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読んだ漫画単行本をひたすら記録。読んだ端から。
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Author:mangalog
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虫の世界に走るとは「猫谷 改訂版」
2007/05/31 [Thu]10:55
嫁がコレクションしている花輪和一。改訂版が出たので読む。89年のオリジナルも持ってるそうだが、未収録作品もあるし別腹だと。そうだよなファンはな。

短編集で、異世界との交流でまとめてある。猫やら虫やら背中やら。全身全霊で逃避するぜ!狂うぜ前向きにと。作中人物がガチで悩み苦しみもがいて逃避すればするほど、笑いのギアが上がる上がる。すいませんすいませんと思いながらもニヤニヤ笑いしたまま。
あまりに基本的な倫理観を踏んだり無視したりするから、一瞬納得しそうになるけどな。あぶねー。ストッパーとして笑っている自己管理もあったかも。

「慈肉」「生霊」「ゆげにん」「ギボゴヤ」が特にヒット。見にくいぜ人の欲は。どうしてここまで自己ルールで生きていけるのか、平安(?)時代だからカオスで倫理が整頓されてないのだーわははは。


そうだ。仏教に依存しているようで、偶像崇拝はナシのようだ。疑り深く、現実的で、食えない人生観。その慎重さはいただきます。

猫谷 改訂版 猫谷 改訂版
花輪 和一 (2007/05)
青林工藝舎
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テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

それこそが安高様のなさり方「第三の陰武者」
2007/05/29 [Tue]09:37
2巻は案の定、バレ、入れ替わり、巻き添えの不幸がさらなる勢いで降りかかってくる。

殿様の影武者にしては確かにそんざいな扱いでかわいそうだが、前巻以上にうろたえるわ欲をかくわ後悔するわで、杏之助の小物っぷりも光る。小物だけに小萩やら家族やらの件でいじめられる。そしてまたズレていくと。
終わりはもちろん救いがないけど、ま、篠村も定光もいい目を見てない。

陰武者なんていう存在の無理でどんどん掛け違っていく悶絶していく一直線の展開に乗り切れて面白かった。まとめて読めばよかったかな。でも初めて買う作家で、2巻まとめ買いするかどうか。




(2007/04/02)
コンビニにて「シグルイ」で知った南條範夫原作の漫画を発見。いい機会なので購入。陰武者って影武者と違うのかなと思ってこれは戦国の世の暗い部分とかそういう意味かと考えたのだが。1巻の段階では詮無かった。

筆も使ってる(と思う)絵が強い影を作り出していて、晴れがましいお役目も力強く頼もしい城主も賑やかな街並みも、軒並み陰の世界に見える。これは連想しすぎもあるけども。
最初は絵の見栄えがくどいかと思ったが合戦後はがっちりとはまって見えるようになった。上手に1巻している。

某城の城主に、徳川家康とかでおなじみの陰武者がおりまして主人公はそれに抜擢、という話。
野心は持てども、実際に戦場に赴き、痛い役目を果たすとなれば厳しい。生まれも育ちも武士だったらいいが、お役目への意欲を支えてるのは功名心とか扶持米とか役得だったりして俗っぽいな。そこがまた親近感を持たせる所。読者は武士じゃない。

この先は「もっと悲惨な身体的同一化を迫られる」、「正体がバレそうになる」、「城主と本当に入れ替わる」、それに伴う「自我の変化(俺こそ本当の安高だとか)」がありそうな展開。絵柄の濃い影を引き連れて、どう展開するか。


「シグルイ」の「駿府城御前試合」含め、原作の南條範夫作品も読んでおかなきゃいかんかな。
ただ残酷ともいえない過酷な世の視点に興味を持ってきた。

第三の陰武者 1 (1) 第三の陰武者 1 (1)
黒藤 広隆、南條 範夫 他 (2007/03/29)
リイド社
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第三の陰武者 2 (2) 第三の陰武者 2 (2)
黒藤 広隆、南條 範夫 他 (2007/05/28)
リイド社
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テーマ:今日読んだマンガは? - ジャンル:アニメ・コミック

あんな性格破綻者の先生が描いてるなんて「まんが極道」1
2007/05/29 [Tue]09:13
唐沢なをき画業21周年(くらい)記念作品。内向けのパロディと外向けのイタ狂いぶりを両輪にした、鉄板のネタ!

流れとしては「漫画家超残酷物語」に連なるもの。残酷から極道ということで、わりと漫画家って生き方の「自分のせい」感を再確認。まともな人がすがすがしく出てこない。

いつもの唐沢なをき世界ではあるんだけど、狂いがやや濃いと思われる。やはり記念作だから気合いが、ってのは読み手の期待感かなー。漫画業界のイカニモ展開がホントかウソかブレンドかを横目に笑いつつ、後半の「帰郷」「女のシヤワセ」では漫画家以外でも若者をぐああああとさせそうな破壊力。

絵もパロディが入り、エピソードによっては監修も入り。今まで以上に腰が据わった連載になりそうで楽しみー。
売れっ子漫画家漫画の「吼えペン」のダークサイド版ってのはアテすぎの読みだけど、ネタはいくらでもストックありそうだ。


個人的には最近の唐沢世界のモブで出てくる、ハッチポッチステーションみたいなキャラが好きになってる。ぞんざいで人格はないけど人物であるという、まさにモブ。ぱっくり開けただけの口がね。いいよね。

まんが極道 1 (1) まんが極道 1 (1)
唐沢 なをき (2007/05/25)
エンターブレイン
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ベトナム戦争の、ふんいき「ディエンビエンフー」
2007/05/28 [Mon]10:39
世界一かわいい、ベトナム戦争。と帯にあった漫画。ディエンビエンフーの戦いか、と思っても思わなくても、語感と笠でベトナムっぽさがほどよくにじむ。

コミック新現実とか東浩紀氏関連とかで見た絵だ、というわけで、なんだか小難しい表現かと思って読み始めたけどすんげーわかりやすい世界だった。
死体のにおいがして、人には裏表があって、アメリカは勝手で、ベトナムは根性あるし強い。通常のベトナム戦争モノのまま、かわいい絵がくるくる動く。口元のゆがみに邪がうかぶ。いろいろな流れを汲んだ絵だよな。きっと。

買ったのは角川の100%コミックス(まだレーベルがあるんだな~)。戦闘少女が対決する構えで2人出てきて、闘わずに終わる。え!闘わずに!とツッコンで、調べてみたらIKKIで続きというかやり直してるとか。

なぁんだ。どうりで中途半端だと思ったよ。期待感と雰囲気はあるので、IKKI版を読むことにはなるんだろうけど。
こういうの、マメに商品化するんだなぁ、角川。まるで終わってないのに完結商品のように。おいおい。

ディエンビエンフー ディエンビエンフー
西島 大介 (2005/08/26)
角川書店
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30歳を超えて格闘すると「餓狼伝」(谷口ジロー)
2007/05/25 [Fri]11:01
移動時間つぶし用に何か、と古書店で購入。板垣版は長いけど谷口版は文庫一冊。

有名な格闘技小説の漫画化。きっとそのままの映像化なんじゃないだろうか。「ズザッ」「メリメリ」「あがが」「むお~」などの自然音しか入らない生格闘をじっくり描き込む。漫画的に考えると描き込んでないのだが、筋肉も動きの流れもリアル。むっちりと横幅のある身体とくいしばって鍛えられたようなアゴはテレビで見る格闘技に近くて、漫画だともっと逆三角形になるよなと。

姫川の存在は肩すかしだけど原作だとどうなってるのかしら。ケンカバカとモテ&社会性は両立できないような排除感もあり、姫川は最強の敵になるべく登場しているのだが。

でも闘って闘って、闘う前に悟りかけて勝てそうになっても満たされなくて、という流れがじわっと染みてくる。
んー、話も見せ方もストイックだ。読んだ後、ちょっと無言で過ごしたくなる感じ。目と体で語りたいというか。自分でも意外に影響されすぎ。

餓狼伝 餓狼伝
夢枕 獏、谷口 ジロー 他 (2005/11)
メディアファクトリー
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映画のようなイタリアン共同生活「LA QUINTA CAMERA~5番目の部屋~
2007/05/23 [Wed]12:00
「not simple」に続いて読んでみようオノ・ナツメ第2弾。表紙は笑顔のイタリア人たちだ。

読者も5番目の部屋に転がり込んだような気持ちで……というのはありがちな“ライター文体”なんだろうけど、小物や様式がウンチクがましくなく(重要)入ってくるので生活感を抱けるのは確か。上品。

全体を日本に置き換えると「ぶらぶら自由でいいねぇ」と斜めに見てしまうが、イタリアなら「明るくて楽しそうだなーいいなー」という、ごく平凡な欧米向き視点で読んだのだが、キモのところを読ませる際に外国人の方がキレイにまとまるのか。

先入観として、アートっぽい絵でヨーロッパが舞台でとなればなんだか美大生が好みそうなよくわからない独白と精神世界に巻き込まれるのか……と。それは「not simple」からそうだったけど。いやこれがスイスイ読める。こんなにスムーズに読めてもったいなくないかと思うほどに運びが上手い。んで、キレイに締まる。意外に思ってすいません。

あ、中は一色刷りなんだけど、黒(スミっての?)じゃない? 紙に色が付いてるのか。へー。

なんだか散漫だ。キレイに締まってるからな世界が。

LA QUINTA CAMERA~5番目の部屋 LA QUINTA CAMERA~5番目の部屋
オノ ナツメ (2006/07/28)
小学館
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大人のケンカも人海戦術で「男一匹ガキ大将」
2007/05/21 [Mon]12:25
古本屋で「男一匹ガキ大将」のジャンプコミックス全20巻がなんと500円だった。5000円、1500円の間違いでなく500円。なんでかって、日焼けやシミがひどい巻があり、6-10巻あたりは背が割れててページが落ちそうになってるところもあるからだとか。
返品は受け付けないし、買い取りにも応じないぜと念を押されつつ、一回読むだけなら大丈夫だろうと購入。えっちらおっちら持って帰る。

本宮氏の自伝やジャンプ伸張期のエピソードでしか知らなかった漫画で、とにかく勢いだけの、「おんどりゃー」「なめとんのかー」だけの無茶苦茶なんだろうなと思ってたけども実は破綻しきっているわけでもない。ギリギリ、筋がある。そりゃそうか。想像がふくらみすぎだ。水戸のおばばや妻子が「実は生きてた」ってのはズッコケたけど。いい加減だナー。男塾方式か。

子分が1000人、1万人、3万人となり、相手が町の番長から地区の番長、日本一の番長、日本を動かす巨悪、日本を狙う外国人企業などなど、いやーこれくらいのインフレは慣れておりますよと余裕をかましてしまう。不良が言い出す“全国制覇”ってこういうことかと。

不良が集まればなにかができる、という視点は今でもグッと来るし、なんやかやで子分が駆け寄ってきて鉄橋を直したり情報網を敷いたり、船でアメリカを迎え撃ったりする暴れっぷりは心燃ゆるな。描いてる方は苦しかったらしいけども。

しかしわずか3巻目にして「子どものケンカはやめじゃ、大人の勝負をする」ってんで株取引で2億稼いだのには読んでてびっくりした。ガキ大将的な動員力とカンでってシナリオはともかく、ケンカやめちゃって20巻までどうすんだと。
暴力、動員力、カリスマ性のインフレじゃない、カネや権力も含んだバトルが早くも試されてて、なるほど20巻も続くし読者が熱狂する器だと思った。
デビューしてすぐに経済ケンカのあるオトコ漫画を描いてたとは……。

それほど「じゃっかあしゃー!」だけでもない漫画だけど、随にはケンカしかない。
万吉がケンカを止めようとすると戦うしかない状況に陥る。常に追い込まれて暴れるガキ大将は、よくいわれるように作者そのものだったと思われる。お疲れ様でした。

男一匹ガキ大将―本宮ひろ志傑作選 (1) 男一匹ガキ大将―本宮ひろ志傑作選 (1)
本宮 ひろ志 (1995/07)
集英社
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いつの間にかゴルツィネに肩入れ「BANANA FISH」
2007/05/16 [Wed]09:03
高校生のころ、女子がキャイキャイと読んでいた名作をまとめ読み。古書店でANOTHER含む文庫全12巻を入手した。

キャイキャイ漫画読み女子の輪から「タッチ」「ベルばら」は回ってきたけど「BANANA FISH」はなぜか回ってこなかった。名言はしないけど「読む?」という誘いが「BANANA FISH」に限ってはなし。「これは女子のだからー」という囲い込みがあった。という記憶がある。
読んでみれば、男子とは共有したくない世界かも。
とは思うが貸してくれたってよかったじゃないかと今さらぶちぶち。BLの走りってことか。でもアッシュもエイジも被害者専門。女性を絞ることで男だけの痴情・感情のもつれを純化しました、ということ、なんだよねきっと。


戦略兵器のようなキラーアイテム、国際マフィア、ベトナムまでさかのぼる闇の経緯と大河ドラマの構成なんだけど、軸はアッシュとエイジの熱愛関係。後半はアッシュ自身が戦略兵器のような扱い。戦うヒーローかつ狙われるヒロインだ。
ながーいお話しでゆーっくりと孤独なアッシュを描いているわけで、その見せ方と見えるもろさに大河ドラマなんてただの飾りですよと訴えてくる。

あんまりしつこく語るものじゃないが、読んでいていつの間にかゴルツィネの方に感情移入しかけていて自分にびっくり。なんでタコに? アッシュにひかれていく大人男性の視点でシンクロしたのか。
私情からBANANA FISHの秘密、後継者育成、また私情とこんがらがってるけどもっともアッシュにこだわって振り回されてる立場は読者にいちばん近かったりして。
エイジよりもな。エイジはむしろ天使というか救済アイテムだからな。死なない雰囲気が漂ってるので、読んでても安心して(気分的に)放っておける。逆にゴルツィネは死ぬ気マンマンだから気になってしょうがないという。


そうだ。ドラッグが戦略兵器でストリートキッズが大暴れというキーワードと、ツリ目美少年、細かい線、銃にバイクとかで「AKIRA」っぽい見栄えだとも思った。
でも「AKIRA」までいくとなにがどう影響とか、ないわな。

Banana fish (1) Banana fish (1)
吉田 秋生 (1996/12)
小学館
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この娘ノリノリである「セクシーボイスアンドロボ」1-2
2007/05/14 [Mon]18:00
ドラマを見て記憶が刺激されたので、本棚から引っ張り出して再読。2巻で「To be continued」だけど続きは出てないよな。中断してるのか。
読み返してみるとドラマはうまいことエピソードを使ってるなと思った。漫画そのまんまでもなく、変えすぎでもない。

漫画は退屈少女が特技を活かしてスパイ仕事に熱中。ドラマは退屈と特技は同じだが、面倒な事態は基本的にいやがる少女。真逆だけど、ドラマで普通っぽい子が主演だったらいきなり冒険志望は厳しいか。
ドラマではセクシーボイスというコードネームがいまいち浮かんできてない。これはニコがスパイ業に興味(「宇宙で私だけ!?」の快感)をもった際に、退屈少女の変身として出てくるんだろーかなと。

漫画を読み返してて、2巻の青空美容室話で、外のシーンから「なんか食べに」「つきあってるの?仕切るから」会話からいつの間にかスパゲティをすすっていた。お。これはあれか、会話しながら歩いていて背景だけがぐるぐるっと動いて次のシーンに移るという、映像みたいな省略か。さすが一橋大の映研出身(じゃなかったっけ)。なんて。気づいてないけどそうやって読み手をさりげなく誘導してる箇所はもっとあるんだろうな。

とにかく繊細だよな線がごついのに。迫力がとか動きがとかじゃなくて、細かいとこまで手を伸ばしてる感。コマの端まで作者の意思で塗ってあるぜこれはと。
とりあえず読み返してまた面白かったので、もう何年かしたら続きなり読み返しなりで楽しめそうだ。名作かくあるべし。


しかし絵がごっついのに細かいので、コミックスサイズでも窮屈に読める。作者、雑誌サイズかちょっと大きい気分で描いてるんじゃないか。これ、文庫になっても読めないよきっと。


そうだそうだ。ドラマのニコは足太めで丸顔の凡な感じがおじさんにはたまらんね。かわいいねームフー。汚れなく優しいしな心根が。

セクシーボイスアンドロボ1 セクシーボイスアンドロボ1
黒田 硫黄 (2001/11/30)
小学館
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無明逆流れのほかに「駿河城御前試合」(原作)
2007/05/14 [Mon]14:46
「シグルイ」関連で読んでみようシリーズ。原作小説を本屋で見つけて買う。絶版になっていて、「シグルイ」きっかけで新装版として復刻、だそうな。

「シグルイ」の舞台は、試合の一番目。原作小説だと「無明逆流れ」にあたる。でもシグルイ8巻に出てくる屈木雁之助はほかの試合の登場人物だし、藤木自身は試合の生き残りとして最終章「剣士すべて斃る」にも出てくる。そういえば舟木一伝斉も違うエピソードの人物だ。虎にアゴを砕かれていないが。
ひょっとして全部の試合を漫画に……はさすがにならないだろうけど、人気があるうちは狂気の駿河城近辺で話がもっとふくらませていけるかも。

小説の描写はテンポよく、行間から場の狂気が漂ってくるようで面白い。忠長の狂気については、江戸時代の城主ってこれくらい理不尽だったかもなーとつい読みそうになるが、そこでシグルイのあの顔(一巻のね)が浮かぶわけだ。ちゃんと「寝所に呼ばれた側室はただでは済まない」的な描写もあるんだけど、いまいち絵で補足しないと「そんなもんかも」と納得してしまいそうな自分はテキストにのまれているのか、読み下せてないのか。ま、いいか。漫画の次に読んでるもんだし。

原作の雰囲気に近いのはやはり平田版だな。そこはそれ、違う時代の違う意図の漫画化だからして。


そういえば久しぶりに小説を読んだな……。新書やらノンフィクションやらエッセイやらしか読んでない。あれれ。

駿河城御前試合 駿河城御前試合
南條 範夫 (2005/10)
徳間書店
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カモメカモメカチンカチ~~ン「わにとかげぎす」3
2007/05/10 [Thu]10:54
社会性がなくてモテないおっさんの話が、ヤクザに殺人事件がからんで波乱含みに!
……と思ったらさっくり転職してモテはじめる。切り替え早いな。「シガテラ」では過去がしつこく追いかけてこない人生(嫌なことも良いことも)だったけど、今回もサクッと第2章入りの模様。

テンション高めのファミレス的、居酒屋的、深夜の電話的な会話が増えて、ぐらぐらと煮詰めている。簡単に書くとじっくりと人物を描写しているところ。
新女性のわけわからなさっぷりが、見たことあるような「いるいる」感。モテて困るんです話を助けようとしたらキレられて「どーしてこんなこと!」という。サイトウ君も不器用だが、ワカイさんの奇妙っぷりは漫画的なキレのようでいて、実在するよな。うむ。でも意外とモメにモメてワカイ・サイトウのカップルが成立し、終始モメながらリトルワールドの主役を続けるとかな。あるある……?

ウツウツとしちゃいそうなのだが、今回は羽田さんがバカなので笑いを用意している。天然でズレてる富岡は語りをしなくちゃいかんし、「オレは今…ものすごくヤバイ事をした!」的な失敗は笑ってはいけない気にさせる。
そこで、バカで思いこみが激しい羽田さんが道化へ。裸で走る人じゃなかった気がする。隠されてたが異常なテンションバカだったという変化も可愛いなぁ。

で、謎の人物とやな予感で引っ張るのは前職でも使ってるけど、大丈夫か。


わにとかげぎす 3 (3) わにとかげぎす 3 (3)
古谷 実 (2007/05/02)
講談社
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人物は衣裳で見分けよう「駿河城御前試合―南条範夫原作集」上下
2007/05/07 [Mon]09:33
「シグルイ」きっかけで読み広げていこうシリーズ。同じ原作の平田弘史漫画の方。時代劇漫画の巨匠、ってことは知ってたけど持ってたのは「お父さん物語」だけだったりして。

原作のザクザクと人が死んでいく展開がビジュアル尽きて迫ってきて、先行して読んでおいた小説のビジュアルイメージが強化されていく。シルエットに絵が入るような。
「蝦蟇剣法」はガンノスケに思い入れがあったんだろうなぁ。原作のイメージではもっときちゃないもの。読み手次第かもしれないが。
絵も濃いのだが、不思議と残酷描写が苛烈に見えない。片目・片手・鼻削ぎも、悲惨だなーとドキっとするけどなんだか受け入れてしまう。時代物の世界がまとまってるからだろうか。1ページ目から血の予感がするというと大げさなんだけど、そんな気になる。

細かいところでは(こちらの眼力の問題で)、人物がみんな侍で顔つきも服装も近く、見分けがつきにくい。キャラの立った漫画を読み慣れてしまってると痛感した。でも衣裳の紋様がきっちり描かれてるからちゃんと読めばついていける。

絵の濃度といい、シナリオの詰め方・構成といい、食らいついていかないと読めない重みがある。姿勢が正されるというか。
古い作品らしい細かいコマ割とト書き(コマの間に長いセリフや状況描写がテキストで入っている)により、ページ数に比してゆったりとじっくりと話が進む。これは今の漫画が速すぎるだけか。
ト書きは「カムイ伝」にもあったから、当時の漫画書きであった手法なんだろうか。時代物だけ?

で、最大の誤算は「シグルイ」原作にあたる「無明逆流れ」が収録されていないところ。収録どころか描かれてもないらしい。
「美男子がいろんな女をたぶらかすみたいな話は、俺はあんまり好きじゃないから」
という作者コメントが解説に含まれている。なるほどなぁ。
関連といえば関連で、とみ新蔵(平田氏の実弟)版の漫画に「無明」があるそうな。そっちも探してみるか……。

駿河城御前試合―南条範夫原作集 (上) 駿河城御前試合―南条範夫原作集 (上)
平田 弘史 (2005/05)
マガジン・ファイブ
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テーマ:今日読んだマンガは? - ジャンル:アニメ・コミック

ポロリもあるよ「あかね色の風」
2007/05/06 [Sun]12:22
古書店で文庫版が50円。どういう世界なんだこれは。「星矢」世代として読んでみたくなったが、掲載時はなんも気にしなかったな。
初出を見るとスーパージャンプ。併録の「魔矢」は月刊ガンガン。知らないはずだ。

サブタイトルが「新選組血風記」。車田美少年と幕末の志士たちの相性は良くて、スーパージャンプだからかポロリもある。
お話しはざっくり進むけど、キャラ中心というかエピソードをかじる進行で新選組を知ってる人向けと考えれば、駆け足ってだけでアリな範囲。
(締めくくりがあいまいなのは長期連載のつもりだったため?)

そしてもっとも驚いたのは、車田漫画のお約束である「黒バックでドドンと見開き+効果線ビシビシ+必殺技名叫び+吹っ飛ぶ敵」という大雑把な戦闘になってないところ。
地蔵の首を飛ばす、弾丸を切り落とす、目に見えない速さで両手を打ち砕くとか、スゴ技だけども超常現象には至ってない。

必殺技なしの剣劇やお色気で新しい描き方を探ってたのかなと思った。

あかね色の風―Never end heroes 2 あかね色の風―Never end heroes 2
車田 正美 (2001/12)
集英社
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味方が増えた「夜回り先生」5
2007/05/02 [Wed]23:18
教師、学校ものに弱いんだよなぁ。なんでだろ。育った地域が管理教育強めだったから絵に描いたような良い先生を求めるのかしら。親も教員だったが、良い先生だったかどうかはわかんない。

5巻には家庭や学校にも理解者が出てくるエピソードが多く、救いがあって気持ちいい。表紙も笑顔。「優しさ配ろう」! 水谷先生自身にも対応のノウハウが蓄積されている感じで大いに頼もしいのだ。
でっかい教育改革とあわせて、草の根活動が実を結んでるんだな……グスンと泣ける。もう考えなしに感動を受け入れるぜ俺は。読んだあとは世の中に向かってちょっと優しくなれるぜ(数時間ほど限定)。なんですかコレは。不良を気取りつつ説教されたいのか?? でも学校もののニーズ、得られるカタルシスってそことの一体化だよなぁ。
ひょっとして他人の不幸を読んで安心してるのかしら。学校もの好きはサディスト?下見て暮らす? この自問は危険なのでヤメ。

思えばドラマも「わたしたちの教科書」と「生徒諸君」両方を見てる。
とりあえず土田世紀と原作がこれ以上ないマッチングだ。そりゃ読むよ。泣くよ。

夜回り先生 5 (5) 夜回り先生 5 (5)
水谷 修 (2007/04/27)
小学館
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自由業の晩年「55歳の地図」
2007/05/01 [Tue]10:00
古書店でなんとなく手に。なにしろ「実録!リストラ漫画家遍路旅」だ。これ、刊行当時に本屋で気になった記憶がある。自分も自由業だけに、身につまされたらイヤだと逃げて買わなかった、という記憶も。
それで2年後に古本屋で買ってるんだから罰当たりな話だ。

漫画家として仕事がなくなり、ハローワークにも足を向ける。その結論は家財道具と原稿までを処分(廃棄!!)して遍路旅に出ることだった……。

歳を取れば自由業は仕事のやり方が変わる。変えたくなくても時代も媒体も編集者も変わるから変わるよな、たいていは。メガビッグネームになってればいいのだが。自然と仕事も古くなるだろうし、古さなり経験を踏まえたものを作っていかねばならないんだが、その舵取りに失敗すると沈む……ということか。

ただ漫画としては、乾坤一擲の作品でありながらちょっと盛り上がりに欠ける展開を感じた。冒頭の重たさはいいのだが、それをずーっと引っ張って、カタルシスが最後まで出そうで見えてこないというか。そりゃ旅はまだ終わらないんだけどもなにかヤマやシメがほしい。一冊を読む上で。
細かいエピソードが丁寧で面白いだけに、全体を通じての「で、どーなのよー!」感が浮き上がってしまう。
んー。漫画にすることが決まってから、(編集部が)もっと企画の軸を考えてもよかったのではないか。
実際の雰囲気がこうだった、と言われれば確かに実録だからいいんだけども。


本筋とは関係ないが、冒頭に出てくる本宮御大が“金太郎”、高橋よしひろ氏が“犬”(アシスタントもみんな犬)なのは笑った。確かに似顔絵より代表作のがわかりやすいか。
そして本宮御大の「5階タダで使っていいぞ」のセリフはしびれる。黒咲氏は断るのだが、その配慮が大きいよ、先生!!

55歳の地図 55歳の地図
黒咲 一人 (2005/05/19)
日本文芸社
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誰も死なない宇宙世紀「犬ガンダム」地上編・宇宙編
2007/05/01 [Tue]09:21
地上編を読んでちょっとノリきれなかった「犬ガンダム」。流れで続きを買って、満足した。繰り返しに飼い慣らされた! 自分も飼い犬だ。結局唐沢なをき好き……。

人物を犬、メカを民芸品に変えて、戦死者をゼロにする。説明してもしょうがないか。犬の習性とガンダム人物の言動を付き合わせたギャグを繰り返し繰り返し撃ち込む。もう何度も尻を舐める舐める。だから説明してもしょうがないって。
犬の習性がわからなくても笑えるが、ガンダムを知らないと笑えないと思われる。いやだから説明してもなぁ……。

で、パターンを把握したつもりでいると「ゼナがゼントバーナードででかい」とかの外し技でまた笑わされる。

シンプルな思いつきのようでいて、かなり巧妙にくすぐり続ける漫画だった。
この内容が成立するなんて、日本にはガンダムと犬が文化として根付いてるのね。

犬ガンダム (宇宙編) 犬ガンダム (宇宙編)
唐沢 なをき、矢立 肇 他 (2007/04/26)
角川書店
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あれだって…あれだって!!「ガレキの翔」
2007/05/01 [Tue]09:09
古書店で発掘。06年の新装版と、より大きな徳間書店のキャプテンコミックススペシャルの両方が並んでいた。表紙にガレージキットの写真が含まれている後者を買う。

最初の見開きが「砂煙の中の校舎に転校」のお約束感。すでにセルフパロディだったんだろうか。

主人公は顔にキズのあるイケメン・ちょい不良っぽい佇まいで、漫画的にはモテの線としても成立する。でもガレージキット作りが趣味で、転校早々のあいさつにガレキを配る。ヌードデッサン目当てに美術部に入る。ためらいなくオタクだ。ねちっこい説明や「どうせわかってもらえない…」的ないじけがなくて、真正面で模型オタク。
ライバルは長髪のキモオタ風だったり、エロや売れ線へのこだわりも生で出す。
それを最初に敵視するのは学校のヒロイン。先生じゃなくて女子に軽蔑される出だし。
「女の子ばっかおいかけてる いやらしいアニメファンだけよ
こんなもん つくったりもらったりしてよろこんでるのは」
だ。今の視点でいえば現実の女の子への欲求を前提としてフィギュアで代償しているのはまだ健全ですなという気になるな。今やリアル女子は汚い、アニメゲームのヒロインはキレイ、という見方もあるわけで。


ガレージキットに対するカーブした情熱と、客観的な状況、関係者のパーソナリティをひっくるめて、熱血ギャグにパッケージング。丁寧な漫画とはとてもいえないけど島本手法にかかればガレキもこうなるということで。

……特にお勧めはしない。

ガレキの翔 ガレキの翔
島本 和彦 (2006/10)
フォックス出版
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テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック


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