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武士はいったいなんのために「カムイ伝講義」(田中優子)
2009/04/30 [Thu]09:02
「カムイ伝」を読んだのは4年前かな。第一部を読み終わって、第二部を読みたいなー、外伝はどうしようかな、という段階を引っ張ったまま、気になっていた解説本を読む。

大学の江戸時代講義で「カムイ伝」をテキストに使ったことが元になっている本なので、「カムイ伝」を読み解くというよりも「カムイ伝」の描写を江戸風俗解説に使っている構成。
テキストに使えるほど「カムイ伝」の描写にリアリティがあるそうな。
そうそう漫画表現は文章よりも優れているんだよ。かさばることを除けば。
その嵩にしても電子化されれば問題ないが、それだと再生機が必要になるので映像でもよろしいということになる。
また、描く技術をだれしも持っているわけではないことも、最良の表現手段とはいえない要因だ。

と、逸れた。

「カムイ伝」の半分は百姓の「正助伝」で、もう半分を非人のカムイと武士の竜之進で分けているなという記憶だったけど、この解説本も同じくらいの割合。(身分別に話が分かれているばかりでもない)

農林水産業のあれこれ、戦争のない時代の武士の在りよう(官僚)も詳しくて面白い。
武士が官僚化し、生産しない商人が勢力を伸ばす。既得権や流通を押さえている「権利者」が強くなる。
活気はあふれるが、生産者の弱い社会の脆さを現代と重ねていて、江戸も戦前も現代も相似ですなとガックリ。
なんで記憶を遺伝できないのかね。人類史においてやり直しが多すぎやしないか。


そして、なにより「カムイ伝」ベースならではの非人穢多についての解説が興味深かった。
身分制度が「ありもの」の世の中での、自由や自分らしさや豊かさを求めていくのが「カムイ伝」の根底。
職能としての区別、技術が尊重されていたことも触れている。

衣服にも制限が課せられていて、現代からすると自尊心を踏みにじる制度でもあるんだけど、講義を読んでいると印象が変わる。
皮革加工業の技能を持ち、そのために保護された集団は、動物の死に接することの忌避を負ったわけで、それって身分が下ってよりも宗教的に別次元、精霊の方向へスライドされた存在だったんじゃないか。
敬して遠ざけられた存在。
身分の頂点的にも宗教的に別次元にスライドした場所があるけどさ、実はそこと背中あわせなんじゃないか。


その身分差別をただ「かわいそう」と上から見てしまうのは、平等ありきの現代人の豪だな。
平等ってことは平均。つまり、真ん中以下の人ってかわいそう、という考え方だから、そこには身分への意識があるんだよな。
宗教、精霊への考え方が江戸と現代では違う。
ただ、現代の問題を解決するのに、そこから始めると遠すぎるんだろうな。

カムイ伝講義カムイ伝講義
(2008/10)
田中 優子

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