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読んだ漫画単行本をひたすら記録。読んだ端から。
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センチメンタルフィーリング!「白い夏 上村一夫初期傑作短編集1970-1972」
2010/04/28 [Wed]09:18
「紅い部屋」と対になる短編集。
夭逝の作家だけど、作品数は多いよなと思う。

初期の作品だからか、どれも作家性が明確に出ている。
いつもの上村美人が、いつものように男に翻弄されて、でもどこかそれを望んでいるような…という、共犯関係。
「完全な答案用紙」なんて、女生徒が男子のためにあることがアリアリだ。

現代の女性から見るとすごく都合よく思えるかもしれないが、これはこれで儚い美しさなんだろう。
裏を返せば男がバカで単純で欲にまみれている存在で、聖なる女性がそれを包んでいるわけだし。
ブサイクもそこそこひどい目にあうし、うまいことやってしまう男は後ろめたい存在として描いてある。

と、両性のどちらにもなにかを押しつけたくなる作品集であった。

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その行く先を知るは降りしきる雪「紅い部屋」(上村一夫)
2010/03/13 [Sat]09:05
「上村一夫 晩年傑作短編集 1980-1985」という冠のついた短編集。
表題作の「紅い部屋」と「一葉裏日誌」はまさに最晩年の作品。

「一葉裏日誌」は持ってないから、ここで読めてよかったと思いつつも、
でもつまみ読みでなく通しで3巻読みたくなる…。短編集ってそんなもんよね。

色恋にレズビアンとか貧乏とか女郎屋とか、ドブと酒の匂いがして土にまみれた場所を、生き生きと描くんだよな。
80年代にしてもポップな雰囲気ではなかったと想像するが、それだけに時代っぽさを浅はかに背負うことなく、明治や昭和を描き残せたんだろう。

お話にしても、無駄に入り組まず、それでいてじっとりとしみこむ重さがある。
必要以上に饒舌でもないのに趣のあるセリフと、キレのある動きで深く読めるのよね。
長く読まれる、受け入れられるってのは、こういう重みからか。

「白い夏」とペア刊行されているので、品切れにならないうちにそっちも読まなきゃ。
「白い夏」は1970-1972の初期作品集だそうで、絵や見せ方、語り口の違いを楽しめそう。
(意外と変わらないのかな)

紅い部屋―上村一夫晩年傑作短編集1980-1985紅い部屋―上村一夫晩年傑作短編集1980-1985
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苦しみをさらっていった「同棲時代」(上村一夫)3-4
2010/02/16 [Tue]09:39
乱れる今日子の心は分裂したまま、遠くにいってしまう。

次郎は愛を信じていたんだよな。結婚を先延ばしにしている姿は夢見がちかもしれないが、イラストレーターとしてやっていっている自信も培っている。
そこで今日子が実家の方を向いて「(自分たちの関係を)わかってもらえないのはくやしい」と、結婚を意識すれば「いったい何だ」と思ってもしかたない。

義父を連れて来た結婚という制度や女となった母を嫌って、「のほほんと」を選択したのは今日子なのに。
今日子がその結婚に縛られ、押しつぶされていく。
もちろん妊娠、出産を背負う女性が結婚を意識するのは当然だが、次郎の人生をあまりにも思いやっていない。

結婚にまつわるすべての重圧と苦しみをひとりで勝手に背負ってしまう今日子と、それを救えなかった次郎。
どちらも悪くない。ただ悲しいだけだ。
あえてなにが悪いかといえば、同棲の後ろめたさや「男の甲斐性」は相当に重たかったであろう1972-73年の時代か。

のほほんと若さを費やさせなかったのも、2人の若さなんだよな。

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のほほんと生きてゆこうね「同棲時代」(上村一夫)1-2
2010/02/15 [Mon]09:11
「ヘイ!マスター」きっかけの再読。持ってるのは双葉文庫の全4巻のもの。

同棲しているのは今日子22才、次郎23才。
最初の単行本が1972~73年。今は同棲というか外泊やプチ家出なんかもカジュアルなように(主にメディアのおかげで)感じられるが、当時は「いけないこと」だったろう。

今日子は実家の義父と、女の臭いがする母を嫌って上京し、結婚という制度自体に嫌気を持っているようだ。
1-2巻は特に今日子視点でテンションが練り上げられていくこともあり、次郎はなんだか呑気な若者という印象になる。
職業もイラストレーターという、当時にしてみれば不安定でテキトウに思われそうなもの。

一方で今日子の心は焦って分裂していくんだよな。
「のほほんと生きてゆこうね」と言いつつ、結婚できない状況に焦り、心乱れる。
結婚や性欲を取り外して、愛だけを抱くのは難しい。
しかも、今日子が求めるのは「私のための次郎の愛」だ。漫画では「次郎のための私の愛」の発露は、薄いように見える。
「次郎と一緒に美しく死ねたら、あたしはそれで満足なの」とは、なんという身勝手な愛だろう。
それは愛なのか。
次郎は仕事で身を立てて、今日子と一緒になる気持ちでいる。言葉は少ないが、準備も努力もしている。
別れか結婚かと持ち出されてから、続くエピソードでは次郎の仕事がらみのものが増えているんだぜ。

結婚や性欲を取り外しても、愛だけは残る。そのはずだったのに。

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一度できてしまえばもうおしまいね「ヘイ!マスター」(上村一夫・関川夏央)
2010/02/09 [Tue]09:06
「坊っちゃんの時代」の関川夏央からの流れで、古書店で発掘。

表題作の「ヘイ!マスター」は増刊ビッグコミック掲載作。
オカマ、ゲイのマスターが探偵として夜の街を行くという、脈絡はないが雰囲気はある設定。
昼ドラとか2時間ドラマにできそうな風合いだ。
事件もすっごく驚くようなものでなく、人情にホロリ。これはもう時代性。

男女のもつれが事件の核にあるんだけど、オカマゆえに当事者からは遠く離れ、だからこその哀愁がある。
そして決定的に、このマスターが目元こそパッチリだけど小太りの中年なのだ。
リリカルに抒情したところで不格好である面白みがきいてる。
(いや、カッコいいとこあるんだけどさ、造作的には不格好)

面白い雰囲気なんだけど、フツッと終わっている感じ。でも掘り下げる設定でもなさそうだからなぁ。


深みというか凄味があるのは「焦土の塔」の方。
近代麻雀オリジナル掲載作だから、なんだかだ麻雀をしなくてはいけないのだけど、戦後の焼け跡で若者が集い、人生を賭けて、かつ、目的や成果に固執せず散会する潔さ。かっこいい。
和了る寸前の高揚感を強く掲げるミミの美しさよ。

上村一夫作品らしい、ザワザワした空気ときりっとした個人と、語りつくせない思いが出ている。

上村一夫はちょっと前に固め読みしていて(復刻が盛んだったころね)、あまりに一気読みしすぎて個々の作品の印象が薄いのであった。
「同棲時代」「関東平野」「凍鶴」を読み返そう。
もうちょっと思いを固定しておかないと、もったいないからね。

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