01« 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. 10. 11. 12. 13. 14. 15. 16. 17. 18. 19. 20. 21. 22. 23. 24. 25. 26. 27. 28.»03
読んだ漫画単行本をひたすら記録。読んだ端から。
ブログ内検索

プロフィール

Author:mangalog
自由業。07/03/23以前のものはストックからのもの。
全記録にするためのフォーマット作成を思案中。
カテゴリを作者名にしてみたらなんだか冗長なことに。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

スポンサーサイト
--/--/-- [--]--:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告  |  TB:--  |  CM:-- | 編集
銅鐸コンピュータ説「日本の神々をサブカル世界に大追跡」(原田実)
2009/02/28 [Sat]10:08
古代史、縄文ブームなど日本の神話や伝説、歴史を題材にした漫画、アニメ、特撮、小説を紹介した本。
ちょっと前から気にはなってて、あまり深く考えずに読んでみようと入手。
フィクションについて正誤を問いすぎてもなんだろうなーとも思ってたが、そこは意外と抑えめだった。

90年代の縄文ブームとか、もっと以前の日本原住民テーマがあったとか、スサノオやヤマトタケルの英雄像の変遷とか、ただ作品があったってだけじゃなくて、初出の時代とあわせて紹介されているところが良い。
再放送、再編集、復刻、リメイクなどに彩られてきた70年代生まれにとって、原点がただ「面白い」「画期的」だったってのはピンとこなくて、なんでその時代にそれが生まれたのか、ヒットしたのかという背景への感覚はまったくない。
その辺を多少なりとも伺えた。

漫画もアニメも特撮も、世相を反映しているんだろうな。ヒットするものは。
作り手はそれくらい考えている、はずだ。
「ガンダムOO」なんかはモロにそうだな。わかりやすすぎて、説教臭くもあるが。


てなわけでこれを頼りに「日出処の天子」を読みたくなった。
「まんが高天原ストーリー」も実は手元にあるので、読んでみるか。

日本の神々をサブカル世界に大追跡―古代史ブーム・データブック日本の神々をサブカル世界に大追跡―古代史ブーム・データブック
(2008/10)
原田 実

商品詳細を見る

スポンサーサイト

テーマ:ヲタク人日記 - ジャンル:アニメ・コミック

英雄はまだ現れない「ヴィンランド・サガ」(幸村誠)7
2009/02/27 [Fri]09:04
偶然だが歴史漫画読みが続く。でも史実的にどうって漫画じゃないよな。

6巻で覚醒したクヌートが父王ときっちり対峙して、立ち回りはアシェラッドがフォローするんだけど、どっしり構えて頼もしい部下がいる王としてのポジションが一気に固まってきた。
トルフィンは相変わらずダメだ。母性本能をくすぐりたいんかというくらいのダメっぷり。
いっそ、アシェラッドを超えるためにスヴェン王の側についてやる、くらいの自立をしてみせないとな。どうなんだ。

そのへん、トルケルの気持ちいいほどの野蛮さはなんだ。
斬って斬られて仲直り。戦闘と酒のジャンキーのような。ドラゴンボールの孫悟空がいて、戦闘で「ワクワク」してたらマジで迷惑かもなと思った。


辛い人生を生きる上で、英雄待望とか、戦士のための天国みたいなものを信じないとやっていけない。ヴァイキングも自由なようでいて、相当にストレスの高い人生のようだ。
その異常さ、ギリギリ感をかっこいいとだけ思ってはいられない。
この先も重たい人生漫画になるんだろうな。クヌートも挫折するだろう。
挫折、絶望、絶命の瞬間がこの漫画の見どころだったりする。


あ、「クヌートが実は」ってのを一回はやっとかないと、ってことだったのかな。
しつこく「実は?実は?」って気分があったのかな。

ヴィンランド・サガ 7 (7) (アフタヌーンKC)ヴィンランド・サガ 7 (7) (アフタヌーンKC)
(2009/02/23)
幸村 誠

商品詳細を見る

テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

床を敷け「へうげもの」(山田芳裕)8
2009/02/26 [Thu]09:20
利休がなにかとガックリして、古田の「乙」な器が売れて、伊達の珍妙なパフォーマンスがウケて、出雲の阿国がウズウズしだす。
政治的な時代の動きと風俗、感性の変化がシンクロしていて、こういう漫画だったよなと再確認。

地味な歴史漫画ではないし、わび数奇マニアの生き様を見る漫画でもない。両方。
利休も結構な無理をしてわび数奇を貫くけど、娘や命を賭して実行していく気持ちは、もう作中のテンションからしても「やりすぎ」な感じ。
みんなが理想とし、利用してきた利休イズムの終焉だ。大転換の巻。
一気読みする人は、まずここまでは、だな。


で、時代は家康の方に移っていく。我慢を強いてきた利休イズムじゃなくて、民とともに土地を耕し、思うままに女を抱いて(笑)、「健やかなる正義の都」を目指す。
正義だよ正義。割り切った感性と高い自己評価が家康よな。
さすが、神様になるだけあるが、そんなザックリ感性の「下の句は不要」が利休をハッとさせてるんだから、もう時代が変わったとしか。
誰かに導かれるのではなく、自己表現してウケたもん勝ちの時代。


あ、加藤清正の「ちょっちゅね」はやりすぎだろ。
城へのこだわりも美意識ありつつも実用性を強調していて、家康ともウマがあいそうなキャラだよ、やっぱり。
(って、史実をもとに見てるからか)

へうげもの 8服 (8) (モーニングKC)へうげもの 8服 (8) (モーニングKC)
(2009/02/23)
山田 芳裕

商品詳細を見る

テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

たくさんの書物があれば「ヒストリエ」(岩明均)5
2009/02/25 [Wed]09:33
新刊も読んでますよ、といってもコレも歴史漫画。
表紙も中身も主役はフィリッポス王だ。

カルディアで思いを吹っ切り、運命の男、アレクサンドロスと出会う。ええと、オビには「その生涯を変える男との邂逅!!」とあって、そりゃアレクサンドロスのはずなんだが、最後の最後でちょっと顔合わせするだけ。
彼はオッドアイだし、アレクサンドロスのはずだ。
でも奇妙なのは母であるはずのオリュンピアスをおばさん呼ばわりしている風なんだよな。このときに顔を出さずに「ヘビ」だけ示しておいて、最後にチョイと。なんて上品な演出なんだ。平田オリザか。

この漫画、推理小説のように視点やカメラを使って謎をはさんでくるんだよなー。
冷めているってのは前にも思ったけど、作者がカメラマンとして静かに演出している。

この冷めた感じは、全体の人物像にもあるんだよな。キャラを問わず、ひどい状況でも凄惨な光景でも、「あーあー」ってな驚きを見せつつも受け入れる。


紀元前から派閥とかあって、ヤレヤレな感じもしつつ、ええと、この分でいくと東征はまだまだ先だ。
安彦良和の「アレクサンドロス」漫画でも読んで、関連知識を得ておくか。(まだ宿題漫画が増えるなぁ)

ヒストリエ vol.5 (5) (アフタヌーンKC)ヒストリエ vol.5 (5) (アフタヌーンKC)
(2009/02/23)
岩明 均

商品詳細を見る

テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

神さんと一緒に踊って「ヤマタイカ」(星野之宣)5
2009/02/24 [Tue]09:34
怒濤の最終巻。
広目天も三種の神器も、卑弥呼、ヤマタイカ、縄文の祭りを止められない。
富士山も東京も大変なことになって、やるだけやって、やりきった。

広目天も手を尽くすが、相手が大元のアマテラスでは太刀打ちできない。もともと、日の民族が追いやった民族を神として崇めて鎮めたわけだからな。
実は一万年と二千年前から(古いうえに違う・笑)許してないってんじゃ、あきらめて受け入れるしかない。そりゃ戦艦大和も自衛隊を撃つよ。
最後の広目天の顔は、実にいい表情だ。仏の手のひらの孫悟空のような心境だったのではないか。

90年にこんなにも閉塞感に対抗する話があったんだな。まだバブル気分だったろうに、その意味ではマツリの真っ最中でもあったわけだが、破壊の方に向かう気分を描いたところは面白い。

そういえば、キクチの鉄さんがいまひとつ具体的な動きをしなかったが、キクチヒコって史料ではどういう位置づけなんだろう。


クライマックスの大戦闘の中、オモイクロガネはお堀の内側に落下する。ヤマタイカの群衆もお堀を囲んでいるように見える。
こっそり、刺激的な描写や表現が入ってるよな。

面白かった。次の歴史(関連)漫画は何を読もうかな。
「火の鳥」を読み返したいし、「天上の虹」で記紀が書かれる時代も、今のテンションで読みたい。

ヤマタイカ (第5巻) (潮ビジュアル文庫)ヤマタイカ (第5巻) (潮ビジュアル文庫)
(1997/07)
星野 之宣

商品詳細を見る

テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

恐ろしいがゾクゾクする「ヤマタイカ」(星野之宣)4
2009/02/23 [Mon]09:22
続けて4巻。

広目天の動きが優秀すぎる。熱田神宮で風のように草薙の剣を奪い、さっそうと富士山を駆け上って噴火を阻止。
四人分のパワーを得て、ライバルとしてふさわしい強大さになったが、神子との直接対決やバトルはまだしてないのよな。

オモイカネとオモイクロガネのぶつかり合いは、ここまで読んできたから迫力を感じるものの、よく考えたらでっかい鐘が体当たりしているという間抜けな絵。
とり・みきが描きそうなシュールさだ。

こりゃ、遮光器土偶も動き出すかな。日の民族の側は、持ち出すとしたら次はなんだ。仏像なら鎌倉にも東京にもあるが、いっそ法隆寺でも動かしたらどうか。
もしくは近代の安定社会の象徴として国会議事堂とか、都庁(連載時は新都庁じゃないか?)とか。


いやしかし、全国で火山が噴火してヤマトが戦争をおっぱじめて、もうどうでもいいから世の中ひっくり返ってしまえという思いがマツリを呼ぶとしたら、2009年ってか21世紀に入ってからの世も祭りを待っているのかもな。
適切なシャーマンや依代がなくて、ちんけな宗教や小さな爆発で過ごしているからだな。だれか、為政者側が匠に遮光器土偶を破壊してしまったに違いない。

マツリといえば、60年周期に当たらないところで学生運動があったのではないか。
あれはどうなんだ。内戦になりかけてたともいえるような。
ま、あれもシャーマンや依代がうさんくさかったのかもなー。


スケールがどんどん大きくなるところで、5巻へ。
あの、歴史がどうとかおいといて、漫画としてすげぇ面白い。ついそのことを書いてなかったが、面白い。

ヤマタイカ (第4巻) (潮ビジュアル文庫)ヤマタイカ (第4巻) (潮ビジュアル文庫)
(1997/07)
星野 之宣

商品詳細を見る

テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

戦争かマツリか!「ヤマタイカ」(星野之宣)3
2009/02/21 [Sat]09:13
というわけで順調に3巻。仏教のご本尊からオモイカネを取り戻して、邪馬台国と卑弥呼が復活。

いやまさか大仏が動き出すとはな。あっけなく退場もするところは巨神兵のようだ。

歴史のひも解きとして、約60年ごとの踊狂ブームが出てくるが、これ、どっかでも聞いたことあるな。ヤマタイカが元ネタなのか、参考文献があるのか。
なにしろ二次大戦がマツリの変形だとして、その60年後、80年代の踊狂っていったらジュリアナか、という笑い話だな。広くバブル景気だったのか、それとも。

で、日本人のコンプレックスを刺激するかのように戦艦大和まで出てくる。
そしてまんまと、みんな踊り出す。プータロー的な鉄さん率いる集団が乗り、普通の日本人もつい、と。
超能力とか出てきてるから理屈もなにもないんだが、日本人にとって実に「わかる」展開。
そりゃ大和とニュージャージーが戦ってたら、正体不明でも大和を応援する。そういうもんだ。読んでいて、作中のシャーマニズムを体感する瞬間だ。

でも、神子がわかりやすいカリスマになるのかと思いきや、それほど表には出ない。一億人にも膨れ上がった火の民族を統率するのは、生身ひとつでは難しいと神子自身が知っている。
火の民族のイコンは大和だし伝播するのはテレビ。
屈託なくテレビの報道は正しく広くあまねくという扱いになっているところは、80年代らしいのかもしれない。

ヤマタイカ (第3巻) (潮ビジュアル文庫)ヤマタイカ (第3巻) (潮ビジュアル文庫)
(1997/06)
星野 之宣

商品詳細を見る

テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

これは真実なんだ「ヤマタイカ」(星野之宣)2
2009/02/20 [Fri]09:34
続けて2巻を。劇的な導入だった1巻に比べるとパワーダウンのようでいて、超能力バトルに火山噴火の大変動が相次いでアクションの面では勢いが増す。
これが長編のいいところというか、連載でやってくなら、ってことだったのか。

仏教側の超能力集団はどこからやってきたのか。琉球の神女たちも、現れるときはさっと登場して、伝奇アクション漫画だからってアクションをもうちょっと戦術的に見せてくれとか、そこは贅沢な要求だが。

なんというか、移動(時間経過や焦り)や遭遇(まさかこんなところに!的な)、ぶつかり合い(肉体的なアクション)、駆け引き(人質や情報をカタに取ったり)って要素が少なめで、ただぶつかりあうのよね。
キーアイテムがオモイカネだけだからな。それだけ重要なアイテムなんだが、人物をもっt使っても良いのでは。

謎解きの部分では卑弥呼、アマテラス、イザナギの関連や、オモイカネの行方について、ドキドキの仮説(漫画だから扱いは真実)が示されて、続く。
アタライ先生の「火の民族仮説」まで完成したとか言い出して、おいおいまだ2巻だよと思った。

うーむ、これはすぐに3巻を読まねば。まとめてログするかな。

ヤマタイカ (第2巻) (潮ビジュアル文庫)ヤマタイカ (第2巻) (潮ビジュアル文庫)
(1997/06)
星野 之宣

商品詳細を見る

テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

オレたちの望んでいた火山だ!「ヤマタイカ」(星野之宣)1
2009/02/19 [Thu]09:51
ようやく買えた「ヤマタイカ」。文庫版で1、5巻を買い、間をAmazonで。
大判の方がいいかと思いつつ、すでに入手していた「ヤマトの火」が文庫だったから、揃いとしては文庫でよかった。

しかし、巻末の解説にネタバレが書いてあって、確かに3回目の単行本だけど、そりゃないよ。気をつけねば。


序盤は「ヤマトの火」と同じ導入だが、地理の比較やライバルとなる四天王、客観視する役の弟などじっくり描くための仕掛けがある。
火の民族と日の民族、沖縄と本土、古代と現代など、対比参照しながら読むからドラマティックだ。

「劇画古事記」を読んでいるから、オモイカネが天の岩戸で出てきた知識の神様ってことは知ってるぜ、とニヤニヤしつつ読む。
卑弥呼がイザナギとして琉球に伝わったくだりにワクワクするも、でも火が生まれてから鉱山や粘度や穀物の神が生まれたのに、そこを流刑にしちゃって日の民族はよかったのか?
その流刑先が黄泉の国ってことか。世界最初の死がイザナギのものだから、日の民族は「神を殺した」ってことね。
その後にイザナミも退場して、アマテラスやスサノオという人間につながる神様に主役が交代するのだから、神を殺したついでに神の時代を過去にしたってことだな。

そうすると「ヤマタイカ」のイメージともちゃんと重なる。


ライバルの日の民族は仏教の四天王で、八百万の自然神をバックにしたシャーマニズムに対して、理性的な人物による教え、諭しの仏教が反対側。
古代の政権としては仏教を取り入れて節制や上下関係も仕込んでいったんだろうな。

仏教が侵略組織ってのは「火の鳥」でもそうだ。「ヤマタイカ」を読み終わったら、「火の鳥」も読み返そう。
とりあえず、次に2巻を。

ヤマタイカ (第1巻) (潮ビジュアル文庫)ヤマタイカ (第1巻) (潮ビジュアル文庫)
(1997/06)
星野 之宣

商品詳細を見る

テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

あとは人をして語らしめよ「劇画古事記-神々の物語」(高室弓生)
2009/02/18 [Wed]09:08
歴史漫画を読んでみようシリーズ。

古事記の漫画は、石ノ森章太郎の「マンガ古事記」や、大胆アレンジの安彦良和「ナムジ」「神武」を読んだけど、これは歴史に強い脚本家と、縄文時代を得意とする漫画家のコンビ作だけあって情報量が濃い。
おおよそ、「漫画だからわかりやすく」という情報の間引きがないのではないか。
「いろんな神様が生まれたよ」ってシーンで、それぞれが名と役割を名乗るなんて。それでこそ、雷や水や火の神様の種類がやたらに多いとか、火が生まれてから文明に関する神様が生まれるとか、八百万っぷりが如実。
作画でも、全員、顔が違う。人らしいの顔だけじゃなくて植物だったり鉱物だったりするので、そこから人らしい神様が多くなって、人の世に移っていく過程がよくわかる。

解説の情報量と、絵の表現が上手くかみあってるな。
石ノ森版や、五月女版でざっくり古事記を知ってしまうより、「劇画古事記」で読み込んだ方がいいのではないか。

ただ、古事記の流れそのままだろうと思われるので、お話は唐突だし、かつ大筋はネタばれしている。そこは漫画として不利なんだけど、しょうがない。

というわけで、これで古事記本編を読んだつもりになったから、「ナムジ」や、これから読む「ヤマタイカ」がさらに面白くなりそうだ。
地味かも、という懸念のあった漫画だけど、読んでおいてよかった。基礎として強い。
じゃあ原点を読めよと、改めて自分につっこむのだが。

劇画古事記-神々の物語劇画古事記-神々の物語
(2006/10/19)
戸部 民夫

商品詳細を見る

テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

ありのままの自分「大阪ハムレット」(森下裕美)2
2009/02/17 [Tue]11:03
結局、映画は見ていない。2巻を読む。

賢くて空想、妄想できる子どもと、ワケありで立ちすくむ大人の漫画。
子どもには体(移動や行動や自己管理)の自由がなく、大人には心(想像や夢)の自由がない。
女の子目線のエピソードが多いが、秘めたる熱量が面白く弾けるのは女の子だからだろうか。不自由さを抱える具合は、女子の方が大きいのかも。


大人は衝動や夢じゃなくて、欲で生きている。
ハナコ先生の「踊りさえあったら」はエリカの「できるまですんねん!」のような、衝動じゃない。もはや欲。
踊り子として生き続けたいという欲望は見ていて怖い。踊りたいならエリカのように一人でも踊ればいいものを、教室の先生や、親からの承認という外的なものにフラフラしている。
衝動が欲に変わったら、大人ってことかもな。

その辺、家族をうっちゃってでも餃子の道を選ぶよしのパパの衝動的なことといったら、清々しい。
いや、家族にこんな人がいても困るんだけどさ。

短歌や魔法の世界は現実から逃避するツールを駆使しつつ、衝動を発散して生きる。なんてのは賢いんだけど、甘えられないぶんだけさびしいのよね。
衝動や欲で行動できたら、周りを巻き込めたら、実は幸せなのかもしれない。


大阪ハムレット 2 (2) (アクションコミックス)大阪ハムレット 2 (2) (アクションコミックス)
(2007/01/12)
森下 裕美

商品詳細を見る

荒魂がたまりにたまって「縄文物語」(高室弓生)
2009/02/14 [Sat]09:45
というわけで、「ニタイとキナナ」の前に描かれた作品の復刻版を読む。
読んでみてどっちが新しいとかは感じない。よーく比較したら描き込みの違いがわかるのかな。

縄文漫画として初の連載だからか、出来事の定点観測になっている。ニタイとキナナの夫婦ものじゃなくて、狩りとか戦とか、雷とか、ワンテーマで縄文生活を描写する。
読みやすいが、資料っぽさは前に出てしまう。もう二、三歩で“歴史学習まんが”になるところを、神々への深い畏敬の念や恋愛、生活感のあるキャラたちが漫画にしてくれる。
戦はスポーツだし、狩りは自然との対峙だ。おおらかな精神が、学習漫画にはない人間味。ここ、重要。
作者の脳内では、地道に生活する縄文の村が見えているのだな。
縄文時代の地味さを知っているだけに、うそも描かないんだろう。


いやしかし、縄文時代って2000年以上も続いてたの? 地域によっては。
2000年前って今で考えると0009年でしょ。歴史ってか古代史の域。
そんな過去から生活や文化や神々が受け継がれているって意識があったら、そりゃ自然と一体化もするよ。
長く使ったモノには心が宿るっていうけど、時代そのものが神がかってる。

うーむ、考えるだに不思議な時代だな。

縄文物語―わのきなとあぐね縄文物語―わのきなとあぐね
(2007/03)
高室 弓生

商品詳細を見る

テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

男より神々様に近い「ニタイとキナナ」(高室弓生)
2009/02/13 [Fri]09:56
歴史漫画を読んでみよう試み。なるべく昔からってんじゃないけど、評価の高い縄文時代漫画から。

って、「縄文物語」の方が先に描かれたものだったのか。
単純に奥付の刊行年でこっちが先だと思ってしまった。ま、いいか・・・。

縄文時代の冬が舞台で、小道具や生活習慣の描写はかなり検証されていると思われる。文書で残ってる時代でもないだろうけど、巻末のウンチク講座を読めば、作者が相当な好奇心で著したことは明らかだ。
絵や「青筋を立てて怒る」「汗の水滴を垂らして困る」表現はちょい古めの気もするけど、縄文時代に比べたら最新かもなと思ったりして、えーと、掲載は90年代末だ。


全体的に物語っぽい要素は抑えめ。例えば大飢饉とか、他部族と戦争するとか、津波とか噴火とか、でかい熊や鹿に襲われるとか、村にならず者がいて困るとか、そういう要素で大きなドラマは起こらない。
あくまでも縄文時代の生活漫画で、夫婦生活が地道に綴られていく。

モノやテクノロジーがないなりに縄文人は工夫し、協力し、心豊かに生きる。神々とともに、ちょっと不思議な体験もしつつ。
クライマックスなのであまり触れるのもなんだが、出産シーンなんて準備から当日、後のケアまで、かなりノウハウがある。
だから、まったくなにも起こらないわけじゃなくて、なにかあっても縄文人にとってはよくあるトラブルらしく、淡々と対応されていく。そこが逞しくてかっこいい。

なぜか不逞の者はいなくて、みんな仕事熱心に見えるが、それは「生きるにはそんな場合じゃない」からかな。縄文人だからってみんな心が豊かだってことはあるまいて。諭す者人もいればサボる人もいると思うのだが。それか、食っちゃ寝できるほどヒマなのか。それはあるかも。
これが農耕の時代になると財産の概念ができて社会を腐らせていくんだよ!


こういうシンプルライフへの憧れは確かにあるんだよな。今のエコってレベルじゃないほど生活が自然と一体化しているもの。
でもそれは実際の食事や気温や匂いなんかを知らずに「楽しそ~」って思うだけだからな。ひ弱な現代人は、あの過酷な状況でも笑って暮らせる逞しさに驚嘆し、単純に「いいよね」なんて言ってはいけないような気さえする。
とか言い出すとうさんくさいからな。

この辺の、なんだかだエコ方面、スピリチュアル方面に説教臭くなりそうなのを避けて、淡々とした(でも、生活漫画としての盛り上がりはあるのよ!)展開に徹したのかも。
縄文時代への知識があり、知っているからこそアゲもしないし、特定の方向へも誘導しない。
そういう描き方なのかなと思った。

続けて「縄文物語」も読んでみるか。

ニタイとキナナニタイとキナナ
(2006/11)
高室 弓生

商品詳細を見る

テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

病気だってことだろ!?「ヒメアノ~ル」(古谷実)2
2009/02/12 [Thu]10:20
シガテラ、わにとかげぎす、に続いて順調にルナティック。
衝動があるんだからしょうがないなんて身も蓋もない病人も含めて、みんな生きている。

わかりやすく安藤さんと森田が対照になっていて、どっちも性的な欲求を含めた衝動に基づいて行動し、狂気をはらむんだけど、安藤さんは泣いたり怒ったり仕事したり出かけたりして見事に発散してしまう。
チェーンソーとか言ってた人とは思えない誠実さをすぐに見せて、逆に怖いぞ。ははは。

刺青マッチョに襲いかかれないくらいだから、チェーンソーのくだりも口だけ番長なんだろうけどさ。
結果論だけども、社会に接してると個人の狂気は浄化されていくのかも。なんつーか海に毒薬を溶かすような。消えてはないけど無効にはなる。


森田の暴走は期待以上でも以下でもなく、パターンでいくと警察による解決はない。シガテラ以降では古谷世界の夜は欲望だけがルールだしな。

ともかく、森田の衝動や背景についても割合、わかりやすく語られている。
これまでの「人間だれしも暗部を抱えてるよね」という、空恐ろしいくくりにはなってない。
明確に「病気」と言って、カネのために殺人を企てる「人間のクズ」や、ましてや「さびしい人」とも区別した。
これはまた、逆から見ると救いがない。
病気だからしょうがない。ええと、じゃあ、読んでる方で共感しちゃったら?
森田の屈折は恐れられ、排除されるだけでOKだったら、それは刑法を読んでるだけでしょ。

この区別がな、これまでと違うのではないかな。


ヤンマガ読者層の入れ替わりはわからないけど、仮に久しぶりに読んだ人がいたら「お、シガテラってこんなんなってんだ」「オギボーどこいったの?」とか思ったりしてね。

ヒメアノ~ル 2 (2) (ヤングマガジンコミックス)ヒメアノ~ル 2 (2) (ヤングマガジンコミックス)
(2009/02/06)
古谷 実

商品詳細を見る

テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

巨きくていい感じだな「夢之香港旅行」(逆柱いみり)
2009/02/10 [Tue]09:16
ついに、逆柱いみりの「夢之香港旅行」を入手した。500部の限定本であり、本だけでなく判子やハガキなんかも入った箱詰め製品なので、復刻も難しい。
漫画だけでも復刻すれば良いのにと思うが、原稿は残っているのか。
製本も、糸で綴じてあって、読むのもおっかなびっくりだ。読み終わったら箱にきれいに収めて保管せねばな。

ずっと探していて、そういえばとタコシェに問い合わせてみたら「中古が1つだけ」とのことで、エイヤと購入したのだった。
当時価格にして1万円であり、入手価格はそれよりも高かったけど、ベラボーではなかった。
予約特典のCDがないからな。そこはしょうがない。
逆柱いみりのCDは2枚とも持ってるから、それも欲しいのだけど、この機会を逃したら「夢之香港旅行」とは出会えないような気がして。
こういうのを買い出したら、自分もいよいよコレクターだな。でも逆柱いみりくらいではないか。さすがに。


内容はいつもの、幻惑の光景がきめ細かく、ねっとりと記載されていて、非常によろしい。とはいっても、半分くらいは「MaMaFuFu」と同じだ。でも判が普通の漫画よりも大きいので、そこで満足感がある。集合住宅の見開きなんか、よい。
(出版の順序としては「MaMa~」の方が先だよな?実質の再録か)
重慶で見た夢なんか、そのまんま逆柱世界だものな。ええと、作者が見て描いてるんだから当然なんだけど、常人だとその夢を見ることが難しいわけで。
場所と作者のミックスで、面白くならないわけがない。

紙もザラザラで、うーっすらとしたかすれがいい味。モノクロの場合はね。カラーは鮮明な方が良いけど、いみり氏の色の場合は昭和のメンコみたいなものなので、印刷物には印刷物の良さがあるしな。原画が欲しいぞ。

「MaMaFuFu」時代の、風呂敷に変形するカッパとか、「ケキャール社」あたりまでおなじみの女性とか(読み順の問題だけだが)、懐かしくてほっこりした。
最近は怪獣やクルマに関心がいってるみたいだけど、風呂敷や女性キャラも好きなんだよな。妙に冷静で、ねっとり背景をいい塩梅にヤバゲな光景にしてくれる。奇妙さの曼荼羅に観察者が居る方が。

とかなんとか。もはや入手した喜びだけでアウアウしているのだけど、同人誌って、こういう側面もあるんだよな。
こうして、漫画描いて、小物もつけて、CDも用意して箱詰めにしちゃう。そういうことができちゃう才能(行為そのもの、生き方そのもの)に、凡人たる読み手は憧れるんだなぁ。

ネットで自己表現は身近になったんだから、自分もいっちょ、やったるかと思ったり、でも手の中にはこういった感想のゴタクしかなかったりして、ああ、とかなんとか。
いや、話がそれている。
いいものを得た。モノとしても気持ちとしても。


(写真はネットで拾ったもの)
夢之香港旅行


テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

一生そのまま!!「『8月の光』『ひな』その他の短編」新井英樹
2009/02/09 [Mon]09:48
あら。新井英樹をログするのは初めてなのか。
「ザ・ワールド・イズ・マイン」、「宮本から君へ」も読んでるけど、最近の「キーチ!」や「RIN」を読んでないからかな。

で、今回買った短編集は、前の短編集「あまなつ」に収録されてるものある。00年で絶版になってるようだから、再収録はいいこと。
「あまなつ」持ってる自分は本棚の整理に困るわけだが。

デビュー作も含む初期作品で、もうやってることは変わらない。(って最近の作品は知らないんだった)
イジーっとした男子がコブシをまじえて男になる。基本はそれ。
結論やテーマじゃなくてプロセスが重要。読む楽しみはこういうことだ。答え合わせでも種明かしのためでもない、読みすすめたい力があるよね。

バカ男が聖女のために立ち上がり、吠えて鼻血を噴く漫画だ。
そして女のいない「8月の光」が、最後まで悶々とするのは当然で、でもそこで幻想を追いかけ続けられるから幸せだともいえる。幻想なら失ったり傷つけたりすることはないからねぇ。
そのへん、「ひな」の透明なラストにぐっとくるわけです。怖いけどうらやましいなと。
「ひな」のキヨシにしても、思いだけだからあんだけ純粋に盛り上がれる。幸せ。
ガキのままでいたほうがいい、青春は男子みんなに平等であるとしつつも、がつっと大人にさせちゃうのよな。


絵も相当に雑なようでいて、汗や埃や血しぶきの絶妙な汚さがいい。
大人になるときに読みたい漫画。もうオジサンになってしまったが、読んでるときは青春から大人までを圧縮体験できる。体動かしたい。

『8月の光』『ひな』その他の短編 (BEAM COMIX)『8月の光』『ひな』その他の短編 (BEAM COMIX)
(2009/01/29)
新井 英樹

商品詳細を見る

テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

はやくツベれ「ヌイグルメン!」(唐沢なをき)1
2009/02/08 [Sun]10:15
独立局深夜特撮ヒーロー番組の舞台裏をテーマに、取材の成果を思う存分発揮。
趣味をいかんなく仕事に生かしているよな。

主人公はじめ主要な人物が変態だらけというのはお約束に近いが、特撮用語については解説も入るし、さほどマニアックなオマージュも含まれなくて、特撮ファンか唐沢なをきファンか、どちらかであれば楽しめるのではないか。
「犬ガンダム」だとガンダムと唐沢なをきの両方を好きじゃないと100%楽しめない作りだったが、これはこれでマイルド。下ネタも思ったほどじゃない。

なにしろイリヒトはスーツアクターの原石で、意識が高い(というかほかの面々が自己満足的なのね)。
これで売れなきゃとか、ギャラがとか、そういうのは関係なしに「楽しいから」「気持ちいいから」(倒錯ではあっても)という衝動で参加している人がいい感度。そこがメッセージなのかもね。

撮影現場の裏話、キャストの本音、ファンのうごめきなんかが出てきて、予算のある本家の方も出てきてほしいな。いずれは。そこで参加者の意識を見せていったら、ドラマとしてとがっていくが、ギャグとしてはどうなんだ。


麩饅獣はフィギュアにもなっている。こういうキャラは好きなんだけどな。店頭売りだったらうっかりのレベルだが、通販なのね。

ヌイグルメン! 1 (1) (KCデラックス)ヌイグルメン! 1 (1) (KCデラックス)
(2009/01/26)
唐沢 なをき

商品詳細を見る

テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

始末はつけよう「夜回り先生」(土田世紀)9
2009/02/06 [Fri]10:45
今回は救いのあるエピソードが多い。
水谷先生の活動が徐々にいい方向へ・・・だったらいいのだが、ケータイ小説で夜の生活が身近になってるんだっけ。

いずれにしても、出版物、いまやテレビの影響力なんてたかが知れている。近くにいる友達や家族の方がよっぽど人生を左右するのだ。
節子の母親のたくましさ、背中の広さは偉大だ。しかしそんな親がいなければ? じゃあマリコのように夢を持てばいい。
夢があるから長期的な意気込みを持てる。なければ今日のこと、明日のことで追われる。

ウソでもいいから、ほどほどでいいから夢のある社会であってほしいもんだ。
セレブかオバカかって世界じゃないんだよ、普通でいい。そこの啓蒙が足りないな。と、マスコミ批判してみる。
もちろん、憧れや夢を見せる世界ではあるんだけど、偏ってるわな。チャンネル数が足りない。

話が逸れたが、思うのはいつもこういうことなのよね。

夜回り先生 9 (9) (IKKI COMIX)夜回り先生 9 (9) (IKKI COMIX)
(2009/01/30)
水谷 修

商品詳細を見る

テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

来月号を期待せよ!「金春」(唐沢なをき)
2009/02/02 [Mon]11:02
ペンネームが「南里こんぱる」だったころの初期傑作集。
88-89年に白泉社のコミコミで連載してたものが中心で、あとがきによれば徳間書店のキャプテンと同時期なんだそうな。なんでこっちは南里こんぱる名義だったんだろうか。
んー、会社が違うからとか、徳間書店の方で始める際に名前を改めたけど白泉社の方はとりあえずそのまま、だったのかな。

ともあれ、初期の作品だからなにか違うってこともない。作風そのまんま。絵もガラリとは変わってないんじゃないだろうか。
4コマは確かに苦しさが見えるものの、2ページ使って「愛とバーコード」とか、苦しいなりの絞り出しが楽しめるのは同じだし。
「さちことねこさま」のようなまとまりのある作品はないかなーと読んでたら「みっちゃんインポッシブル」だって、生みには苦しんだようだけど(あとがきで)、どこからどう読んでも“からまん”だ。
いきなり下関ふぐじろう(地方名産キャラ)が出てくるのはもう、唐沢なをきだろう。

いやほんと、最新ですといいうのはともかく3年前のです、と言われたら信じるのではないか。
(読者として目がどうなんだ、それは)

それでも、「電送漫才」のラストってひょっとして諸星大二郎だろうか、などと、こちらの漫画読み経験から読み応えが変わってたりして、あれか、昔の自分が(初読はエンターブレイン版の出た04年だと思うけど)甘かっただけかもな。


と、「ヌイグルメン!」を買わなきゃ。

金春―唐沢なをき初期傑作集 (Beam comix)金春―唐沢なをき初期傑作集 (Beam comix)
(2004/01)
唐沢 なをき

商品詳細を見る

テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック


ComicDash

コミックダッシュ! dukimochi の所有コミック

週刊マンガ日本史

週刊マンガ日本史

リンク

このブログをリンクに追加する

カテゴリー

RSSフィード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。