると、強い。
歌って、要は伝える、言う、表に出すってことで、奥ゆかしいとか慮る精神がこの時代にもあったと思えば、かなりの発散手段だったのではないか。
讃良も歌ができれば、救われたかもしれない。

あとで陰口は言われても、その場の心にはみな、圧倒されるという。規範よりも心の時代なのかも。なにしろ法律もあいまいな時代だろうしな。


それにしても人麻呂の怪しさよ。読み返しなのにびっくりだ。

天上の虹―持統天皇物語 (2) (講談社漫画文庫)天上の虹―持統天皇物語 (2) (講談社漫画文庫)
(2000/02)
里中 満智子

商品詳細を見る

テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

愛されたがりやさんね「天上の虹」(里中満智子)1
2009/03/25 [Wed]09:20
手持ちの歴史漫画を再読する流れ。「火の鳥」の太陽編を読もうかと思ったんだが、その前に正史をおさらい。
「天上の虹」がどんだけ正史かはわからないが、特殊なキャラやイベントを足し引きはしてないだろう。

っても、参考文献が知りたい漫画ではある。文庫版だけど、載ってないんだよな。歌(万葉集)についてだけ。
有馬が狂うのが白稚5年10月とか、バッチリ書いてあるのだし。総合的に解釈して描いた、ということか。
もちろん作者の動機が「万葉集の世界」にあるのだから、歌の隙間を思いだけでつないだ漫画でも問題ない。


一巻は大化の改新からスタート。中大兄がイケイケを開始。
教科書的には傲慢な蘇我氏を皇族がこらしめたようなニュアンスで習ったような。
クーデター政権に近いはずなんだが、血統によって権力が正当化されるのは、どこの国でもいっしょだな。
その後の徴税やら戦争やらで、中大兄が国をまとめていった功績もデカい。
なんだかだ、ヤリ手の政治家なんだよな。私欲、私怨で起こしたクーデターでないだけに、ツッコミ方が難しい。
おそるべきボスにふさわしいポジションだ。
(なにしろ主人公の父)

そして、この時代の女性は讃良も含めてまだまだ受身。そういう時代。
トレンディドラマか昼ドラのように嫉妬に燃えるかしら、この時代に。
でも、逆に恋人と妻、母、たまに歌しか、やることなかった女性も多かろう。

(女性がシャーマン的な政治をやってたヤマタイ国を男の腕力&権力政治に変えたのが大和朝廷、という面もあるみたいだし、政治には表立って参加しにくいはず。それこそ天皇でもなければ)

なので、女性が恋愛に燃えるのは当然。そこに最大のアイデンティティがあるのだから。
むしろ現在よりも恋愛は重要だったんじゃないか。人生で。

なんて考えつつ、読み進めていこう。讃良が政治家になっていく過程が、現代の女性漫画として読めるところだったよね。


文庫版6巻を再読したら、どこまで読んだか忘れてしまっているコミックス14巻以降で追いかけよう。
てか、買わずに待つのはよろしくない。

そのうえで「女帝の手記」「長屋王」もな。これも昔、読んだはずなんだが。

天上の虹―持統天皇物語 (1) (講談社漫画文庫)天上の虹―持統天皇物語 (1) (講談社漫画文庫)
(2000/02)
里中 満智子

商品詳細を見る

テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック


ComicDash

コミックダッシュ! dukimochi の所有コミック

週刊マンガ日本史

週刊マンガ日本史

リンク

このブログをリンクに追加する

カテゴリー

RSSフィード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。