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読んだ漫画単行本をひたすら記録。読んだ端から。
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魂を使う感覚!!!「鋼の錬金術師」(荒川弘)19
2008/03/31 [Mon]09:32
ホムンクルスの原点が語られて、あれ、実はクライマックスなの? という19巻。スピーディに展開するし、毎度の興奮が高いので意識してなかったが、思えば敵側の計画は大詰めだ。
大シナリオに、真理や扉の向こう側、等価交換、人体練成、錬金術と錬丹術の関係など「設定」の解明が合流してキレイにまとまりそうな感じ。

そうだ設定だ。ギャグや日常会話にも混ぜて、細かいルールや仕組みや関係性を散らしているのな。公式ガイドブック(あるの?)とかでまとめて解説されてそうな情報がそこかしこに。
錬丹術の「感覚をとぎすませて!」と、エドが自分の肉体にやった「魂を使う」は似ているなーとか、実際のところはどうだかしらんが、まぁ、読みながら別世界を探るようなね。みっちり作ってあるから、その箱庭を巡るようで楽しいわけだ。

でも設定資料集みたいなものがあったとして、それを読みこんで知る楽しみとはちょっと違うんだよな。
読んでいて軽く理解を求められる程度でいいというか。誤解でも平気だしという安心感もありの。

で、わりと悲劇を起こす作品内セオリーからすると、北方で血の惨劇は起こる。アームストロング少将やブリッグズ砦の面々がカッコいいだけに心配だ。

知りたい直したい治したい、戻したい。便利で快適に暮らしたい。
「ハガレン」って人間の欲望が充ち満ちた、なんと醜い世界なんでしょうねぇ。
それを背負ってる人間は作中でやはりシャンとしているのだけど。


→16-18巻の読みログ
この国の成り立ちも錬金術も「鋼の錬金術師」18
カーボンファイバーも使えます「鋼の錬金術師」17
春なのに北へ「鋼の錬金術師」16

鋼の錬金術師 19 (ガンガンコミックス)鋼の錬金術師 19 (ガンガンコミックス)
(2008/03/22)
荒川 弘

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無敵宣言した次でもう「ハチワンダイバー」(柴田ヨクサル)6
2008/03/28 [Fri]09:43
予想以上に面白いまま続いている。強くなったはずの主人公があっさり負けて、受け師さんは相変わらず圧倒的。
将棋の強さ表現はあいまいというか、それは実際の将棋でもそんなもんなんだろうな。戦い方や相手棋力の値踏み、現場感覚次第で。羽生も負け続ける時があるってもんですな。

この漫画の欠点は、全員がプロではないところだろう。超人的に強い将棋表現で踊っても、それ以上の生ける伝説が現実のNHKで戦ってたりする。七段とかどんなレベルだよ。
仮にこの先、トッププロが出てくると漫画としてどうなってしまうんだろうか。
その未熟感、挫折感、うらぶれ感が全体に漂ってるので、必死になっててもマヌケに見える効果もある。

将棋表現でみると、澄野戦では象が出てきてこんにちは。この象がまた下手カワイイのな。でもしまいにはハンマーに戦術が描いてあって「映像的に」殴りあい。
おいおい、それはだめだろう。盤や駒からはなれたら将棋表現じゃない。
なにやってもよくならないか。
……6巻だし、そんなペースなのか?

とか思ってたら「将クエ」でそれを発展させたような域へ突入。もう、止まりそうにない。
将棋の戦術、棋譜はかなり情報化されてるそうだし、実際に将棋ゲームも数多い。
ゲームのオートモードに戦術カードの組み合わせってのは確かに面白そうだな。
と、キレイにごまかされて納得した。漫画の腕力にねじ伏せられてるなぁ・・・。

全編真顔なので、たまにギャグについていけないこともあるが先はまだ楽しみでいられている。
ともあれ「やすひ子」カードの登場は7巻ですか。

→5巻までの読みログ
僕もおまえも受け師さんを「ハチワンダイバー」1-5

ハチワンダイバー 6 (6) (ヤングジャンプコミックス)ハチワンダイバー 6 (6) (ヤングジャンプコミックス)
(2008/03/19)
柴田 ヨクサル

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人は皆不完全……「へうげもの」(山田芳裕)6
2008/03/27 [Thu]10:12
茶器が金銭や人命と並ぶ交換価値を持ち、茶の湯が政治の場となる。アホじゃねぇのと思ってみても、わりと今でも同じようなことはあるよな。人間の欲望は醜いから隠されるのだけど、それを託せるものが見つかるともう、ドロドロがダダ漏れていく。
ヘチ貫まで退場していよいよ茶の湯が本質から外れた道へ、具となっていくのだな。

そんな世界が(ようやく)理解できてきた5-6巻。懲りない古田織部のアホセンスが三歩あるいて二歩下がって。
流行りのツリーハウスに「たわけい!」は新鮮だな。見下ろすうんぬんはさておいて、確かにこう、作り込んだ末のやりすぎ感、偽物らしさはあるよな。今あるツリーハウスは工作、作りものの趣味だから評価軸は別種だと思うけど。

大茶の湯は史実にあるけど、ツリーハウス茶室、竪穴式茶室はあったのかな。あったとしたら、古田織部の行動力、実行力は数寄者というよりかぶき者なんじゃないの。
利休にたしなめられてもへこたれない。鑑賞、批評する側から表現、創造する側に回るのは大変な飛躍だな。

欠けたることは面白き、か。欠けたると及ばざるって紙一重じゃないのと思う自分は、まだまだ修行が足りない。
欠けや不足に「面白き」って権威のある、声の大きい誰かが言いだして、それが「箔」になるだけじゃないの? 違うの?

→5巻の読みログ
かような部屋のために一命を賭して「へうげもの」5

へうげもの 6服 (6) (モーニングKC)へうげもの 6服 (6) (モーニングKC)
(2008/03/21)
山田 芳裕

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→よし、あし、どっちでもいいの分別について漫画の読みログ
ねずみ色もあるのさぁ「いよっおみっちゃん」

→関連。盛り上がってるから、完結編の執筆はナシだなぁ。度胸星の読みログ
最期だ、テセラック。「度胸星」4

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あなた早いのね「藤子不二雄SF短編傑作劇場 SFシアター」(藤子不二雄)
2008/03/26 [Wed]10:05
古書店で購入。87年なのでまだFともAともついてないが、絵からしてF。
掲載誌はおもにアクション系列だから双葉社から。文庫にはなってないようだが、収録作品はほかでも読めるんだろう。きっと。

藤子Fが監督、演出したSF作品のロードショーという形式だが、要は短編集。ただ表紙はイラストレーターの松下日出男による映画館の看板的なもの。
表紙にもあるけど、タイムパトロールの船はおなじみの羽根のついた潜水艦デザインだ。

「ドラえもん」だけとってもワンアイデアでも大河ドラマでもSFは作者の本分。いまの35歳以下は小説や映画じゃなくて藤子不二雄からSFを学んてきたんじゃないか。深入りすると地雷になるかもしれないが。
「昨日の俺は今日の敵」はそれこそ「ドラえもん」でもあったネタのはず。
タイムトラベルが机の引き出しか「全力で旋回疾走」かの違い。どちらも絵的にはマヌケだ。特に今回はいい大人が真顔で走って過去に戻って、んで根本的には解決させられないという。

仕掛けや技術が特別でも人間は「バカだなぁ、本当にバカだなぁ」なんだろうな。
「裏通り名画館」「征地球論」では、視点をぐるっと変える。オーソドックスでもあるんだけど、そこで偏らないのな。平凡で普通の生活におかしさがある。
未成熟で短絡的な人間を客観的に見ている。藤子Fは宇宙人か未来人だったのじゃないかしら。愚かさを知ってるから人間を愛してくれたのかなぁ、とそれこそ短絡的に考えるが、子どもは好きでも大人の愚かさには手厳しいよな。藤子SF。大人はわりと悪役だ。「倍速」でやけにハッピーだなと思ってたらまさかのしっぺ返しオチ(オチなならでは)だしな~。

豪華な装丁じゃなく、ソフトカバーでSF短編集が読みたくなった。文庫はちょっと小さいけど、ちょうどいいのがあるかしら。
でも、まとめて読みすぎると軽くなっちゃうんだよな。これも実際、寝る前の読み物で楽しんだ。
読み手の自分の問題でもあるが、こう、何日かに一遍ずつ読んでいきたい感じなのね。

……ああ、失礼かもしれないが、トイレにいいのかも。文庫なら。


SFシアター (アクションコミックス)SFシアター (アクションコミックス)
(1987/11/28)
藤子 不二雄

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なんでだかバイオレンスだったな~~「世界の孫」(SABE)3
2008/03/25 [Tue]08:26
表紙は甘水以外の特殊能力娘が3人。
あれれ、完結。残念だが、よきところで終わったんじゃないか。大テーマに向かって突っ走るのは「お孫」らしくない。ヨチヨチ歩きでこれからも、ってんでOKだ。

未消化でいい。SABEの漫画には美少女とキレよく容赦ないアクションがあればいい。
だって30歳すぎても孫であり続けなきゃならないんだから。そんな甘水、見たくない。だってギャグ漫画として成立しちゃうじゃんか。孫は天然モノじゃないとね。
思えば過去の作品も、ストーリーを思い出すことができない。こんな変態がいてあんなことやってたなという。

「世界」を掲げつつも町内で「愛される」「甘える」技を競う漫画だった。アホな世界だ。スケールが大きいんだか小さいんだかってところは、奇しくも最近読んだ「キューティハニー」に通じるものがある。女のバトルだしな。

最初はシュールなほのぼのギャグなのかと思っていたが、相変わらずのカンフー愛がからんできて誰もが(そうだよね)読めなかった展開へ。
作者の衝動に任せられた世界だった。読者ってか、ほかの漫画らしいものにこびない。気にしない。素晴らしい。だからこそ読むわけだし、だからって奇妙すぎる違和感を楽しむものでもないという。

若造には理解できない「孫萌え」を発見、顕在化した漫画だ、と構えて読めば高齢化社会にハマったとかなんとかとも考えられるなぁ。
(なにいってんだか)

しかし「孫萌え」の起動エンジンとなった甘水のかわいさの完成度が高すぎて、孫バトルはいまいち盛り上がらず。
アキラにそっくりのアキオ様も、濱田もてんでかなわない。やはり女の子の「愛され」術は強いのだな~。


イカ子の出番は終了も同然で、すでに背景と化している。ペンギン虐待女のような扱いだが、本人が幸せそうなのでなにより。

狂った美意識のぶつかり合いで、またひとつ楽しませていただきました。
次回作はなんだろな。どんな変態を生み出すのか……。


→1-2巻の読みログ
イカVS孫「世界の孫」2
中学生でも9歳です「世界の孫」1

世界の孫 3―Grandchild in the world-AMAMI- (アフタヌーンKC)世界の孫 3―Grandchild in the world-AMAMI- (アフタヌーンKC)
(2008/03/21)
SABE

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日本の歴史は司馬遼太郎が作る「さよなら絶望先生」(久米田康治)12
2008/03/22 [Sat]08:20
続きものの感想が続くなぁ。新規開拓をサボってはいけないぞと自分に。

今巻のヒットは「一見様」「2番底」「二重拘束」かな。「二重拘束」は「勤労感謝」ともリンク。してるかどうかはどうでもいい。
「一見様」を踏まえてかどうか、確かにあまり、キャラクター設定に頼ったギャグは少ないような。いつもそうだっけ? 千里ちゃんのキレ芸ばっかりの印象もあった、そんなころもありました。

しかし安定して面白い絶望ぶり。改蔵のころはサンデー読んでて単行本は買ってなかったんだけど、「絶望先生」は連載分じゃないところも面白い。贅沢な感覚だが、本編が安定して面白いだけに、オマケ部分が余計に面白く読めるというか。

表紙のそでにある「前巻までのあらすじ」と「絶望児童文学集」は流れるように読みつつ笑える名文。これだけを集めても面白くないだろう。本編ありきの素晴らしいオマケだ。
これ、もちろん作者が書いてるんだよな。ひょっとして編集部だったりして。
それと、連載時の最終コマに続いてオチが追加されてる。ほんのヒトコマなんだけどお得感は高い。
それに告訴状とか、読者イラスト(これも一周まわった面白さ)とか。もういろいろ。

単行本派の自分は幸せ。改蔵もそっちで読むべきだったか。しかし連載時に作者を応援しないと単行本が伸び悩むのかもしれないが、そこは「二重拘束」なのかな。どっちも買う選択は「それは無い」だ。自分は悪いファンだ。
作者へのロイヤリティを示したくなる単行本だ。これで400円は安いだろ。
でも大事に扱ってるので2冊目は不要。いまのところ。


アニメも黒板の小ネタはでかめのテレビでオンエアを見てもおいつかないから、DVDで確認するのがベスト。そもそも映像特典もあるんだろうしな、DVD。
ネットで拾える圧縮映像では、見られない、よな。HD画質でネットにアゲられるんだっけか。


→過去巻の読みログ
周り騒がせて中心無風人間の集まり「さよなら絶望先生」11
糸色倫は後ろでしたぁ「絶望先生」10
あなたの方が上ですか?「さよなら絶望先生」9
アニメ化したら路線、変わらね?「さよなら絶望先生」8

さよなら絶望先生 第12集 (12) (少年マガジンコミックス)さよなら絶望先生 第12集 (12) (少年マガジンコミックス)
(2008/02/15)
久米田 康治

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そこらへんの26の女と一緒ですわよ「生徒諸君!教師編」(庄司陽子)14
2008/03/21 [Fri]07:59
気になる転校生(方言あり)のトビオがやっぱりナッキーに思いを寄せたような、という14巻。
長く続いて、学園ドラマの枠を超えてしまっている。生活指導、進路指導、非行に部活にって話題が懐かしいな。

トビオの存在はナッキーにも特別になりそうなんだけど、悪たれ団の結束は田村・五月野の結婚イベントで再び強まって、揺れる揺れる。この展開は読んじゃうよなぁ。続きを待たせるうまさに感動した。うへぇ。
あれだけ深刻だった樹里亜の病気があっさり(でもないんだかどうなんだ?)収束方面に向かっていて、重たいドラマをガンガン重ねてくる。
感動のためなら、という剛腕にも読めなくもないが、ま、漫画だしな。とこれは割きって読んでいる。

トビオが体操をやるってのはなにか仕掛けがありそうだな。いきなり「オリンピックに」とかいう話が出て、前向き指数が高いだけに。
トビオが体操を本気でやりたくなったところで、事故とかさ。死なないにしても。ナッキーの左手くらいの重症で、そこでも通じる何かがゴニョゴニョと。

結婚イベントでナッキー・岩崎の話題がゴチャとして、でもまとまりはしないだろう。で、問題を抱えて「保留」っぽいまま、次のテーマへシフトしていくんだよな。やっぱりそれはトビオがらみじゃないか?

予想してもしょうがないんだけどね。わりあい読みやすいから、余計に考えてしまう。
ナッキーに「穿鑿しない!」と怒られそうだ。


→過去巻の読みログ
生徒の前で泣くなんて「生徒諸君! 教師編」13
10年後の私へ「生徒諸君!教師編」11
おさらい付きでペースがつかめてきた「生徒諸君!教師編」9

生徒諸君! 教師編 14 (14) (Be・Loveコミックス)生徒諸君! 教師編 14 (14) (Be・Loveコミックス)
(2008/03/13)
庄司 陽子

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偉いだけじゃ幸せにはならんぜ「夜回り先生」(土田世紀・水谷修)7
2008/03/19 [Wed]09:01
救えなかったエピソード、救えたエピソード、それぞれ2編ずつ。
夜回りすれば救うべき子どもたちを見つけられるけど、悲しい顛末を見守るしかなかったり、裏切られたりもする。
目を閉じて寝ちゃえば夜の子どもたちは「いないこと」として暮らせる。それは簡単だ。重たい選択が続く。

ミーの「幸せまでの距離」編は、8年前の話のようだ。99年。んで、今春に連絡があったと07年記述の夜回りコラムにある。
絵に描いたような薬禍、家庭内外の暴力などの非行は現在形で起こってるんだよな。そりゃそうだ。ヤンキー漫画だって変化しつつ不滅なんだし。
いくところないからゲーセンや駐車場やコンビニでたむろうよな。邪魔っけにされるから反抗する流れはあるかもしれない。
父親に虐待されて家を出たのに、年上の男に優しくされていいように使われてしまうミーからしても、悪いのは大人だ。

そうだ、大人や社会が悪いんだ!
……っても、すっかりおとなになってる自分だって粗暴なヤンキーくんは確かに迷惑に思うけどね。漫画読むと「こんな子にも理由が…」とは思うが、現実にそこまで理解を示せるかってぇと、無理。
「夜回り」読んでいい人ぶってるんだな、自分は結局。代償行為ってことでいいのか。

「ウシジマくん」と合わせて、現在~ちょい前の現実を扱う漫画。これはリアルタイムで(単行本派がいうのもなんだが)読んでおきたい。


→5,6巻の読みログ
大切なのはこれから「夜回り先生」6
味方が増えた「夜回り先生」5


夜回り先生 7 (7) (IKKI COMICS)夜回り先生 7 (7) (IKKI COMICS)
(2008/02)
水谷 修

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ショパンでそーゆープレイされると「のだめカンタービレ」(二ノ宮知子)20
2008/03/18 [Tue]09:28
続くなぁ。正月のドラマも面白かったし、人物は全員若手だし。まだまだいける。
そもそも最終回に「のだめと千秋のピアノコンチェルト」があったとして、後日談がいくらでも。
こんだけ役者揃った舞台の幕はそうそう下りないな。

かわいいターニャがまさかの落選で泣くわ太るわ。なるほどそこで黒木くんか。エピソードのための落選かと、ターニャファンとして釈然としないところへユンロンがさらりと解説。ハマりすぎたのは曲と技術というより、ターニャイがその相性に溺れたようだ。客としては見せつけられた感があったと……。よくわからんが、ヌードデッサンでセクシーポーズされたような感じなのか。官能小説は音読すると引いちゃうとか。
千秋の「俺の音楽を聴け!」はハマってるんじゃなくて、本人が知識と技術で客を曲にハメていく「聴け!」なのだろうな。

この巻に限ったことじゃないけど、楽曲についての感覚や感想、解釈のやりとりは読んでて楽しい。
千秋の技術的な話にのだめの感性解釈が合わさって、解釈対象は知らないけど想像できる。きっと曲を聴いても「そうなのかー」程度にしかわからないとも思う。
おいしんぼの「シャッキリポン」みたいな表現に出会いたい(え?)というか、表現の表現を読む。わからんがゆえに割り切った説明を受けたい手抜き根性もあるかな。

のだめ関連で出てるCDを聴いてみりゃいいんだけどねぇ。そこまで深入りしてないんだよな「のだめ」に。ギャグ漫画だからして。特訓で成長するし、主人公は不器用だけどスーパー能力もってるし、少年漫画なんだもの。ノリが。


さて、今後はのだめのブレイクが控えていそう。そろそろ、そろそろだろ。
でものだめがちゃんとしたピアニストになって、千秋をビビらせて、共演してと。

千秋も読者も(作者も?)、のだめが「共演」で満足して幼稚園の先生にならないよう、まだまだ悩んでほしいところだよね。

→19巻までの読みログ
俺の音楽を聴け!!「のだめカンタービレ」19
音楽と私どっちを取るの的な「のだめカンタービレ」18
「のだめ」の面白さに11巻でようやく到達


のだめカンタービレ #20 (20) (講談社コミックスキス)のだめカンタービレ #20 (20) (講談社コミックスキス)
(2008/03/13)
二ノ宮 知子

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最初っからかわいいんだもん「エンプリヲ」(小川幸辰)1-3
2008/03/17 [Mon]10:18
アフタヌーンで連載されてた“生物学(バイオロジカル)ホラー”がビームコミックスで復刊。こんなに分厚かったっけ?
バイオロジカルホラーってのは復刊にあたってついたんじゃないか。

表紙周りからして虫が存在を主張しているため、昆虫嫌いの人がウッカリ読んじゃってアワワってなことはないと思う。
本編でもゴキブリさん含め、虫たちがズルリ、ボトリとやってくる。人物は漫画らしさのあるキャラデザインなんだけど、昆虫は写実、理科のスケッチのように説明過剰な丁寧さでもって描いてあるから、読んでると樹木の脇を歩きたくなくなる。水道から水を汲んだら異物を確認しなきゃな。排水溝には熱湯か塩酸を流しておきたいし、沼の近くになんて行くもんじゃない。

生物学ホラーじゃなくて生理的ホラーだな。
ページをめくる際にも昆虫の絵に触れないようにしたい。

人類とワームの対決だったのに、本能の判断ミスや進化の奇跡なんかもあって転々と。女王だったエリ子は身体を使われただけだし、ヒーロー候補だった三里塚くんは彼女を(人間側からすると)救えなかった。
人間側からすると死者多数の末に謎の新生物がご近所に入植完了というありがたくない展開なのだが、生き物の命はみんな平等とかいう意思で貫かれたわけではなさそう。生き物って、進化ってそういうもんですからね、って感じ。主役まわりに理屈担当の生物部員もいるので、読んでる方も受け入れなきゃいけない気になる。


95年のアフタヌーンはちょうど読んでて「エンブリヲ」も1-2巻は持ってたはず。
変わらないえげつなさを再び得るため、そして完結を読むべくの買い直し。エンターブレインにまんまと買わされる。「ワールド・イズ・マイン」と同じ消費だ。
黒田硫黄も引っ張ってきてくれないかなー。


エンブリヲ 1巻 (BEAM COMIX)エンブリヲ 1巻 (BEAM COMIX)
(2008/01/30)
小川 幸辰

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エンブリヲ 2巻 (BEAM COMIX)エンブリヲ 2巻 (BEAM COMIX)
(2008/01/30)
小川 幸辰

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エンブリヲ 3巻 (BEAM COMIX)エンブリヲ 3巻 (BEAM COMIX)
(2008/02/25)
小川 幸辰

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舞台に上がらなかった養女達は「ブラッドハーレーの馬車」(沙村広明)
2008/03/14 [Fri]09:23
先々月の新刊をやっと読む。

……いやぁ、これはこれは非道な。

ただの凌辱の方がナンボかマシの、ということはただヤっちまうだけじゃなくする筋書きの巧みさと画力の漫画ということだ。ナンボかマシと思ったところは読者の想定エリア。そこを超えてシレーと出す。アゲてから叩きつけるのは絶望の極意ですなぁ。アゲてサゲて、二度はアゲない、と。
「むげにん」の残酷描写はなんだろ、汚い所でヤバい人種が集ってるところのもの(記憶では)だけど、コッチはドレスを着て夢の舞台へ上がりましょ……なーんてウソ! だものな。キレイにしてから汚す様式。

徹底している。救いはない。少女達は無力な存在のまま騙され拉致されて暴行を受ける。100%被害者。因果応報なのはルビーくらいだけど、その償いに相当するものじゃない。
祭りは1917年で終わるが、ブラッドハーレー自体は落ちぶれながらも1947年まで生きたという。なんらの解決策も応報もなかったという、脱力感。

一週間で死んじゃう孤児を定期的に集めるよりも大事にプロとして育てた方がよかないかと思うのだが、そこは孤児院の経営ともかかわってたりして大人がみんな真っ黒。なんでそんなに黒い世界を作り込むかな。妖怪変化、悪魔、異常人格者に囲まれた方が納得いく。したたかさが猟奇とくっついてるからぞっとするのな。
参加したら出られない、祭りを知ったら消される。馬車の御者も看守も一蓮托生。よく7年以上も持ったな。どっかから漏れるだろ。

なんてリアリティなんて意味ないか。
これを読んでゾクゾクしたのは確か。読みとおしたのだから、有り体にいえばヒドイ話を読みたい欲求が自分の中にあったのだなと自覚できる。だって700円ですもの。ヒドいと思ったら本を閉じてゴミ箱に投げればいいし、こうしてヒドい話に呼応したことを吐露してるわけだし。そもそも前評判をねぇ、知ってて読んでるんだから。
ヒドい話を真顔で読みたかったんだよ自分は。そうだそうだ。まったくヒドいやつだな俺は。

期待どおり! やってくれたぜ!
とガッツポーズすべきなんだ。ホントならね。しないけどさ。

それとも、漫画でよかった。悲しい養女たちは現実にはいないんだ! とでも考えるか。バカげてるけど、自己弁護にはなるかなぁ。
この読後はどこへもってったらいいのかね。重たい蔵書が増えたもんだよ。


→こちらの短編は笑いあり
ついてきたモンだけはせいぜい大事に「おひっこし」

ブラッドハーレーの馬車 (Fx COMICS) (Fx COMICS)ブラッドハーレーの馬車 (Fx COMICS) (Fx COMICS)
(2007/12/18)
沙村 広明

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天魔波旬に魅いられし者よ「Cutie ハニー」(永井豪&ダイナミックプロ)
2008/03/13 [Thu]09:02
昨日の初代に続いて扶桑社版を読む。
最初の「キューティーハニー」から30年後が舞台の続編。表紙は空山基。文庫版は2巻構成で2巻の表紙が空山画のジル。

そもそもなぜ扶桑社からって、SPA!で連載してたんだそうな。
漫画ページの枠って昔からあったんだな。そういえば唐沢なをきの名作(最高傑作に推したい)「からまん」もSPA!連載だっけか。

30年後なので早見もおっさんになってるが、アンドロイドのハニーはそのまま。無から有を生み出す能力で巨万の富を得、財閥の頂点にってのは、それってやってることはパンサークローみたいなもんなのでは。慈善家なのかな。
前作のラストでジルを倒し、ゾラが「次は私だぞ!」と言い残して去ったのだが、今回も敵はジルで黒幕にゾラの構成。
20年ぶりの連載開始だし、オリジナル世代に向けて「ハニーvsジル」の方がわかりやすいのだからしょうがないか。ファンサービスとして(?)、序盤にけっこう仮面との対決もある。

ためらいないトップレスもあり、エロ規制なんてナニよってなもん。92年にしてもこの漫画絵でトップが出てようが確かにエロとか言ってる場合じゃない。あっけらかーん。
オリジナルのようなギャグがわりに抑えめで、ホラー色が強めの大人ムード。
ちょい駆け足だったが、悪魔を持ちだした大テーマと大規模戦闘は漫画らしく盛り上がったし、絵の押し出しも強い。


2作読んでみて、キューティーハニーってのは「空中元素固定装置を備えたアンドロイド」と「世界的犯罪結社パンサークロー」という、2つの超現実的な存在がガップリ組んでいるわけだ。対決するための2者。
両者に初手では因縁はない。如月博士が元パンサークローだったりすると、科学力の根拠や対立関係性がまとまるのだけどそうじゃない。それは仮面ライダーだな。
(なので、「THE LIVE」でもパンサークローvsハニーで見ているとおいてかれてしまうのか。ハニーのシステムが中心でパンサークローはそれを取り巻くひとつにしかすぎない)

でもってパンサークローの科学力、組織力や、ハニーの能力の使い方にツッコミを入れてはいけない。スーパー戦隊で「最初にロボを出せ」というようなもの。
プルトニウム奪って地球を破壊しようとする悪魔に対して、早見財閥が次元を飛んで立ち向かうんだぜ。あんだけシティバトルやってたのに。

とにもかくにも、超絶能力を持った女どうしの、血みどろの対決に、お色気もあるよ。それがキューティーハニーだ。(強引なまとめ)
で、結局はゾラを残して再び完結。これって「天女伝説」に続くのか!?


キューティーハニーキューティーハニー
(1993/11)
永井 豪

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この身が夜叉と化そうとも!!「キューティーハニー」(永井豪)1-2
2008/03/12 [Wed]08:57
テレビの実写特撮版「THE LIVE」が佳境に入ってきたところで、原作漫画を読んでみる。中公文庫で2巻構成。

もともとアニメとセットでの漫画らしく、キャラデザインもそのまんま。とはいえアニメの記憶も変身シーンと名乗りをあげる登場シーンしかないので、どこまで漫画といっしょだとかは関係なく読んだの。
でも、最後まで読むと、漫画としてどうこういうのはよそう、という気になる。一応ハッピーエンドなんだけどな。

「THE LIVE」との共通点は・・・
・ハニーが主人公であり、かつ空中元素固定装置そのものとして狙われる対象
・のんきなシーンがありつつも死傷者でまくりのハードなクライマックス
(学園シーンにも被害が大きく及ぶので、軽重の崩壊ぶりはなお過酷だ)
というところか。

パンサークローが相当な科学力を持っていながら、空中元素固定装置を狙う理由がいまいちわからない、って点もいっしょかもしれない。経緯は違うんだけども。

エロありのコメディで、アクションにもキレがある。
学園内の教師やスケバンのキャラがパンサークローよりもデモーニッシュなのは漫画ならではの笑いどころ。シスタージルは直子をスカウトした方がいいぞ。
パンサー幹部は、最初の「頭から豹爪」で、まんまパンサークローかよ!というツッコミ待ちに始まり、ドラゴンまで予想もつかないデザインバリエーション。
でもその間抜けな顔つきとコメディ部分が融合し、本気で容赦ない展開でぐしゃっとする力技、ショッキングさはすごい跳躍力だ。読者は叩きつけられる気分で、なんだかだ力負けして「ほぇぇぇ」と読んでしまうのだよな。

ま、その、全力ではないのかなと思えるところもあるけどさ、妙に黒バックが多くなるとか。忙しかったのだろうし。
勢いありきが文字通りダイナミックなのだなぁ。

続けて扶桑社版「Cutieハニー」も読んでみるか。時間軸では続編らしい。

キューティーハニー (1) (中公文庫―コミック版)キューティーハニー (1) (中公文庫―コミック版)
(1995/10)
永井 豪

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甲斐くんだりに「あずみ」(小山ゆう)44
2008/03/11 [Tue]09:09
えーっ! 万様、あれで無事に合流って。貞操と生命の危機が同時に襲ってきてこそ「あずみ」でしょう。万様、人気あるのかな。大事にされちゃってさー。

というわけで旅と刺客襲撃は終わらない44巻。それがなくなったら「あずみ」じゃないか。
無差別人質を取っても勝てない風魔の情けなさ、性質の悪さよ。そしてあずみの芸術的な強さはもうお約束。縄で動きを制約されてるのに斬れないなんて不自然にもなりかねないのに、あずみくらいになるとできそうな気がする。
「ボトムズ」のキリコのように「絶対に死なない」存在なのかもな。実はそうでしたっても驚かないぞ。
(実際は斬られることすら稀だしな)


以前に奪還した国千代が忠長となって甲斐で待つ展開に。将軍になれない鬱屈、狂気が猫殺しで終わらないことは、「シグルイ」の駿府城御前試合でも有名になってる。
わがまま小僧から凶悪な権力者に。あずみが参加する御前試合は見てみたい気がするなぁ。ハンディ付きじゃなくて、シンプルなタイマンがそろそろ読みたい。


ともあれ今巻のハイライトは巻田頼母のキモメンぶり。小山ゆうの描くクリーチャー的人物のバリエーションもすさまじいものがある。どの作品にも危険な香りのするビジュアル&知能の連中が出てくるもんなー。並べて見てみたい。

→43、42巻の読みログ
大きな搗き立ての餅のようだ「あずみ」43
グレイシー並みの無敗伝説「あずみ」42

あずみ 44 (44) (ビッグコミックス)あずみ 44 (44) (ビッグコミックス)
(2008/02)
小山 ゆう

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目立つのは危険「家族八景」(清原なつの・筒井康隆)上下
2008/03/10 [Mon]09:27
中学生だったか高校生だったかに読んだ、懐かしい小説が漫画に。浜松町の書店でデーンと目立つ配置だった。まんまと上下まとめ買い。オヤジ狙いの企画が似合う歳になりましたか。

展開は原作に忠実。実に忠実。昼ドラのような黒々とした家族模様を読心術が掘り下げていく。お手伝いさんを雇えるほどの家庭だけに、うわべと内面の二層構造の業が深いと。そうそうそういう作品だった。そのまんま面白いな。
設定も現代版にすることなく、七瀬は三つ編みおさげにエプロンだし固定電話は黒電話。絵柄は新しいとはいえないが、昔ながらの味わいでくどさもないく似合っている。
七瀬のような(雇い主から見ての)、素直でイイ子の作品だ。

内面描写がこけしみたいでかわいいのだけど、内面の変化につれてぶにゃっと変わってしまう顔も見どころ。筒井文面のようしゃない書きっぷりを思い出す。そうそうこれこれ。中身といっしょに外見もゆがむんだよ。そこがこわいんだよ。

ビジュアル付きで読んでると「少女vs中年」の話でもあるのだなと実感。水蜜桃なんてねぇ、特に。
少女に見透かされ、幻滅され、かきまわされる中年たちの哀れさったらひどいもんだ。そりゃ控えめな七瀬も攻めるわな。強くなって自己防衛するか、あきらめて静かに発狂するか、の二択だもの。

中年の醜さを暴き、七瀬は軽蔑しつつも大人になる自身に戸惑いと怖れを抱く。おっさんになった今は七瀬に呆れられる側の立場だ。読心されてもいいようにありたいものだなぁ。無理なんだけど。
中年のあり方とか、老いの生々しい苦しみなんかは、自身が老年にかかった筒井康隆本人が書き続けているところでもあるよな。


続編の「七瀬ふたたび」を山崎さやかが漫画化(「NANASE」)していたっけ。あれの読心描写も面白いしアクションもあっていいんだよな、と読み返そうと思ったが、引っ越しが近いので段ボールの中なのだった。あれれ。
いやしかし、「チャージ」でこんな企画、やってたのね。角川だからか。小説で「エディプスの恋人」を読み返したくなった。


ああ、そうだ。「なめこ線きゃっさば駅」って、なにかあったっけ。なんもなしに出てきたはずないんだよな。ぬぬ。わからない。

家族八景 上巻 (1) (KADOKAWA CHARGE COMICS 16-1)家族八景 上巻 (1) (KADOKAWA CHARGE COMICS 16-1)
(2008/03/05)
筒井 康隆

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家族八景 下巻 (3) (KADOKAWA CHARGE COMICS 16-2)家族八景 下巻 (3) (KADOKAWA CHARGE COMICS 16-2)
(2008/03/08)
筒井 康隆

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→関連:「パプリカ」漫画版の読みログ
夢探偵はゴス少女「パプリカ」(坂井恵理・筒井康隆)

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俺とお前は鏡合わせ「ホムンクルス」(山本英夫)9
2008/03/08 [Sat]09:02
頭蓋骨に穴を開けたら、イメージが視覚情報として飛び込んできちゃったよーという話の、折り返し地点。
着地点は見えないので折り返しもなにもないけど、名越はますます前向きになってる。

って、過去の読みログを掘り返したら、8巻でも折り返したような印象を抱いているじゃないか。おーきなカーブを曲がるところをゆっくりと読ませる9巻目、ですか。もはやこうなると、掲載誌の方針変更やらで打ち切られない限り、作者のペースで続くよな。単行本読みにはいいことなんだけど。

相変わらず続いている自問自答から、伊藤父が出てきたところでまたも2人。その2人が「鏡合わせ」なんだから、なおのこと登場人物は少ない。
名越の上京デビュー、伊藤の二重三重に塗り重なってる現在。どっちも外見にモヤモヤを抱え、生活にリアリティを感じてない、ようだ。

ホムンクルスが見えるものである以上、この漫画は視覚について掘り下げていくものだよな。触れるとかあったかいとか精神的に気持ちいいとかじゃなくて、あくまでも「そう見える」ことで語り進んでいく。
身体とズレているイメージがホムンクルスだとして、それを現実でも視覚的に一致させてみる、ズレを正すとどうなるのか。
これまでは偶然とかなりゆきでホムンクルスに対峙していたところで、解決策のスジが見えてきた。
・・・ということでいいのかどうかは10巻を待たないといけない。

でも、実体がホムンクルスと一致したところで、それっていいことなのか。
ぐにゃぐにゃと醜く変形して現実に反応するホムンクルスって、自己イメージの防衛部分なんじゃないの。こう、それこそ絵にも文字にもできないものを覆う、説明するために「出てる」ものじゃないの。
そこが露出させられて固定化を迫られてるのって、痛覚むき出しで強風にさらされるようなものではないかと。

今後の伊藤がかわいそうになってきた。


→8巻の読みログ
自問自答の果ては「ホムンクルス」8


ホムンクルス 9 (9) (BIG SPIRITS COMICS)ホムンクルス 9 (9) (BIG SPIRITS COMICS)
(2008/02/29)
山本 英夫

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現実におもしろいことなんて「パノラマ島奇譚」(丸尾末広・江戸川乱歩)
2008/03/07 [Fri]09:15
丸尾末広が江戸川乱歩の「パノラマ島」を描くと。そのまんまのマッチング。実に正しい。待たれていたもの。
絵はちょっとやわらかくなってるかな。見せつけるようなエログロも盛り上がりに乗じてのとっておきな出し方でむしろ控えめ。


思いつめた末のアッチの世界をまんまと実現させた、菰田(偽)の妄想結実を目で見るための本。
「無茶しやがって…」なんだけど、不幸になった人数、結構少ないよね。手にかけた犯罪はともかくとして、カネの使い方は超一流の道楽だ。読んでいてテンションが上がる景気の良さ。
実感としては本の2/3くらいはパノラマ島の景観描写だったかと思ったが、見返してみれば千代子をガイドするシーンは半分より後ろから始まっている。

最後にあの探偵も出てくるし、いちおうはミステリー(でいいの?)なんだけど、筋書きなんて飾りですよ。
ただ漫画で読むと、人見が文章ではなくて絵、美術の人だったのではないかと。少年雑誌で「未来社会の図」とか描いてるのが似合いそうな。(当時はそんな雑誌ないんだっけか)

あと、これはイメージの受け取り方。解釈なのだけど。
丸尾の絵がきれいすぎるために、細部まで作りこまれすぎているような。そんな気もちらり。
こう、パノラマ島はよくできてるんだけど微妙におかしいというか。怪しい、こわい、無気味である感触の中にうそくさい、リアリティがややない、どことなくチープ(現代の目で)といった味もあるんじゃないのか、と。
でも完成像としてはこっちのが美しいか。作中で画竜点睛を欠くような点はサッパリ出てこないわけだし。
うむ。


しかしこれ、コミックビーム連載でエンターブレインの刊行か。
ビームは「エンブリヲ」を発掘したり、水野純子、吉田戦車の本も出てたり、なにがなんだか。
単行本で回収するのだからと、企画色の強い短期連載をガッチリ回していく方針もあるのか。


パノラマ島綺譚 (BEAM COMIX)パノラマ島綺譚 (BEAM COMIX)
(2008/02/25)
江戸川 乱歩、丸尾 末広 他

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プルートかいて下さーい「営業ものがたり」(西原理恵子)
2008/03/06 [Thu]09:26
「あずみ」「ホムンクルス」「絶望先生」の新刊も読んだんだけど、どれも順調な続刊だったので目先を変える。
ちょっと前に買ったサイバラ絵本を取り出して、と。

「営業ものがたり」は手塚賞(一等ではないっても)の流れで小学館に乗せられて(?)「PLUTO」がらみの仕事をしたくだりと、「ぼくんち」番外編の二部構成。

オビにある「生涯の最高傑作、『うつくしいのはら』」は、「PLUTO」によせて、の作品。手塚賞について照れたりやさぐれたりしていても、お返しはいい形でキッチリ。奥深い愛情表現。
とりとめがない構成だけど、「PLUTO」「ぼくんち」のどっちも商品力が高いからなー。巧いこと合わせた。ってだけでいいのか。

「PLUTO」がらみでは浦沢直樹と対談もしていて、きっとスぺリオールには記事で掲載されてたんだろうけど、いまはどこで読めるんだろう。
ともあれ「20世紀少年」完結、「PLUTO」熱筆中のカリスマ作家を、小汚くて陰気な青年に描いてしまうとは。極道も二丁目もカリスマも同格にいじる切れ味に憧れる。見られるところだからイタズラしたい人なのか。
んで、浦澤直樹の漫画が長いことについては同意。首肯首肯。


「パーマネント野ばら」は新潮社で、「毎日かあさん」は毎日新聞社。「ものがたり」は小学館。どれもフルカラーで装丁も同系統。版元をまたいで作風、芸風を一貫できるってのは、とりわけフルカラーなんていうコスト難にもなりかねない企画、規格が通っちゃうんだから、売れないだのマイナーだのやさぐれてるけど、先生、本望でしょう。

確かに本人も描くように文庫では「読めたもんじゃない」密度だし、フルカラーの大判で出すしかないのかも。しかもページ数のまとまりからして薄くなっちゃうから厚めのいい紙を使ってハードカバーにしちゃおう、ってことかもしれない。でも割高に感じることではない、読者も幸せなサイバラ規格なのよね。


→サイバラ絵本の読みログ
どこかにわたしのことをぜんぶすきなひとが「女の子ものがたり」
今でも忘れない「上京ものがたり」
こんなおばさんがどこにいくのか「パーマネント野ばら」

営業ものがたり営業ものがたり
(2005/10/26)
西原 理恵子

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バリモンのパンテーラを組み上げてくれや「カウンタック」(梅澤春人)11
2008/03/05 [Wed]09:43
スーパーカーをカッコよくみせるために、作中の時間の流れや漫画的なテンポすらも後回しにして疾走中。
エンジンをかける手順、やむをえずの押しがけまでこまかーく、描いている。というか後者はすでに漫画というよりカウンタックうんちく描写に近い。エッセイみたいな。
記念撮影のシーンなんて、誰目線なんだかわからない。漫画、フィクションなんだけどすでに空山と世界を共有しているような読ませ方なのかもしれない。スーパーカーのデータや情報はリアルに基づいてるし。

カウンタック2台だけのサーキット走行、決着編。カウンタック2台と3人だけかと思ってたら、ひょいっと計時のスタッフが出てきた。当然、サーキットに本当に3人だけってのはないんだけど、占領してるような感覚で読んでいた。
空山のヒーロー性は女児までも虜にして、前巻でにおわせた早乙女ちゃんとの関係には進展なし。ま、全体でクルマ優先なので人間関係はオマケに見えてしまうのだが。

基本的にはライバル車とのバトルを核に短めのエピソードが続いてるから、あとで文庫やコンビニ軽装版になったさいにはサブタイトルで整理できそうだ。

というわけで11巻は大阪からフォードGT乗りがやってきたところまで。多額の借金もクルマで解決。思えばアスリート精神の生き届いた世界だな。麻雀漫画に近いのか?

なんだかだここまで読んできているので、ゆったり付き合うつもり。情報漫画なんだけど展開や描写がカッコよくて洗練されてるから、題材への興味はともかくケーススタディとして体験しているところもあるなぁ。
空山のダサいところをもっと読めたら、ヒーロー漫画としてアゲサゲが楽しいと思うんだけど。



→10巻の読みログ
ヒールがマンホールの穴に「カウンタック」10

カウンタック 11 (11) (ヤングジャンプコミックス)カウンタック 11 (11) (ヤングジャンプコミックス)
(2008/02/19)
梅澤 春人

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死ぬ気で彫った三蔵命「悟空道 愛蔵版」(山口貴由)5-6
2008/03/04 [Tue]09:56
絶倫西遊記の愛蔵版を最後まで読む。アツい塊だった。悟空と三蔵の師弟愛でラストまでぶっちぎった。
6巻末のインタビューで作者は「4巻が難所」と述懐する。どこまでいったらゴールなのか、いまどのへんなのかがわかんないまま戦い続けだからな。

基本は行く先々で巨大な敵と戦う、しかも悟空が巨大化してタイマンを張るだけといえばだけの、一本道。巨大化変身ヒーロー漫画。
敵の強さがインフレを起こしているだけなんだが、妖魔だけあってビジュアルや能力はいろいろ。飽きない。仮にアニメ化したらいくらでもエピソードや敵を付け足して続けられる。

それだけに途中から不殺の縛りがいい抑制になっている。ぶちこわすだけじゃない、理屈と情熱で解決するわけだから。その縛りがこうじて天然ボケのお色気キャラになってるのが三蔵だ。
(こんだけ脱がして縛って恥ずかしめておいて、きっかけは堀江美都子さんですって明言するのはすごい)

自分は愛蔵版6巻完結とわかっていて読んでいるのでペース配分できた。でも連載時でも悟空が過去の過ちを清算(ちょっとだけ)してみたり、「魔王」なんて敵が出てきたらそろそろだと思うよな。
クライマックス感を維持したまま、ほんのちょっとだけ急いだフィナーレがたまらなくかっこいい。あそこで三蔵がアレだのどうのと戦いが追加されたら、さすがにダレきったと思う。
最後は妖魔全体を救ってしまう。キレイな勧善懲悪をやってのけた。大乗っていうの、これ。


キャラの魅力や話のまとまり感、駆け抜け感は「覚悟のススメ」よりスマート。
さらに魂を凝縮して説教を尖らせた感のある「蛮勇引力」へと。
やっぱり「蛮勇」がいちばん好きだと思う自分は、リアルタイム読者ではないからだろうな。ここ一年で山口貴由を摂取しすぎたからかもしれない。


→4巻までの読みログ
お坊さんは、みんなのアイドルです「悟空道」1-4


悟空道 5 (5) (チャンピオンREDコミックス)悟空道 5 (5) (チャンピオンREDコミックス)
(2008/01/18)
山口 貴由

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悟空道 6 (6) (チャンピオンREDコミックス)悟空道 6 (6) (チャンピオンREDコミックス)
(2008/02/20)
山口 貴由

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→関連
日本を守る竜が見える!「蛮勇引力 愛蔵版」上下

筋肉とて人を恨むのだ「シグルイ」(山口貴由・南條範夫)10

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利回りってなに?「流出者」(鈴木みそ)
2008/03/03 [Mon]09:06
昔はファミ通の「おとなのしくみ」でおなじみ、今はビームで「銭」も描いてるけどそれも取材ありきだったりする、レポート力に定評のある作家の作品集。
漫画誌じゃないところでいろいろやってるんだな。

この手の金字塔には週アスの「カオスだもんね」があるんだけど、あちらは週刊で続くレポートマラソン、こっちは場所がどこでもキッチリ笑いを取りますという、営業漫画、か。
媒体や時代や、本人のキャリアが変化しても描き方はおんなじ。

ADSLが、金持ち父さんが、プロ野球1リーグ制がという話題はどうしたって古いんだけど、テンポよく読めて飽きない。作者が(ベテラン作家なのに)いい具合の小市民視点のまま語ってくれる。
古いっても収録されてるのは2000年からのものだからな。この手の仕事が単行本になること自体、珍しい。

新製品の発表会で登壇者を揶揄するとか、「取材させていただく」立場ではないインディペンデントな振る舞いが素敵だ。お土産をもらえてウマウマなんて顛末は。たいていの情報誌に書いてない事実。
お得なポジションをフル活用。編集部側もわかってて放置しているんだろう。


正直「銭」1巻でなんかベタな人情ものなんかなーと思ったまま先を読んでなかったんだけど、情報漫画として見るとどうなのか。
でも「銭」の核が取材したうえでのリアリティにあるとすると、ここのルポ漫画と同様に古さで質が変化してしまう(面白さが落ちるのとは別次元で)。
となると漫画的な面白さ、仕掛けがいちばん前に出てなきゃいけないわけだ。

前後に視点を動かす(拡大縮小が多用される)絵もわかりやすく読みやすいし、読ませるテンポもいいんだけど、それが普通(ってなんだ)の漫画で出てくるとちょっと揺さぶられすぎ、誘導され感が強いのかもとか、それって慣れや好みですかとか、ともかく「銭」の続きというか今の連載分を読んでみようかなと思ったのだった。

流出者 -ナガレモノ- (BEAM COMIX) (BEAM COMIX)流出者 -ナガレモノ- (BEAM COMIX) (BEAM COMIX)
(2008/02/25)
鈴木 みそ

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