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やっぱり自然がいいね「ニッポン昔話」(花輪和一)下
2009/09/05 [Sat]09:58
新装版の下巻を読む。

収録作品は「鶴の恩返し」「カチカチ山」「花咲か爺」「桃太郎」「コブとり爺」「猿蟹合戦」と、
描き下ろしのニッポン未来話、そしてニッポン現代話の「夢のつちのこ」。

鶴の恩返しと猿蟹合戦が割合、そのまんまだが、ほかのは花輪的倫理観、世界観でアレンジされている。
桃太郎がロボットだとか、花咲爺を助けるのが川にすむ土偶とか、細かいキャラ造形も面白いのだけど、視座のユニークさはそれを上回る。
カチカチ山なんてミステリー仕立てになってるのだ。
確かに、おじいさん側の証言だけでは一方的に狸を責めることになってしまうものな。
昔話の爺にはいい人と悪い人がいるので、悪い爺である可能性も捨ててはいけない。

というか全体的に、爺のみならず人間(大人の男性)は汚く醜く欲深く描かれている。
動物や精霊(土偶とか宇宙人的なものだが)は自然に根ざして生きているのに、
人間が関わると途端に世界が歪んでしまうのだな。
その様子を童女が見て、あーあと慨嘆する。この配役はほかの花輪作品でもほぼ変わらないんじゃないか。

それを踏まえて読むと、最後のツチノコ親子は、人間を自然に返しているわけで、落ち着くシメだなぁ。

上下巻合わせてお勧め。
「刑務所の中」の次に「ニッポン昔話」を読むといいかも。

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瓜から人が生まれることだって「ニッポン昔話」(花輪和一)上
2009/07/09 [Thu]09:39
昔の限定版も読んだことがあるのだが、より読みやすくて(金額でも、判でも)追加収録もある版で読みなおし。

よくある昔話、民話の改題とくくってもいいんだけど、因果や業を見せる民話と作風の合致がよろしい。

「舌切雀」はそのまま、
「浦島太郎」がありがちなタイムマシンものになりそうなところで牛を一枚かませてくるし、
「一寸法師」なんて、小さい人が姫様を救うってところだけ。ひょっとして原典はそうなのかと思ってしまうが、あんなツルっとした法師はいないよ、過去に。
で、「かぐや姫」では、得意の(?)仏教的な救済をゆったりと。

どこを切っても花輪和一の漫画なんだな。繰り返すが原典との相性がとてもいいのではないか。


因果を含める展開が続き、悪い人は悪い顔をしている。
花輪作品にはいい人がいい顔をしているとも限らないので、「瓜子姫」ではカエル顔の姫と天の邪鬼がそのままのポジションだったという、読み進めた末に「疑ってすいません!」となる構成。

素晴らしいな。しっかり童女にシンクロしてたぞ。


と、思えば追加分のニッポン現代話は救いがなくて、善行や素直さが報われない。
なんという……。落とし穴があるから油断できないんだよ、花輪和一は。

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ああ、本当にこれが最後かよ「刑務所の前」(花輪和一)3
2007/12/10 [Mon]12:46
ブレイク作「刑務所の中」の関連かと思いきや、ただの過程じゃなく掘り下がって、堂々完結。ただこれで本当にスッキリするのか(描いてる方も読んでる方も)はわからない。
「刑務所の中」「刑務所の前」ですべてを告白したかというとそうじゃない。執行猶予を求めずにあっさり服役したのはなんでとか、仮釈放の日の感覚が妙に遠く描いてある。まだ遠ざけておきたいところもあるのだな。


ともあれ、拘置所で布団のたたみ方が「ピシイイイイ!」とか、タバコとか運動とか手錠とか、「刑務所の中」に続くべく記録ぶりを楽しみつつ、中世の鉄砲鍛冶の娘を観察者、代弁者として、根深いところまで告白していく……ということでいいんだろう。

サツにアゲられたり、裁判を受けたりの過程は、もっと精神的にぐるぐる来てたんではないかと思う。純粋な銃マニア「花子」が、現実に違法性を突きつけられて「ハナワ」に戻っちゃうとkろが、自覚的で面白い。半分「花子」のまま、警察にへりくだりまくった言動するこんがらがった描きっぷりはもう、そのまま当時の混乱として(読むぶんには)笑える。ギャグにしないとやってられないか、あんな瞬間は。

ギャグでなく、場面そのものを変えての告白、振り返り、昇華になっているのが中世のパート。親への念とか、宗教観も織り交ぜて、あくまでも冷静に。刑務所までの過程に解け合わずに、固形のまま漂ってるところがすごい。
普通の漫画は回想シーンや場面転換で、普通の漫画はなにかしらの切り替え(背景が変わったり経過やジャンプを示したり)するけど、その辺はまるっきりシームレス。取り調べを受けていた次のコマでは中世の鉄砲鍛冶が、となる。なによこれ。

鉄砲鍛冶の娘は観察する立場で、現世の「ハナワ」は回想する立場。「ハナワ」「花子」は真面目で純粋で悪意のない、それこそ鉄砲鍛冶の娘のようではある。
鉄砲職人の気分で修復してたら現世ではアウトでしたとか、そういう関連の読みでいい、と思いたい。
そんなセオリーどおりでいいのかとも、読んでて不安なんだよな。作者に取り残された感じがする。


表紙は「森の中に銃を隠すハナワを鉄砲鍛冶の娘が迷彩服で見つめている」図。タイトルと一緒に不動明王がどんと。装丁はやっぱり、祖父江慎でしたよ。

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(2007/11/30)
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虫は心が清く皆努力家である「花輪和一初期作品集」(花輪和一)
2007/11/28 [Wed]16:58
本人もびっくりであろうのメジャー化を果たしている花輪和一の初期作品集。
花輪マニアの人によれば「初期の作品は気に入らなくて廃棄している」とも。収録されてるのは版元にあったものだろうか。それとも廃棄はさすがにごく一部だったか、作家らしい伝説か。初出誌からの掲載になってる「原稿の所在が不明」なのに含まれているのか。

代表作の「刑務所の中」から次にコレを読むと大変なことになりそう。「コロポックル」「水精」「猫谷」を経たくらいがちょうど良いのではないかと同じくマニアに言われたが、確かにそうかも。
そもそも絵柄が違う。誌面が黒い、細かい、とろけるような念のある描写が続く。身体はただの物体であるよとたたみかける。

尋常な倫理観とか痛みの感覚でいえば、相当にエグい展開をお腹いっぱいに食べられる。オチも強引と言うか描くだけ描いて、見せるだけ見せてオシマイにしている話も。
さんざん変態させといたのは「あ、おかあちゃん!」のアッケなラストのためだったか!とか(違うか)。
考えてはいけない。猛獣を観察しているつもりで読まなくては。作家の中のモンスターが放し飼い。距離を取って自分は人間だと思うも良し(でも人間も動物だぜ?)、距離を詰めてあえて獣性にシンクロするもよし(できずに理性を保つと危ないよ~)。

個人的にはやはりグロ連打に打ち負けがちなので、「六富道」がおすすめ。読んで、やばいなと思ったら、最後に収録されてるところにジャンプして呼吸を整えましょう。それでもえぐいけどもね。

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虫の世界に走るとは「猫谷 改訂版」
2007/05/31 [Thu]10:55
嫁がコレクションしている花輪和一。改訂版が出たので読む。89年のオリジナルも持ってるそうだが、未収録作品もあるし別腹だと。そうだよなファンはな。

短編集で、異世界との交流でまとめてある。猫やら虫やら背中やら。全身全霊で逃避するぜ!狂うぜ前向きにと。作中人物がガチで悩み苦しみもがいて逃避すればするほど、笑いのギアが上がる上がる。すいませんすいませんと思いながらもニヤニヤ笑いしたまま。
あまりに基本的な倫理観を踏んだり無視したりするから、一瞬納得しそうになるけどな。あぶねー。ストッパーとして笑っている自己管理もあったかも。

「慈肉」「生霊」「ゆげにん」「ギボゴヤ」が特にヒット。見にくいぜ人の欲は。どうしてここまで自己ルールで生きていけるのか、平安(?)時代だからカオスで倫理が整頓されてないのだーわははは。


そうだ。仏教に依存しているようで、偶像崇拝はナシのようだ。疑り深く、現実的で、食えない人生観。その慎重さはいただきます。

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