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物語の生まれるところ「MANDALA」Vol.2
2008/05/29 [Thu]15:20
モーニング特別編集、25周年記念増刊号。買ったのは3月だっけか。
Vol.1は07年3月発売で、買ってから続きものだとは意識してなかった。
年刊一回ってことですか。「スサ」「悪魔騎士」はじめ“連載”があるのに年一回って、すごい媒体だな。
「悪魔騎士」がなんだかだ読みやすいと思ってしまうのは、慣らされているのか新しい表現に置いてかれぎみなのか。

判もでかいし、紙も厚くて重いから、物理的にも気分的にも雑誌のようにさらっと読めるもんじゃない。
セリフを追って絵は挿絵的に眺める読み方ができる作品はゼロ。てか、全世界向けということなのか、セリフは少なめで絵で語る作品がメインだ。

内容としては日本だけじゃなくて海外の作家も参加したフルカラーのアンソロジー。
「BLAME!」はアフタヌーンで読んでたけど、発色でここまで迫力が変わるかと。

自分は漫画はページになって完成だと思うので生原稿のありがたみってのは(希少性は別にして)感じない。
MANDALAを読むと作者が絵に込める意図ってのは、媒体の性質(紙や大きさや重さ)次第で、受け手の手元で変わってるのかもなと思った。
受け手はしょせん、読んでるだけ。こういう色や絵を出したいのに場所がない、と思ってる送り手がいるかもってのは考えないものなー。
やはり出版社、編集者の企画力、プロデュースって大きな仕事だよな。

で、おそらく作家に自由に描いてもらったであろう、絵と発想の勢いに任せた(実験的っていうとカッコいいのか)作品が多い。
でもなんだか暗い話が多いのよ。個人作業になるから、どうしても内面に向き合って深まっていくのかな。
自由に、キレイに、アーティスティックに、と意識すると、重たくなるのか。
フルカラーでスカーンとした笑いや気持ちいい風景ももっと見たかった。

「TRIBAL GEAR」がちょっと気になるものの(絵でも、世界でも)、
でもコレをとことん追いかけよう!というテンションが維持できるかな。Vol.1掲載分については覚えてなかったし。
年一回だし、テンションなんて高めずに待ってれば、いや、待ってる意識すら必要ないのか。

MANDALA Vol.2 (2008) (2) (講談社MOOK)MANDALA Vol.2 (2008) (2) (講談社MOOK)
(2008/03)
不明

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神の御指示が国王様の側にあるならば「ジャンヌ」(安彦良和)
2008/05/28 [Wed]09:26
あれ、昨日の投稿が消えてないか。「ナムジ」きっかけで読み返した漫画「古事記」(石ノ森章太郎)だったんだけど、うーん。なにかあるなこれは。テキストは保存しておいて、最後まで確認しないといけない。「保存」だけで見返さないもんだから。


気分を変えて、古書店で買った「ジャンヌ」を読む。オールカラー570ページの大作。
ジャンヌ自身でなく、ジャンヌの奇跡と悲劇に導かれるように戦地へ赴く、男装の少女が主人公。戦上手で神がかった歴史上の英雄は、作者として「描けない」ものだったそうな。(あとがきによると)
読んでいても、当時のフランスは混乱、戦乱に覆われていて国王だけど全然権威がない。これはいわゆる戦国時代ですか、日本でいうと。地域ごとにボスがいて軍を抱えていて、こぜりあってる。

で、そこでフランスの平和のために国王側についてジャンヌも、本作のエミールも戦う意思を持つんだけど、どこまでいっても争いごとだしな、というむなしさは残る。
題材がどうあっても、安彦良和漫画には違いない。結局、主人公は弱く、ジャンヌの悲劇に捉われて、最後にちょっとだけ出てきた奇跡に救われてと受け身だ。

時代背景について知識や興味が薄いため、外伝っぽい位置づけの本作をいきなり読んでもいかんのかな、と思った。知識があれば人名、地名からもっと臨場感を得られるはずだった。
でもそういったただの事例からでもドラマを作り、人間を書き起こしておくのも安彦漫画だったりするから、やっぱり作者自身としても「描けない」感触は最後まで残ったんじゃないかなーと勝手に思うのだった。


オールカラーなので読みごたえは大いにある。色気のある線と濃密な色をどっぷり見ていられる。
これ、フルカラーっていわないのは、画法として写真のような着色はしてないから、かな。背景はボケかけてたり、セリフのコマではただの薄い色バックだったりもする。読みやすさも踏まえた、彩色バランス、なんだろうか。考えすぎか。もともと細部まで描き込む図面のような絵じゃないし。

時代設定もあるんだけど、カラーなのに暗い。空はどんよりしてるし、屋内は緊張感が立ち込めてるし、にぎやかで明るい街や人々は出てこない。オールカラーのゴージャス感に対して、この暗さ。
前向きなシーンでも決死の覚悟みたいな空気が漂う。

思えば明るい安彦漫画って、あるのかな。絵がうまい、線が色っぽい、動きがかっこいいってのはよくいわれる形容だが、根本的に暗い、絶望的である、ネガティブってのも特色じゃないか。と思った。

ジャンヌジャンヌ
(2002/03)
安彦 良和大谷 暢順

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おウチが燃えだしたよー「ジャカランダ」(しりあがり寿)
2008/05/26 [Mon]08:34
古書店で発見。どっかで「方舟」と対になってるとかのコメントを読んだことがあったし、いっちょこれはと読んでみる。
なんとまぁ、シンプルなお話か。いやこれ物語なのかな。長ーい一枚絵を見たような気分。巻物の方が適してたんじゃないかと。

木が生えてきて、でっかく育って、都市がぶっつぶれる。以上。
ネタバレとかそういうもんでもなく、そんだけ。

突然の災厄で都市が崩壊して、という物語はそりゃいくつもあるんだけど、
「その中で人は懸命に生きた!」
「大いなる自然に小さな人間が立ち向かう!」
「大災害の中でも、ひとりの人間として誠実に生きる」
とかの、なんだかだ等身大の話が入るものだ。
でも「ジャカランダ」はそれがない。ちょいちょい入るんだけど、家族愛とか、先行した報道陣がやられちゃうとか、その、背景に近い描写にとどまる。ケータイで話してて次にかけたらつながらないとか。
こう、名前の付いた誰か(主人公)がいかに生きたか、という特別扱いはなし。誰もが平たく、巻き込まれのわき役だ。そこは妙に痛快だったりする。現実にヒーローなんていないよなー。
後半に入れば人々は言葉も失ってしまって、ゴゴゴドドドと成長するジャカランダと崩壊する都市を見ているしかない。

絵柄はしりあがり寿だけに、殴り書いたような線でありつつも、妙に丁寧にコマを使って破壊を重ねているしな。
「助けてー」の手書き文字の汚さがまた、生々しい。その場で出た線でその場の叫びだ。


で、なんだったんだ。読んでどうしたらいいんだろうなコレは。
スッキリできたらよかったが。
一夜の破壊が明けて、キレイな花が咲いてよかったねーってわけにはいかない。
死者多数だったよなと、花に飲まれそうになった理性が警鐘を鳴らす。
自分の中に「希望は、戦争。」って感覚があるとして、そこは満足させられるが、となれば自分にはまだ守るものがたくさんある(と信じている)ということだな。

ジャカランダジャカランダ
(2005/06)
しりあがり 寿

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小さな希望は持ってるもの!「さよなら絶望先生」(久米田康治)13
2008/05/23 [Fri]19:49
遅れがち。いかんな。以前は生活が忙しくても一日30分くらいは捻出できるだろーという姿勢だったが、一度もたつくと転がる転がる。
自分で自分に気持ち悪い。来週からきっちりいくか、なんか、いい感じのペースを考えないとな。

で、アニメが絶好調の絶望先生を読む。
本編のクオリティも高いんじゃないか。ネオ日●組襲撃のシーンは、生徒総出で愛のアクションだぜ。巻末にあったら最終回かと、思ったかもしれない。おモテになりますしな。

お気に入りは「そこに勝者はいない」。この不毛なトークバトル、言葉遊びこそ絶望先生。
オチはまったく逆に転換して「敗者なし」。わははは。キレイにオチてる。

「オチがない」と自己言及してるけど、はいここで笑ってー、って描写にいたる寸前で止めてるんじゃないの。小さなボケツッコミを繰り返して、最後の大ボケに至っては呆れている、置いてかれてるスピードで笑う漫画、だよな。


田中陽子って誰だと調べてしまった。「改蔵」で7年前に埋められたと思われるキャラらしい。仕込んでたわけじゃないけど、7年殺しから思いついたとしていいネタが文字通り埋まってたのか。
感動した。ネタ探しは思いつきの域を超えたアンテナ感度(目の細かい底引き網か)だし、ねちっこく調べて貯めて使う。その作りこみに感動した!


14巻は7月予定だそうで、2か月ペース。楽しみだ。
でもやはり読みログのペースやセレクトを変えていかないとなー。読む漫作品、作家を増やしつつ手持ちのお気に入りの記録にも使いたいわけだし。

さよなら絶望先生 第13集 (13) (少年マガジンコミックス)さよなら絶望先生 第13集 (13) (少年マガジンコミックス)
(2008/05/16)
久米田 康治

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こんなに斬れるものなのか?「あずみ」(小山ゆう)45
2008/05/22 [Thu]17:36
あれ、午前に投稿したのに消えてる。なぜだ。保存失敗か。なにかの規約に抵触したようなことはないと思うけど。斬るとか死ぬとか書いたから?

では簡潔に。

安定して面白い「あずみ」を読む。足場の悪い川を走り、老人と子供抱えて、ベテランに囲まれて、飛び道具も相手にして、無傷で勝利。強い。
毎回思うけど、ドキドキする戦いじゃなくてあずみの華麗な人斬りっぷりを期待している。

移動して、出会いがあって、若くてかっこいい男性はたいてい死ぬ。
豪山と万様は生き残りそうだが、どうだろう。飛猿が連絡役で生き延びてるとか、仕掛け上の役目が持てないと危ないな。
あずみが「周りを不幸にするから単独で」と自覚した編に入ったのだから、人斬りとしての業につまされていく展開になるのかなー。あの三人は遠い敵の縁もあるわけで。

てな感じで、相変わらず面白かった。
こういう安定したシリーズは2巻くらいまとめて読みログにして、「任侠沈没」のような開拓を増やしたほうがいいかなーとも。

あずみ 45 (45) (ビッグコミックス)あずみ 45 (45) (ビッグコミックス)
(2008/04/26)
小山 ゆう

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大気圏に死す「任侠沈没」(山口正人)1-3
2008/05/19 [Mon]09:38
こちらからお勧めされた、ええと、ヤクザ漫画というかギャグ漫画というか。

タイトルがぶっ飛んでいるのでなにかのイメージかと思いきや、そのまんまだぜ。大災害で日本列島が沈没しかけているという「日本沈没」「ドラゴンヘッド」な世界で、組長殺しを決意した男(漢)が任侠道をまっとうすべく、東京を目指す!
って書くとなんとなくハードボイルドな感じがするんだけど、ぜんぜん違うという。
もうナニこれ??(笑)

最初の
「兄貴が燃えている…」「いや違う火柱だ~~ッ!」
で、流れにつかまれ、
3巻の
「東京に向かうつもりが宇宙かよ……」
まで、ひっぱられ続ける。

出てくる連中は身体的、精神的に異常なヤクザ(極道には違いないのが共通の登場条件か)ばかり。
任侠にどっぷりの主人公・龍伍はアホで、ヤクザの抗争に例えられないと理解できないアホキャラにされてしまう始末。

過剰な任侠描写が笑いになっているし、任侠道でたいていの問題は解決される。
「男塾」の序盤というか、デスメタルでなんでも処理される「デトロイト・メタル・シティ」に近いかも。

でも、あきら君に背中で任侠を教えるシーンはなぜか普通にカッコいい。そこではクライマックスまでほのめかされていて、通して読むとうっかり大がかりな超大作にも思えるのだが、いやそんなことはないだろう。勢いだよなきっと。うんうん。


作者の作品はおろかニチブンコミックスってはじめて読むけど、「ゴラク」全体で「ヤクザが出てくればOK」みたいな文化なんだろうか。
エロ漫画に濡れ場があれば、麻雀漫画は打ってれば、ほかはなんでもいいや的な流れで、ヤクザとアクションがあればいいとか。
それくらいブッ飛んでいる。残念なのは「ヤクザ漫画でしょ~」と距離を置いていたからこそ読んでなかったこと。
「ゴラク」読者じゃないほど、何でもあり感をギャップとして楽しめるはずなんだよな。でもそこにはニチブンコミックスが逆ブランドに働くのではと。

いやなかなか。
これからはラーメン屋で「ゴラク」関連も読んでみるべきだ。

任侠沈没 1巻 (1) (ニチブンコミックス)任侠沈没 1巻 (1) (ニチブンコミックス)
(2007/06/19)
山口 正人

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私というプレゼントがありますが「ハチワンダイバー」(柴田ヨクサル)7
2008/05/16 [Fri]09:18
“やすひこ”つながりでもないけど、ドラマの第一話を見たら面白かった倒錯将棋漫画を読む。
ドラマは受け師さんの、色っぽい設定なんだけど押し出しが強すぎてどうも、というニュアンスがよかったような。スガタのモテなさが際立つというか。

あの「やすひ子」カードは、本当になにがなんだか脈絡のない出方だったのだな。強いて言えば「ガンダム THE ORIGIN」の愛蔵版4巻のオマケ漫画が柴田ヨクサル、ということなんだけども。お話の流れ的にはなにがなんだか。まぁいいか、笑えたし。

もはや将棋盤を介して会話ができる熟成ぶり。スピーディな展開で忘れそうだけどもう7巻なんだよな。巨悪組織が出てきて死ぬの腕落すだの言いだすし、受け師さんには「メイドの時間を無制限に買う」宣言。これは将棋以外の付き合いでの告白ともとれるが、ただの依頼だ。受け師さんも圧倒されてキュンしてるようにも読めるが、そのへんはかわしてギャグになりそうな。
そもそも先にスガタが乗り込んだということは、負けて、もしくは負けかけて救援として受け師さんなり、誰だっけ、あの腕力も強い師匠なりが出てこないといけない。

正統派でひっぱって、次の巻へと。


将棋漫画だけど「でも将棋じゃん?」みたいな空気が微妙にこびりついていて、そこで気を抜かせてくれるところもある。
「画面としゃべってるのか?」とかドアの押し引きとか。なんで将棋でこんなことに、な空気を残してある。そこに生死をがどう、人生がどうと言い出すから面白いんだけど。
プロじゃない世界だからかな。

ハチワンダイバー 7 (7) (ヤングジャンプコミックス)ハチワンダイバー 7 (7) (ヤングジャンプコミックス)
(2008/05/02)
柴田 ヨクサル

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自然に自分はここにいるのだと「神武」(安彦良和)3-4
2008/05/15 [Thu]09:13
出雲大社きっかけの再読、続き。

ツヌヒコが死んで、ナムジが人質にまでしてイズモ族のクニの根拠が揺らいでしまった。というか消えた。
ツノミはまた居場所を失ってイワレヒコに付き合うことに。かっこわるい主人公だ。話のなりたちに参加できてないから使われるばかりで、ひどいめにあってる。ああ。

後半は神武の東征をメインにする戦記漫画。実は嫁取り物語だった、と。政略結婚で仕方なく潜入するイワレヒコ。こっちもかっこわるい。
全体に記紀の解説が多くなり、ツノミもイワレヒコもキャラとして窮屈そうだ。作者の解釈は大胆だが、それによって両者のかっこよさは削られている。
ここでも、安彦作品に多い、大筋にのまれてヒーロー性を失う主人公のセオリーがある。


苦戦続きのイワレヒコはあちこちで助けられ、勝ちはしていないが目的は果たす。
力でなく理想でもなく、政治的に勝利したように読めるな。兄ウカシもナガスネも自分でなんとかしてないもの。
手を下さず、集まった助力で事態が解決。このごっつぁんゴールぶりはなんだ。カリスマ性、血統で苦労もしょいこんでるが、とにかく素のままで生きていける。評価が難しい実績。
皇族らしい、とかいいだすとなんなんだけど、タイトルは「神武」だが主人公ではないからな。

ともあれ徐福伝説をバックに持つ中華なナガスネがヤマト起源のイワレヒコに追い落とされたと。ニッポンの始まり始まり。
で、その地のマキムクは大昔にオオドシが「ここがヤマトだ」とすでに言っていた土地だ。筑紫のヤマトはもうヌケガラだとオオドシは断言していた。それは予言だったのかもね。
ツヌヒコが死に、ヒミコが死に、オオドシも死んでいる。オオドシもイズモ起源だから、そこをイワレヒコが引き継ぐことで古代神話が完全に退場。
新生ヤマトがリセット状態から神話が始まる。すべての過去を踏まえてたいらげた、あたらしい神様だ。


で、神武の統治が始まってからもツノミの初瀬は邪魔っけにされてて、結局ツノミはどこからもうとまれたまま。ミトシがいてよかったと、心から思う。あ、ミトシがいたから死に方がああなったのか。

思えば続く時代の「蚤の王」(読みログ)でも初瀬の、出雲の扱いはひどいんだよな。
負けた神さまって悲しいなぁ。
てか、イワレヒコがあんなに苦労して神話をまとめたのにお前らなにモメてんだよ。
争いの始まりを記し、争いの続きを書き続けるのが歴史ですか。あーあ。

神武―古事記巻之二 (3) (中公文庫―コミック版)神武―古事記巻之二 (3) (中公文庫―コミック版)
(1997/12)
安彦 良和

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神武―古事記巻之二 (4) (中公文庫―コミック版)神武―古事記巻之二 (4) (中公文庫―コミック版)
(1997/12)
安彦 良和

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東に国を統べる大王、生を受く「神武」(安彦良和)1-2
2008/05/14 [Wed]10:41
出雲大社きっかけで再読している古事記巻之二、「神武」。とりあえず2巻まで。

皇統の原点、神武天皇のなりたちを描く漫画だが、主人公はナムジの息子のツノミ。
ツノミはヤタガラスで、神武の忠臣だ。

冒頭は国譲り。ヤマトがミナカタを追いやり、ツヌヒコを立ててイズモを平定する。末子相続だからツヌヒコを立ててきたヤマトにイズモが国を譲ったと。うまい一致だ。どこまでフィクション(想像)かってのは横目にしつつもお話を楽しんで読める。
古代でも支配の正統性は大事なのだな。古代だからこそか。

剛腕で譲らされたナムジはイズモにも帰れず、ヤマトにも帰れない身。歳だし、もうなんともできない。
小島でヒボコと「やっぱ2人で組んで戦争やったらよかったかもね~」なんて言ってたかもしれない。(読み手の勝手な想像)

そのナムジが散り際に「死なん」「見届ける」と残したセリフは
「大いなる社がこの俺を祀って聳え立ち、天下を見下ろすのを!」だ。
イズモの支配は譲っても俺は神となって居座るぜ宣言。
きれいな見栄。まるで根拠がなく、特に伏線となるセリフでもない。そのまんま出雲大社のことだが、この時点ではただのハッタリに近い。

かっこいいが、ツノミはそんなオヤジの最後の見栄切りを知らずに放りだされた感じだ。このセリフがツノミを突き動かしている流れでもよかったんじゃないかと思う。
いちおう父親のナムジについては意識しつつも、ツノミとナムジは断絶しちゃっているしな。
大筋は変えられない(原作があるようなもんだ)から、こう、モノローグだけでもさ。
と、たたき上げキャラのナムジを愛してきた読者は思うのだけど。


後の神武、イワレヒコはヤマトとクマソの間に生まれた子。
出てきただけで戦争を止めたり、出会った瞬間にツノミがひざまずくカリスマ性を持っている。兄弟の中でひとり、すっきりした顔立ちだ。さすが。
「ナムジ」後半から薄れていた神話的なものをいきなりまとっている。
イワレヒコは苦労はするんだけど、モテるし賢い。ツノミは朴念仁だし「強くも立派でもない」とかイセポに言われる。かわいそうな主人公だ。いったりきたりで物語を動かす装置になっちゃってるような。
(ヤタガラスはそういう位置づけだってのはあるみたいだけど)
まぁ相方が後の神武天皇では、相手が悪いよな…。

結局ツノミには居場所がなない。
マキムクに行ってもヤマトに行っても、どっちにもすでに支配者がいて、なかなか国造りがどうこうに参加できない感じ。スサノオ一族、ナガスネ、ヒミコが長生きしすぎなんだよ。上の世代がいて若手が窮屈というやつですか……。

神武―古事記巻之二 (1) (中公文庫―コミック版)神武―古事記巻之二 (1) (中公文庫―コミック版)
(1997/11)
安彦 良和

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神武―古事記巻之二 (2) (中公文庫―コミック版)神武―古事記巻之二 (2) (中公文庫―コミック版)
(1997/11)
安彦 良和

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小さくてか弱い者へ「ナムジ」(安彦良和)3-4
2008/05/13 [Tue]09:22
古事記漫画の続きを読む。

邪馬台国(ヤマト)が九州と畿内(マキムク)の両方にあって、畿内には秦からやってきた徐福の意思を継ぐ(と作中ではそうなってる)ナガスネビコががんばっている。イズモは韓国(からくに)の渡来人だし、古代の日中韓戦争だな。

これは神(イズモ)が人間(ヤマト)に屈する、もしくは人間が神を取り込む、克服する物語とも読めるか。神との戦いを肯定的に記述するというか。
そりゃ出雲大社の本殿に天皇陛下すら参拝できないわけだ。大元からして別の物語を背負ってるべきものなんだもの。

ヒボコは天孫族の末裔でありつつオニの面相のために追われ、土着の荒くれ者となる。その誘いを断ったナムジはイズモ(神)からはじかれて、土牢の中で人間(ヤマト)として生まれ変わる。強制的に。
神ではなくなったナムジはもうイセポに触れられないし、スセリ、ミナカタの元にも戻れない。
なにしろイズモとヤマトはクニどうしの争いをしているとかいう人間らしい対立じゃなくて、神と悪魔くらいの距離で対立してるんだから。お互いが正統性、神話を賭けている。
思えばいち早くヤマトに取り込まれたスサノオは早々と物語から退場しているしな。勝者側の包容力おそるべし。

ナムジが「お前はお前だ」と言われて居所を求めたまではいいが、結婚したり子供ができたり、義理を立てたり意地を張ったりの根性が出てきて、人間に堕ちた、と読むのは強引か。
オオクニヌシなのに、最後に得たのは小さな島ひとつ。家族がいればそれでいいというようなことではもちろんシメられず、物語はツノミとイワレヒコ(神武)に引き継がれるのだけど、ナムジ自身の人生ってなんだったのよ。


古事記うんぬんはおいといて大河漫画として読むと、
「どこにも正式に属さない青年が自分の居所となるクニ、場所を求めてさまよいつつ、しかし最初から決まってたかのような歴史の波にはさからえずに小さくさびしくなって終わる」
というのは、なんだか「虹色のトロツキー」だな。歴史の流れに対して一個人は無力である。
ナムジもヤマトの歴史には逆らえなかった。もしくは敗北が決まってるのに主人公をナムジにするのが安彦流、なのか。

感情移入して挫折感をともに味わう物語、だ。あああ、でも、俺はナムジについていきたい。まっすぐでたくましくて、悩んだり迷ったり流されたりはしても、野心的でかっこいいんだもの。

ナムジ―大国主 (3) (中公文庫―コミック版)ナムジ―大国主 (3) (中公文庫―コミック版)
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安彦 良和

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安彦 良和

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勝って俺は大国の主になるぞ!!「ナムジ」(安彦良和)1-2
2008/05/12 [Mon]10:21
出雲大社で御本殿の特別拝観にちなんで、古事記漫画「ナムジ」を再読。持ってるのはコンビニで買った軽装版。全4巻で、2巻までをとりあえず。

神話から歴史へつながる記紀の背景があぶり出されていく全体の序章で、続く「神武」ではかなり歴史漫画になってるけどまだまだファンタジーしている。
ざっくりいうと「住んでる人」と「やってきた人」がぶつかって、次に「住んでる人」の集団どうしで戦争に至る。このへんになると神話じゃなくて政治の話。

イナバの白ウサギはツノミの代までナムジ親子をサポートする存在だが、この土着の精霊や山人、土蜘蛛たちは住んでるもなにも、土地や財産を所有する文化がない(?)だけで「住んでる」とも「やってきた」にも与しない。人間社会って財産の形成がないと参加できないのか。

イズモだってもともと韓国(からくに)から「やってきた人」で、「住んでた人」を従えている。イザナギとイザナミの子であるスサノオが「住んでる」オロチを退治しに「やってきた」わけだ。退治ってか流れ着いたようなもんなんだが。
ナムジはそのどっちにも属さない、流れもの。住んでたわけでもないし、スサノオ一族でもない。どこの馬の骨ともつかない青年がクニ作りをしていくんだから、古事記うんぬんといといても面白いんだな。たたき上げの立身出世物語。スセリをめとるやりかたもマッチョだ。これ古代史背景だからありなんだろうな。普通に古代っぽいまったく架空世界だったら、逆に無茶苦茶だと思えたかも。

自分の起源すら知らないナムジが「お前はお前だ!」と叱咤されながら、運河を作り、稲を植える。なんといい王様。神話の起源にふさわしい、きれいになにも持たない人が主人公だ。泥臭いぜ、クニつくりって!

今後はイズモとヤマト(北九州)の戦争がはじまり、ナムジにはヒボコがライバルとして出てくる。
大河ドラマだな。二回目だけどやっぱりいいよー。

ナムジ―大国主 (1) (中公文庫―コミック版)ナムジ―大国主 (1) (中公文庫―コミック版)
(1997/09)
安彦 良和

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弱音は死んでから吐けばいい「闇金ウシジマくん」(真鍋 昌平)11
2008/05/09 [Fri]12:44
ギャグになる、笑って「アホだねーこわいねー」と突き放せるキャラが出てこなくなったな。変人ばかりのウシジマ一家の描写もなし。淡々とサラリーマン編の続き。

板橋が暗黒面にまっさかさま。犯罪にもためらいない。次の利息返済、週末の遊び、今の性欲しか見えてないのな。アホとしかいいようがない。
一応、板橋がダメになったきっかけは本人の口から語られはするが、同情できるようなもんじゃなかった。株もミスも自分の責任。自己責任ってのはあまり使いたくない攻撃だけど、板橋はなぁ。すでに「人間らしさ」を失った状態しか見てないから同情できないだけかもしれないが。

小堀も小堀で、会社の朝礼で政治批判をしちゃうくらいだし、家庭不和を「おれはがんばってる」という自己満足で乗り切ろうとしている印象もある。その意気やよし、なのだが、解決しなければどうにもこうにも。これまでの流れからして、小堀家もアウト確定路線だしな。
小堀は板橋との対比でマトモな人に見えそうで、見えない。板橋に後ろ手で9万円とか、後輩女子にそそのかされて飲み代オゴリとか、ゆるいところもある。欠点が見えてない意味では板橋よりも痛いキャラ。


サラリーマンは金を借りやすい。家を持ってる家庭は不動産まるごとむしられたし、サラリーマンは社会的信用でむしられる。ウシジマの腕前は見事だ。
華麗すぎてギャグがなかったので、次はちょっとでも笑いを……。不潔、邪悪、馬鹿、愚痴がいっぱいつまった巻は、重たい。もたれるよ、この漫画。

闇金ウシジマくん 11 (11) (ビッグコミックス)闇金ウシジマくん 11 (11) (ビッグコミックス)
(2008/04/26)
真鍋 昌平

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1つ1つが、並行世界「地平線でダンス」(柏木ハルコ)4
2008/05/08 [Thu]09:57
「漫画でわかるタイムトラベル」的な第4巻。3巻でも説明は丁寧だったし、きっちり舞台設定を踏まえておこう、という方針かな。色気も少なく、大展開も抑えめ。おとなしい。

理屈の説明はわかりやすいので入りやすいが、しかしタイムトラベルが身近な技術でもないしなー。ともあれ「運命を変える」という力強い踏み出しがあった巻となった。

さすがに犬や人形に憑依しちゃう天丼ネタはなしで(仕掛けたらミスるのだな、やはりな)、さまよった挙句にあの人に憑依。
わりとワームホール内を自由に漂えるようになってるから、一気に異次元漫画になるかと思ったらそうでもなかった。

ストーリーのほうはいまいち進まず、いかんせん竜ケ崎は浪人だし琴理は肉体を失ったまま。ここを取り戻すのが最終目標なのは、普通なんだけど驚きはない。もちょっと破天荒でもいいような。
研究が進んではナナさんが邪魔をして、のパターンでもある。
思えば人物が少ない。
琴理、竜ヶ崎(その妻)、ナナさん。
主要な所ってこんだけ? 研究所の面々や海外の研究者、琴理家族なんかは脇役も脇役で、驚いたり状況の変化や説明のためにあるものだし。なるほど話がじっくりまんじりするわけだよ。

ナナさんはただの恋愛ジャマーかと思ってたのに、人の皮ごしに本質を見るという、時間旅行とは別のミステリーを抱えている。ナナさんの謎についてはまだ保留。

ひっぱるな~。じらされちゃって、もう。連載のほうも大変なことになってるしな。

地平線でダンス 4 (4) (ビッグコミックス)地平線でダンス 4 (4) (ビッグコミックス)
(2008/04/26)
柏木 ハルコ

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ふつうのことよ「うちの妻ってどうでしょう?」(福満しげゆき)1
2008/05/07 [Wed]08:43
「小規模な生活」と背中合わせの4コマ漫画。4コマの体裁じゃなくて、ブツ切れの妻観察日記や独白が淡々と流れていく。コマ割りは楽なんだろうか、難しいんだろうか。

「小規模な失敗」「小規模な生活」と立脚点は(当然に)同じで、コンプレックスとプライドと弱気な性格の僕と、かわいくて気ままで気の強い妻の日常。
妻がかわいくてうらやましいが、生活しててかわいく見える部分とイラつくところは表裏一体だろうなー。受け取る側の、その時の余裕次第というか。

しかし同じ日常からこうもネタが発生するものだ。妻の素敵な溶質ぶりに感動した。
「お前は敵か!」って、この作品については敵とか味方じゃなくて、ネタにしてるくせに。わはははは。


自由業なりのコンプレックスや焦りやプライドは、作家先生と比べてしまってはなんだが、自分にはひしひしと感じる。大元の性格に近いものを感じるためかも。
でも人の愚痴を聞くのはいまいち……。愚痴と見せかけて自慢してる人のが多くないか? 「大変ですね(すごいですね)」って言ってほしい人。自分もそういう部分あるけど。

独白ネタで、うしろあたまからの絵になるのは「客観視してる」のか「描くのが楽」なのか「読者と目を合わせたくない(必要がない)」からか。
この辺のそらし具合も好きなんだな。

うちの妻ってどうでしょう? 1 (1) (アクションコミックス)うちの妻ってどうでしょう? 1 (1) (アクションコミックス)
(2008/04/28)
福満 しげゆき

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親日は売国奴ですか?「中国動漫新人類」(遠藤誉)
2008/05/06 [Tue]16:38
真っ赤な帯にパンダ。その中国における日本アニメの受け入れられ方と、その経緯を力いっぱい掘り下げた本。とにかく取材が丁寧だ。推測やデータからの類推だけで語らない。
後半は日中関係の戦後処理について中国内から解説されているし、勉強不足の自分がいうのもなんだけど、意外な経緯があったのだなー。
というわけで感想を断片的にメモ。


海賊版と反日の印象が深い中国の若者について、本人たちに話を聞いている。貴重な情報。愛国精神の表明の仕方は難しいようだ。
日本アニメは好きだけど抗日戦争について知ってしまったからには、黙っていられない。というなかなかにややこしい精神が育ってしまったと。
反共で国外に出た中華民国の人にも、抗日戦争が「反人道的」ということで共産党と同じく批判の対象となって、火種がぶすぶす。
今のご時世、人権侵害は燃えやすいな。


あちらの若者は、中国の動漫は面白くない、日本アニメを見せろと自分の意思を表明し、選択する。民主的じゃないか。アニメの内容から民主的で平和的で愛と勇気ある生き方を学びつつ、楽しむための過程で自由意思の大切さ、思想を統制される窮屈さを知っているようだ。
このへん、非常に、ノーマルだ。
日本への留学生や日本語学習者が増えるということは、普通に考えると親日の人が増えそうな気はする。
ソフトパワーの理屈でいえば、アメリカがハリウッド映画を通じてカッコ良くて強いアピールをつるように、日本が漫画やアニメを通じて面白くてユニークでベタから前衛まである多様性もアピールできそうなもんだ。

でもそこに抗日戦争について(比較的濃厚に)叩きこまれると、おもいっきり反動で日本製品、日本アニメを排除せよ、ともなりかねない。
カルフールの不買運動もあったしなー。なんというか、人数で押して騒いで(破壊して)、という強硬的な意思表現が根付いちゃってないか。同調圧力の強い国なのかな。相当に。
で、その勢いはとうの共産党ももてあましているそうな。

なんだか、誘導されることになれすぎてないか。選べる、わかりあう、譲りあう、住み分ける意義をもっと広めないとな。それこそ日本動漫で。そんなんばっかじゃないけどさ。とにかく多様性がない、んじゃないの。ちゃんと「鉄腕アトム」読んでるのか、あなたたちは。
世界にちらばって生きているのに、なぜ同調するのか。散らばってるからかな。

ともあれ漫画アニメはソフトパワーなのだから、主張せず静かに、浸透させて取り込ませることしかできない。
って、でも子どもの教育って最強のソフトパワー発動なんだよな、結局。アニメが面白いからって教科書にはかなわないよ。しょせんはサブカルチャー。サブだからみんな好きなんだろうしな。

中国動漫新人類 日本のアニメと漫画が中国を動かす (NB Online book)中国動漫新人類 日本のアニメと漫画が中国を動かす (NB Online book)
(2008/01/31)
遠藤 誉

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ところで大仏さんて浮くのかなあ!?「日本ふるさと沈没」
2008/05/02 [Fri]09:17
古書店で発掘。なんで新刊で買ってなかったんだろう。表紙が鶴田謙二ってのはずるいな。
なんで筒井康隆と富野監督がいるんだろう。

日本の各地方が沈没したら、というパロディ漫画のアンソロジー。
地方ネタ(飯とか名産品や文化)を持ってきて沈没にからめるのかなーという予想はあったので、そこからハズしてきた作品がやっぱり鮮烈。
ぶっとび具合ではいきおい余って沈みすぎたトニーたけざき作品がいちばんか。もっとも沈めたモン勝ち。
真逆は対馬の残留から沈没を描いた幸田朋弘か。沈めないで描く。

表紙にもなってる鶴田謙二は一応東海地方担当、王道の伊豆方面なんだけど、そこはそのまんまではないか。美人操縦士の腋毛がボッサボサとか、風呂入ると手入れするとか、そこの描写がよい。生活感や疲労感があり、沈むあきらめ感もあり、日本沈没らしさも任されており・・・。

これ、描く際はどうしたってほかの作家が気になると思うんだ。特にギャグの人は。
そこで得意の動物を持ってくる唐沢なをき、パロディの情報ミックス、イメージ混線はとり・みきの「いつもの」。
みんな「自分の漫画を描くだけです」ってな感じだ。
おいしいアンソロジー。作家の基本立ち位置がわかるというとおおげさだけど。



そうだ。遠藤浩輝の作品は、短編集にロングバージョンが載ってたはずだ。ここに原点があったのか。

日本ふるさと沈没―ORIGINAL COMIC ANTHOLOGY (ANIMAGE COMICS SPECIAL)日本ふるさと沈没―ORIGINAL COMIC ANTHOLOGY (ANIMAGE COMICS SPECIAL)
(2006/06/30)
鶴田 謙二 他

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こんな小せえ命が星よりも重く「MOON LIGHT MILE」(太田垣康男)16
2008/05/01 [Thu]09:06
表紙は誰? と思ったら歩くん。第一部完、なんだろうか。
近い将来の宇宙開発漫画だったが、漫画内歴史の速度によってすでに2025年、2030年へ。月面に基地どころか街ができてるものな。

続くエピソードとしては2025年に時代が戻り、宇宙がらみの核戦争ものへ。「清浄の心」を理解できるかといえば、無理。世代や所得なんかの格差から「リセット」を求めるのとは全然違うだろうしな。

しかしロストマンは少年にまんまと背中を見せてしまうとは、すっかり政治家。宇宙で中国人とやりあったのは遠い昔か。思えば攻撃されて漂流しかけたり、戦闘でしゃっきりしたところは最近、見せてないのでは。
吾郎も父親の意識に目覚め、話は次世代へ、かな。これでファトマがロストマンの子を身ごもってたら面白いんだが、それはできすぎ、強引だ。

吾郎の「星と人命」を計れちゃったコメントは日本人らしくていいね、という呑気さ描写だったりして。ムーンチャイルドは拍手の中で父親に抱かれたけど、トビーの両親はその拍手の礎として宇宙に消えて、記録にも残ってない。
人命がどうとか感動してるけど、どんだけ死んでるんだと。吾郎のせいじゃないけど、あえての感動セリフはそのギャップも見せたかったのではないか。
(あのシーン全体が吾郎とロストマンの対照なんだけど)


宇宙時代へのテロは持ち越し。月面開発と世界の平和は別腹ですな。どっちも満腹にはさせられない。

MOON LIGHT MILE 16 (16) (ビッグコミックス)MOON LIGHT MILE 16 (16) (ビッグコミックス)
(2008/04/26)
太田垣 康男

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