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その先の楽園へ「闇金ウシジマくん」(真鍋昌平)17
2010/02/06 [Sat]09:56
読者モデルをやっていたはずなのに借金まみれで覚醒剤のプッシャーになり、あげく騙されて文字通り風呂に沈められている。
あきれるほかないのだが、どうしてか目が離せない「楽園くん」の完結編。

おかしいなーヤバイなーと思いつつプッシャーの才能があるとかお前の持ってくるクスリは質がいいとか褒められると浮かれて続けてしまう。
リスクの背負い方も下手で、すぐに悪い噂が広まる。
なんで自分の彼女(っぽい存在)を売るかね。遊び方も下手だ。うまくても周囲が迷惑するんだが。

欲望が勝手に暴走してカネに困るのは自分のせい。でも、欲望の元になる流行や、承認欲求なんかをうまいこと突っついてくるのは大人たち。
手際のいいハブリーナやウシジマに対して、どこだかわからん地平をボンヤリ目指してる子どもたちが不利なのは当たり前。
救済も結局、母親が関わっている。
16巻では楽園クンの中田はとことんバカに見えたけど、こうなるともう大人の責任かもな……と思う部分もある。
10代の子どもがいて原宿あたりをウロウロしてたら不安でたまらん漫画だろうな。


しかし、展開がヒドすぎてギャグになってしまう部分も救いではある。
パピコの豹変ぶりとか。あそこまで変わった彼女に遠目でよく気づいたよな。
そして最後まで楽園ぶりを守ったG10(ゴト)くんは、言動が一致している人物ではあった。意味はわかんないけど(笑)。
リスクをとって、若いうちに楽しく生きる。ダメだったらどうでもいいじゃない、みたいな。
あくせく働くことと、生きるために抵抗するのは、同じくカッコわるいこととして禁則だったのかもな、ゴトくんにとって。
(そのわりには詐欺には一生懸命だったようだが…。やっぱアホかな)
最後は特定ができないように歯も指もヤラれたんだろうなぁ。

思えば、結末については作品中で前後している。中田もキミノリも墜落したという話の後に、ページをめくれば笑顔んの2人だ。
時系列で「この笑顔の後に…」ということだとすると、漫画の中の時間を笑顔で止めたのは作者の優しさかなぁ。
それとも、絶望一歩手前でキープする、サド的な措置か?

闇金ウシジマくん 17 (ビッグコミックス) (ビッグ コミックス)闇金ウシジマくん 17 (ビッグコミックス) (ビッグ コミックス)
(2010/01/29)
真鍋 昌平

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